目指せ!狩りガール no.6 狩りガールの強い味方「銃砲店」を紹介します。(目指せ!狩りガール)

今回は一般社団法人 大日本猟友会さんのサイト『目指せ!狩りガール』からご寄稿いただきました。

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■目指せ!狩りガール no.6 狩りガールの強い味方「銃砲店」を紹介します。(目指せ!狩りガール)


ありちゃん:食べることが大好き、アウトドアもちょっと好きな会社員。ひょんなきっかけから「ハンター」を目指すことに。東京都内在住。

カリタロー:狩りガール活動を応援するジビエ好きの犬。ありちゃんと一緒に勉強して、いつかカッコイイ猟犬になるのが夢。

だいぞう師匠:猟友会に所属している優しきオジサマハンター。自然のことにも詳しく、ハンター仲間として若者を育てています。

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:ありちゃんにたくさんのアドバイスをしてくれた店長。こちらには専用の工場もあり、持ち主の体型に合わせた銃の調整、リペア等も行っています。

取材協力/三進小銃器製作所

http://3shin.com/

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だいぞう師匠:どうも!ハンターのだいぞうです。「狩りガール」を目指して奮闘しているありちゃんにとって、体験するほとんどのことが未知との遭遇。そんな彼女が今、「どんなところ?」と気にしているのが銃砲店です。ハンターになれば必ずお付き合いが必要になる場所なので、私が信頼している行きつけの店を紹介しました!たくさん銃が並んでいるから、ありちゃん驚くぞ~。

●森の中の一軒家…じゃなかった!
カリタロー:今回は、銃砲店見学ということで、東京都荒川区にある「三進小銃器製作所」にやってきたワン。ありちゃんももうすぐ到着……

ありちゃん:こんにちは!おじゃましまーーーー!!!うわ、すごい!

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カリタロー:ふふふ。やっぱり驚いた?ケースの中に銃がズラリと並んでいてビックリだよね!

ありちゃん:え?? わ!銃がいっぱいあるー!いや、この大きなシカにびっくりしちゃったの。

カリタロー:なんだ、はく製に驚いたのかワン
(この子、てんねん?)。

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:あれは先代がアラスカで獲ったムース(ヘラジカ)のトロフィーですよ。(トロフィーとは狩猟戦利品のこと。首から上をはく製にしたものが多い。)

ありちゃん&カリタロー:あ!こんにちは。よろしくお願いします。

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:はい。ようこそいらっしゃいませ。銃砲店は初めてですか?

ありちゃん:はい!まさか街中にお店があるとは思っていませんでした。

カリタロー:どんなイメージだったの?

ありちゃん:うん、もっと郊外の……森の中の一軒家のようなイメージ(照)。

カリタロー:わかるような気もするけど、赤ずきんちゃんの猟師さんのイメージとかぶってるね(苦笑)。

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ありちゃん:正直こんなに入りやすいお店とは思っていませんでした。外から店内が見えるし、明るい雰囲気ですね。想像では、もっと厳重に閉ざされた暗い雰囲気で、外からは見えないようになっているのかと。

カリタロー:ボクも銃と弾しか売っていないのかと思ってたワン。
ハンティングウエアも並んでいて、アウトドアのお店っぽくも見えるね。

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:あはは。銃砲店には銃や弾はもちろん、狩猟や射撃競技で銃を使う人のためのさまざまなアイテムが揃っているので、店内を眺めるだけでも楽しいですよ。

目指せ!狩りガール no.6 狩りガールの強い味方「銃砲店」を紹介します。(目指せ!狩りガール)

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ショーケースは常に施錠され、中の銃もチェーンでロック。夜にはシャッターを下ろします(写真右)。別の場所にしまわれた装弾も安全に保管されています。

だいぞう師匠:狩猟や射撃、銃を扱う時にお世話になるのがハンターの強い味方、銃砲店です。初来店のありちゃんは閉鎖的なイメージを持っていて「ハードルが高い場所」と思っていたそう。実際の銃砲店はもっとウエルカムな雰囲気。もちろん、銃を簡単に取り出せない陳列方法や装弾の在庫数にも法的な決まりがあり、とても安全に管理されていますよ。 また、銃砲店の経営者や従業員はハンターも多く、店内でははく製をよく見かけます。獲物の大きさを実感するのにいいかもしれませんね。しかし、ムースのトロフィーを飾っている店は他で見たことがありません。

●試着するように、ぴったりの銃を選んでもらう。
ありちゃん:本当にいろんな銃がありますね。ハンターさんはみんな銃砲店で揃えるんですか?

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:そうとも限らないですよ。先輩ハンターから譲り受ける人もいるし、最近はネットの通販で手に入れる人も増えていますね。

カリタロー:ネット??実際に見ないで買うの?

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:そうなんだよ、犬くん。ただ、腕の長さや体の幅などは人それぞれだからね。届いたはいいけれど、自分の体型に合わなくて後から調整が必要な場合が多いね。組み立て方がわからないと言って持って来られる方もいるよ。

ありちゃん:なんだか海外の通販で靴を買って失敗した時みたい(経験アリ)。店頭で選ぶと調整できるんですか?

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:店頭なら、まず自分の体型にフィットするものを選んで、そこからさらに微調整することができますよ。ありちゃんも試しにこの猟銃を持ってみて。

ありちゃん:え!まだ銃は持てないんですけど。いいんですか?

カリタロー:わあああ、ありちゃんダメだよ!タイホされちゃう!!

