2013年6月4日8時45分頃より中央合同庁舎第4号館で開かれた稲田朋美内閣府特命担当大臣の記者会見で、第12回規制改革会議で取りまとめが行われた「規制改革に関する答申」の中にある保育分野について質問することができました。ここではその部分を抜粋して紹介します。
※詳細な大臣発言・質問・議事録は、内閣府ホームページにてご確認下さい。
※参考:規制改革に関する答申(PDF)
http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kaigi/meeting/2013/committee/130605/item3.pdf [リンク]
●「規制改革に関する答申」についての質問(抜粋)
ふじいりょう:規制改革に関する答申を拝読させて頂いて、社会福祉法人の財務諸表の公表が盛り込まれています。こちらの議論の過程で厚労省側からのかなり抵抗があった旨のお話を聞いていますが、「協力を要請」とあるのは義務付けではなく、あくまで努力目標的な意味付けになるのでしょうか。
稲田大臣:「協力を要請」というのは、誰が誰に?
ふじい:厚労省が、各都道府県、各社会福祉法人に向けて、財務諸表の公表について「協力を要請する」となっているのですが。
稲田大臣:あのですね。規制改革会議の中では、やっぱり国民の税金も入っているし、社会福祉法人の財務諸表を公表すべきだという意見が大勢、というかそれ以外はなかったのですね。それに対して、「全ての社会福祉法人について財務諸表の公表を行うこととして、公表がより効果的に行われるための具体的な方策について検討し、2013年度中に結論を得る」ということにしております。厚労省から抵抗があったというのは“今すぐに”ということに異論があったように私は感じました。
●資料を職員から渡されて返答
規制改革会議では、2年間に待機児童ゼロにするという目標のもとに、認可保育所への株式会社・NPOの参入拡大、認可外保育施設への支援、保育の質の第三者評価実施、保育士数の緊急拡大と並び、社会福祉法人の経営情報の公開について明記されています。
しかし、各委員からの公開すべきという意見に対して、厚生労働省の担当者が「仮に法律で義務付けしたから、全部出るとは限らないと思う」と発言し、利益擁護と見られかねない姿勢であるということが、ジャーナリストで規制改革会議の議員を務める長谷川幸洋氏から批判されています。
今回、稲田大臣は職員から渡された資料をもとに答申の文言をなぞるに留まりました。慎重な答えに対してこちらが突っ込み不足なのも否めなかったので、引き続き待機児童解消に関する取り組みについてもさらに深く聞いてみたいと考えています。
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