今回はiPhone愛用中ドコモ店員さんのブログ『iPhone愛用中ドコモ店員のブログ』からご寄稿いただきました。
※すべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/341027をごらんください。
■docomo・au・ソフトバンク 3社の未来を本気で予想。
いらっしゃいませ!
iPhone愛用中ドコモ店員です。
今日のタイトルは、ショップ店員の僕にはちょっと大きすぎる話題かもしれません。
もちろん未来のことは、誰一人として確実にわかるわけはないです。
しかしコメント欄で要望を頂いたということで、僕がいままでに個人的にしてきた勉強と、店頭での触感をもとに、docomo・au・ソフトバンクの未来を本気で予想してみます。
ちなみに現在の各キャリアの利用者数は、
ドコモ→約6000万人
au→約3700万人
ソフトバンク→約3000万人
です。
多分、読むだけでぶわーっと感覚が広がるような、面白いものになりそうです。
といっても、気軽にどうぞ。
目次です。
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1、社長から考える
2、人口ピラミッドから考える
3、iPhoneから考える
4、結論
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●1、社長から考える
ひとつめに”社長”という切り口で書くのには強い理由があります。
みなさんも経験はあると思うのですが、部下は上司に逆らえません。ほとんどの場合。
よっぽど開けた人間関係や、先進的な職場でない限り、上司がやることを決め、部下はその指示に従うだけです。
ドコモショップに行っても、店員はイレギュラーな用件は全て店長に話を聞かなければなりません。
イレギュラー対応などは店長が処理しますが、普段の販売目標などは、エリアマネジャーからの指示で動いています。
エリアマネジャーも、もともとは本社の営業部からの指示で動いています。
営業部にも、営業部員がいて、営業部長がいて、さらにそのうえには専務がいて、その専務すら社長の指示で動いています。
もちろん社長は株主の顔色を伺いながら仕事をしているのですが、具体的な戦略を描いたり、責任をとるのは社長なので、やはり社長の考え、意図が、会社全体に最も大きな影響を与えています。
ということで社長比較をしてみましょう。
●docomo現社長
加藤薫(かとうかおる)(62歳)
1977年(36年前!!)に電電公社(ドコモの前身ですね)に入社し、出世を重ねて、現在に至る。社長になってまだ1年も経ってない。
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://getnews.jp/img/archives/2013/05/011.jpg
●au現社長
田中孝司(たなかこうじ))(56歳)
1981年に国際電信電話(KDDIの前身ですね)に入社し、出世を重ねて、現在に至る。社長になって3年半。
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://getnews.jp/img/archives/2013/05/02.jpg
●ソフトバンク現社長
孫正義(そんまさよし)(55歳)
1981年に日本ソフトバンク創業。J-phoneなどの買収をして、今に至る。社長になって32年!!
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://getnews.jp/img/archives/2013/05/03.jpg
と、カンタンな略歴を紹介しましたが、もっとも重要なのは、docomo、auは技術者出身の社長。
ソフトバンクの孫さんだけ、経営者として30年以上の経験値がある。
ということで、経営の手腕で、孫さんだけ頭一つ飛び出ているのは間違いありません。
それは、iPhone導入のスピードにしても、ここ数年の加入者の伸び率にしても、J-PHONEや米国スプリントなど、数々の買収によってチカラをつけ続けていく手腕を見ても、明らかです。
ということで孫さんに1ポイントです(笑)。
一方、2012年度のMNPによる伸び率は、auが一番多かったです。
それはなぜかと分析すると、田中社長の手腕があったからです。
田中孝司氏が社長になってから、おそらく世界でも2大スマートフォンであるGALAXYシリーズとiPhoneシリーズをauは取り扱いを始めました。
「iPhoneにしたいけど、ソフトバンクはイメージ悪いし、繋がらんらしいしイヤだ」というひとを、多く取り込めました。
それに加えて、auスマートバリューという、3キャリアで最も安いプランを提供することで、固定回線とセットのユーザを逃さず、増やしています。
どうやら田中社長にも1ポイントですね(笑)
さてさて、僕の遠い上司でもある(笑)加藤社長はどうでしょうか?
なんと先日、有機野菜の通販サービスであるらでぃっしゅぼーやや、タワーレコードを買収しました。
それに加えて、docomo online shopなどの運営にチカラを入れはじめ、「Amazon、楽天を目指す」と、通販のサービスにチカラを入れている模様です。
現に、僕が勤務しているドコモショップでもらでぃっしゅぼーやの野菜を配ったり、「今後はらでぃっしゅぼーやの契約もとっていただきます。」と張り紙がしてあったり、ショップスタッフはぽかーんです。
この戦略は完全に的外れだと個人的には思っているのですが、未来のことはわかりません。
僕は、田中社長や加藤社長のように、大企業に就職して、出世を重ねた社長というのは、事なかれ主義で、攻めることはできないと思っていたのですが、冷静に分析してみればみなさん素晴らしい手腕で経営されてますね。
加藤社長にも1ポイントでしょうか(笑)
ということで、僕の勝手な分析結果です。
● ソフトバンク社長・孫氏→恐らく日本トップ社長のひとり。しかしアンチも多し。
● au社長・田中氏→機種、料金共にお客様思いで、かなりの敏腕社長!
● docomo社長・加藤氏→未知数だが、攻め気はあり、今後に期待!
→→→孫さんがぶっちぎりかと思いきや、他2人も十分、今後が期待できました!