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:わはは。そうだね、このお店から一歩でも出て猟銃にさわったらダメだよ。でも銃砲店の中では実銃を持つことが許されているんです。実際に持ってみないと体に合わせて買うことができないからね。

カリタロー:そうなんだ!

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:それも銃砲店の大きな特徴だよ。通常は自分の銃を他の人が触るだけで違法だからね!そこは気をつけるんだよ。ちなみにこれはお店で特別に作った猟銃の仕組みがわかる模擬銃なんだけどね。ありちゃん、どうぞ。

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猟銃の仕組みがわかるように作られた模擬銃。発砲することはできませんが、造りも重さも実銃そのものです。

ありちゃん:わーい!うれしい!…お、重いっ。

カリタロー:ありちゃん、構えてみて!

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:銃床の長さはこれくらいか、もう少し短くてもいいですね。もうちょっと前傾姿勢になって。

カリタロー:おお!カッコいいね。

ありちゃん:でも持ちづらいです……。体に合わないのかな?

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:顔が傾いて重心が後ろにかかっちゃってるね。これだと照準を合わせられないでしょ?女性の方は銃の重さの反動で後ろに反ってしまいがち。それだとバランスが悪いので前に体重をかけて。そうそう。

ありちゃん:おお、構え方を直してもらったら、体に合ってきたような気がします。

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:気をつけたいのが、体を無理して銃に合わせないこと。道具である銃を調整して、体に合わせる方がいいですよ。

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慣れない模擬銃の重さに驚いたありちゃん。じっくり時間をかけて、姿勢や持ち方をチェックしてもらいました。

だいぞう師匠:初心者にとって猟銃の重さはひとつのハードル。きちんとした構え方を知らないと照準も合いません。まずは適切に構えた上で体にフィットした猟銃選びをしましょう。そのためには、実際にホンモノの猟銃にさわって見たいもの。自分にぴったりの猟銃をさわって選んで、さらに調整してもらえるのも銃砲店を利用する大きな利点ですね。体に合った猟銃をパートナーにできれば、自信も持てるはず。猟果にも関わってきますよ。

●射撃練習で狩猟の腕を上げよう。
ありちゃん:自分の猟銃を持てる日が楽しみになってきた!

カリタロー:ニヒヒ。上手く獲物に当てられるかな?

ありちゃん:うーん、練習しないとね。

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:銃砲店が企画するクレー射撃の練習や大会のイベントも定期的に行われているのでぜひ参加してください。猟場で獲物を撃てるチャンスは一発ですからね。銃に慣れるためにも射撃練習をしっかりしておいた方がいいですよ。安全のためにも。

ありちゃん:はい!買い物だけじゃなく、そんな情報も集めやすい場所なんですね、銃砲店って。
そうだ!「初心者講習会」の試験用に使った*1過去問題集も取り扱っているんですよね?

*1:「no.5 猟銃所持許可への道。初心者講習会に行こう。<受講編>」 『目指せ!狩りガール』
http://kari-girl.com/vol5.html

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:過去問も、狩猟に関する本もいろいろありますよ。

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射撃のための雑貨やお手入れグッズも揃います。射撃場で欠かせないのが、防音のためのイヤーマフと目を防御する専用サングラス。サングラスの色は天候によって替えるのだそう。初心者講習用の過去問題集など、銃に関する書籍も手に入りますよ。

カリタロー:あの、今日はかなりていねいにアドバイスをもらったワンですが、いつもこんな感じなんですか?

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:そうだよ。せっかく狩猟や射撃に興味を持ってくれた人には、安全に楽しくはじめてほしいからね。

ありちゃん:本気で狩猟をはじめようとしている人はもちろん、まだよくわからないけどどんなもんか話を聞いてみたい人にもおすすめしたい場所ですね。

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:はい、気軽に来てもらいたいですね。こちらでアドバイスできることは協力しますよ。

ありちゃん:これから狩猟免許の試験や射撃教習もあるけれど、その前にいろんな疑問を解消できて良かったです!

カリタロー:ありちゃん、さっきから店長さんにソボクなギモンをぶつけてばかりだもんね。

ありちゃん:やっぱり専門家のお話を聞くのって全然違う。おかげさまで実際に銃を持つ生活がイメージできて、ぐっと身近に感じられるようになりました!また来たいっ。今日は長い時間ありがとうございました!

三進小銃器製作所店長 猪狩久男さん:はい、ぜひまたおいでください。

だいぞう師匠:銃砲店とハンターは密接なものということを実感したありちゃん。今回訪れた三進小銃器製作所では店長の猪狩(いがり)さんと社長の猪狩さんのご兄弟からお話を聞きました(狩猟をルーツに持つお名前なんですよ)。
最後に社長さんからの一言をどうぞ

三進小銃器製作所社長 猪狩 實さん:ひと昔前までハンターと言えば、先輩にイチから学んだものでした。猟銃の安全な扱い方から、畑の歩き方、農家さんとの付き合い方、獲物の生命をいただいて糧とするのだから無駄にしないといったことまで厳しく教わります。ちゃんと新人に教えないと同行する先輩たちが危ないですからね。
しかし、狩猟や射撃をする人の減少で、その機会も減ってきました。だからハンターが集う銃砲店では、アドバイスすることを大切にしています。日本に伝わってきた狩猟文化をきちんと残したいですからね。

執筆:この記事は一般社団法人 大日本猟友会さんのサイト『目指せ!狩りガール』からご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2014年06月20日時点のものです。

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