昨日、『おしゃれイズム』(日本テレビ系)にゲスト出演した生田斗真さん主演の映画『彼らが本気で編むときは、』。生田さんがトランスジェンダーの元男性役を演じ、美しい女性の姿を披露している事も話題となっています。『おしゃれイズム』内では「デコルテマッサージ」の話等で盛り上がっていました。
そんな『彼らが本気で編むときは、』には、生田さんの役作りをはじめ、様々なこだわりがあります。今回は、2月25日の映画公開を前に本作のこだわりポイントをご紹介します。
【ポイント1】まさに理想の女性 生田演じる”リンコさん”の完成度がスゴイ
本作は、優しさに満ちたトランスジェンダーの女性リンコ(生田斗真)と、彼女の心の美しさに惹かれ、すべてを受け入れる恋人のマキオ(桐谷健太)、そしてそんなカップルの前に現れた、愛を知らない孤独な少女トモ(柿原りんか)の3人が、それぞれの幸せを見つけるまでの心温まる物語を描きます。
そんな本作で、荻上監督がこだわり抜いたポイントのひとつとして挙げられるのが、生田演じるリンコというキャラクター。荻上監督がリンコに求めたのは「素の美しさ」。リンコの衣装や髪形への詰めはギリギリまで行われ、当初はもっと長いウィッグでメイクも濃いめだったが、テスト撮影を重ねる中、生田のアイディアを元に髪形は生田の地毛の襟足に少しのウィッグを付ける程度に、メイクも薄めにとどめ、ナチュラルなリンコに仕上がっています。さらにリンコを演じてみて「影響しか受けてない」と語るように、見た目だけではなく、コップの持つ手から座るときの身体のライン、食事での所作など、細かいひとつひとつの動作から、トランスジェンダーの女性の方にいろんな話を聞くなど、内面的な部分まで”女性らしさ”を追求しており、監督の想いはもちろん、キャスト陣の”本気さ”が伝わります。
【ポイント2】クライマックスシーンはキャスト陣も圧巻の、1シーン1カットで撮影!
生田や桐谷などキャスト陣が口をそろえて本作で「印象的だったシーン」のひとつとして挙げていたのが、マキオの家に、ミムラ扮するトモの母親・ヒロミが乗り込んでくるという物語のクライマックスシーン。生田、桐谷、柿原、ミムラの4人芝居となるこのシーンでは、緊迫した空気の中で、カットを割らずに1シーン1カットで撮影していくことになったそう。5分以上のワンカットを何テイクも重ね、丁寧に撮影されたこのシーンは、その時にしか生まれない空気を切り取った映像に。生田と桐谷の「映画らしい映画を撮っていると実感できた現場だった」との感想を象徴するようなシーンとなったこのクライマックスシーンは、本作のタイトル通り、最も”本気”が伝わるシーンに仕上がっています。
【ポイント3】セット、小道具、料理もスゴイ!! スタッフ陣の”本気”もハンパじゃなかった!
そんな並々ならぬ想いで取り組んだ監督・キャスト陣を陰で支えたのが、荻上組スタッフたちだ。まず、本作で、リンコとマキオ、そしてトモの3人が一つ屋根の下で暮らすこととなる、軸となるセットを手掛けたのは、荻上監督とは3作目となる美術デザイナーの富田麻友美さん。セットの飾り棚やテーブルなど、あちこちにいろんな表情のネコの置物が配置されるなど、長年ネコと暮らし、大のネコ好きである”荻上要素”を取り入れつつ、照明など細かいインテリアにもこだわるなど、マキオとの生活を大切に細やかに楽しんでいるリンコのキャラクターに一役買うほどの完成度の高いものに仕上げています。
さらに映画の”キー”にもなった劇中で登場する編み物の数々は、全て美術スタッフたちによる手作りのもの。合計100個以上にも及ぶ編み物たちは、ひとつひとつ形や配色が違い、映画に荻上作品らしい”温かな世界観”の演出に。また、荻上組常連のフードスタイリスト・飯島奈美さんも、本作に参加。可愛らしいキャラ弁を始め、リンコの美味しい手料理の数々は、劇中でも家庭のぬくもりや安らぎを感じられるものに。
監督、キャスト、スタッフたちの並々ならぬ”本気”はぜひスクリーンで。『彼らが本気で編むときは、』は2月25日(土)よりロードショー。
(C) 2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会