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リサイクルの闇・・・不当な利益が続く(中部大学教授 武田邦彦)
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リサイクルの闇・・・不当な利益が続く(中部大学教授 武田邦彦)

2013-08-24 18:30
    リサイクルの闇・・・不当な利益が続く(中部大学教授 武田邦彦)

    今回は武田邦彦さんのブログ『武田邦彦(中部大学)』からご寄稿いただきました。

    ■リサイクルの闇・・・不当な利益が続く(中部大学教授 武田邦彦)
    福岡市でリサイクルアルミ缶が盗まれるということが多く、年間600万円の損害と報じられ、続いて名古屋でもリサイクル紙が盗まれて被害が絶えない(登録されたリサイクル業者が損をする)ので犯罪として検挙するという記事がありました。

    これほど奇妙な報道はありませんし、この合理的な社会にこのような事があって良いのかと驚くばかりです。

    もともと、アルミ缶も紙も「リサイクルする価値のあるものは自主的にリサイクルしていた」というものです。それをあるときに「官製リサイクル」が始まりました。なにしろそのままでもビジネスになるのに、それに税金を投入して、さらに業者が儲ける・・・それも役所にゴマをすれる立場にある業者が儲かるということがおこりました。

    東京23区では、明治以来、細々と家族でご商売をされていた「くずとウエス」の会社が次々とつぶれ、行政と結びついた会社だけが生き残りました。その時に私はつぶれていった会社の悔しさに接し、なんと不当なことか!と憤慨しました。

    人間の大切な事は、「額に汗をして働き、(家族一緒に努力するとさらに良い)、生きていく」ということです。その点で、くずとウエスをご商売にしているかたは、親御さんからの続きだったり、さらには何かの事業に失敗し、再起を図るためにとりあえずリサイクル業をしていた人もおられました。

    ところが、東京都知事選の票の取り合いから、紙の官製リサイクルが始まり、真面目に働いていた人が廃業し、その代わりにあらかじめ選挙で約束していた企業が紙のリサイクルの権利を取った。このことはくわしく拙著にも載せてある。

    つまり、紙のリサイクルは税金を入れて儲かる商売で、アルミ缶もそうだ。もともと役人も税金も要らないものなのに、それを利権の材料にして、「許可を得ていないものが持って行くのは犯罪だ」と言うことになっているが、本来は、「もともと自由にすれば税金も要らないでリサイクルできる物に対して、特定の人に税金を配るためにやっている方が犯罪だ」と私の倫理観はそう言っている。

    本当に日本人は、「ビジネスになる」ものを「税金を投入して特定の人に儲けさせる」ということが「正しい」と判断しているのだろうか、それともマスコミの報道に騙されているのだろうか? またこの報道を書いた朝日新聞の記者はどう思っているのだろうか?

    また国際的に先進国の廃棄物を発展途上国に出してはいけないことになっているのに、ペットボトルなどを中国に出している。また家電などはさらに犯罪的で、国民からお金を取って回収し、それを中古で打っているのが50%を超えている。

    お金と不道徳にまみれたリサイクルだ。

    リサイクルを推進したいわゆる「環境保護派」や「環境団体」が悪意であったということではないが、大人なのだから「善意だから間違いも許される」という考えはあまりにも子どもっぽく、ワガママな考えだ。それで苦しむ人が多いのだから。

    執筆: この記事は武田邦彦さんのブログ『武田邦彦(中部大学)』からご寄稿いただきました。

    寄稿いただいた記事は2013年08月23日時点のものです。

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