●2、人口ピラミッドから考える。
なぜ、人口ピラミッドを使おうかと思ったのかは、僕がドコモショップで仕事していると、「若い人、少ないなぁ。」と、いつも実感します。
若いお客さんよりも、30代後半から、40代、50代のお客様が、圧倒的に多いです。
一方、僕は20代なのですが、僕の友人では、ソフトバンクが圧倒的に多いです。
特に、関東在住の、20代では、ソフトバンクしかいないんじゃないか?くらいの偏りっぷりです。
なので、
docomoは30代後半以降の方が多い
ソフトバンクは20代が多い
auはその間くらい(?)
という感覚があります。
そのようなことをふまえ、現在の日本の人口ピラミッドを見てみましょう。
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://getnews.jp/img/archives/2013/05/04.jpg
どうでしょうか?
ここにもうひとつ、重要な要素を付け加えましょう。
それは、【親が子に大して与えるケータイは、自分が使ってるのと同じキャリアである】ということです。
それは、他社にする煩わしさだったり、家族間の通話が無料など、明確な理由があるので、確定事項とします。
そしていま、新しく家族になり、子供を産んでいる、20代後半から30代前半のユーザには、圧倒的にソフトバンクユーザが多いです。
つまり、人口ピラミッドの下の部分の平成生まれのひとは、かなり高い確率でソフトバンクにするでしょう。
一方、30代後半~60代までで、現在ドコモを使っている方は、恐らく死ぬまでドコモを使います。
その理由は、パケホーダイが1000円以上安かったり、(iPhone5は例外ですが)iPhoneという魅力的な端末がでてきても、未だにdocomoを使ってくれている、ドコモ愛の強いお客様だからです。
最近はMNPばかりが優遇され、長くキャリアを使うよりも他社から乗り換えた方が優遇される時代です。
お店でも、15年近く愛用してくださってる方が、「こんだけ長くドコモを使ってるのに、長く使ってるひとを安くしろってんだ!」とおっしゃってるのを、毎日のように聴きます。
はっきりと言いましょう。
そうカンタンにドコモを出て行かないとわかっているから、安くする必要がないんです。
ということで、30代後半以降のdocomoユーザの方は、そうカンタンに乗り換えることはない。(推定4500万人)
しかし今後10~20年、ドコモユーザの多い団塊世代(60歳前後)が除々にこの世を去るにつれ、ドコモは急激にチカラを弱めるでしょう。
一方、中学生か高校生になり、ケータイを持ち始める子供は、7割くらいはソフトバンクユーザとなる。
Σ( ̄□ ̄;)auは?・・・・
auは、docomoとソフトバンクの中間くらいの存在でしょう(震え声)
ということで、人口ピラミッドから見た結論は、今後、10年間はドコモのユーザ数が急激に下がることはないが、15年を過ぎたあたり(2028年以降)から、加入者が激減する。(おそらく3000万台くらいには)
同時に、若年層を取り込んでいるソフトバンクがドンドンチカラをつけてきて、ドコモの力が弱まると同時に国内1の加入者数となる。
しかしそのころには日本の人口そのものが1億人を切っているから、加入者が6000万人となることはない。
auは、ドコモのように10年以上使ってる方も多く、団塊世代にも多くユーザがいる一方、人気機種の取り扱いや魅力的なプランを追加し続け、結果的に加入者数はプラスマイナス0くらいとなる。
→→→結果、今後15~20年かけて、ゆったりと
ドコモ3000万:au3000万人:ソフトバンク:4000万人
という比率になっていくことでしょう。
おー。かなり具体的な数字が出て、大胆予想となりましたね。
●3、iPhoneから考える。
1、2、と気合いを入れて分析しておいて、しかもこの章はみなさんの関心が非常に高い章だと思うのですが、iPhoneの発売から、キャリアの将来を考えるというのは、あっさりと終わりそうです。
今後、iPhone発売は、キャリア間の加入者数に、大きな影響はありません。
↑
この一行で終わってしまいます。
念のため補足をしますと、
●ジョブズ亡き後、iPhoneのブランド力の急激な低下
●本当にiPhoneが欲しいひとの大半はもうdocomoから出てる。
という2点ですね。
●ジョブズ亡き後~に関しては別の記事で詳しく書きました。
●本当にiPhoneが~に関しては、僕の記事ではないのですが、
こちら*1の永江さんの記事が大変参考になりました。
*1:「もうiPhoneは買わない?! これからのiPhoneについて語ろう」 2013年04月11日 『More Access! More Fun!』
http://www.landerblue.co.jp/blog/?p=6411
永江さんの記事を僕なりに要約しますと、iPhoneが欲しいけど、ドコモを辞めたくないから出るのを待つ!というひとはむしろ少数派で、iPhoneが使いたいひとはもうauとソフトバンクに移っている。
この状況でdocomoからiPhoneが出ても、世間的には大騒ぎになり、docomo内でも大騒ぎになるが、au、ソフトバンクからdocomoに入ってくるひとはごく少数。
docomoからの転出抑制にはなるが、そもそも今現在ドコモにいるひとは、よっぽどのことが無い限りdocomoから転出するつもりはないから、あんまり意味がない。
ということですね。
→→→iPhone発売は、キャリアの未来にはもはや影響しない。
●結論
ドコモは長い目で見るとやはり衰退する。
ソフトバンクはグイグイ力をつけ、加入者を延ばす
auは衰退しつつもサービスを向上させ、現状維持。
ですね。
これを読んで日常の役に経つことは少ないとは思いますが、
楽しく読んでいただければ嬉しいです。
ということで、今日の記事は以上です。
執筆: この記事はiPhone愛用中ドコモ店員さんのブログ『iPhone愛用中ドコモ店員のブログ』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年05月16日時点のものです。
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