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伊藤家の食卓「納豆で合成洗剤を減らせる裏技!」の正体は“サーファクチン”?
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伊藤家の食卓「納豆で合成洗剤を減らせる裏技!」の正体は“サーファクチン”?

2014-08-17 23:30
    Nattou

     納豆にさまざまな働き
     納豆は、大豆を納豆菌によって発酵させた日本の発酵食品。その健康効果には定評がある。
     血液凝固因子を作るのに不可欠なビタミンKや大豆由来のタンパク質が豊富である。食物繊維は100グラム中に4.9~7.6グラムと豊富に含まれる。食物繊維はオリゴ糖等と共にプレバイオティクスと呼ばれる腸内環境に有用な成分であり、納豆菌はプロバイオティクスと呼ばれ、これも腸内環境に有用と考えられている。
     納豆に含まれる納豆キナーゼは、血栓を溶かす働きが確認されている。納豆に含まれるビタミンK2は骨タンパク質の働きや骨形成を促進することから、ビタミンK2を多く含む納豆が、特定保健用食品として許可されている。
     納豆には殺菌作用が認められ、O157を抗菌することもわかっている。抗生物質のない昔は、赤痢、チフスなどの伝染病に対し、納豆が一種の薬として使われていた。病原性大腸菌あるいはサルモネラ菌に対する抗菌作用も立証されている。
     まだまだ、さまざまな健康効果が発見されているが、今回、産業技術総合研究所などの研究チームが、納豆中の物質に合成洗剤の働きを高める作用があることを発見した。製品化できれば、合成洗剤の使用量を減らして環境への負荷を抑えられるかもしれない。
     この物質は納豆菌が作り出す「サーファクチン」。環状ペプチドの一種で、7つのアミノ酸がつながってできている。洗剤の分子を集合させやすくすることで、汚れを落とす力を高めるという。
     納豆と洗剤の関係といえば、「伊藤家の食卓」を思い出す。番組の中では、「納豆で洗剤の泡がグーンと長持ちする裏ワザ」で紹介されていた。納豆を食べたあとの器にこびりついたネバネバを、スポンジの半分くらいにつけて洗剤をつけて軽くもんで泡立てて使うだけで、洗剤を長持ちさせてくれた…。その正体が「サーファクチン」という物質だとわかった。
     納豆菌でエコな洗剤

     洗剤やシャンプーなどに添加される石油由来の界面活性剤の使用量を納豆菌の作る物質で劇的に減らせることが8月9日までにわかった。茨城県つくば市の産業技術総合研究所(産総研)などが発見した。すでに量産化にも成功しており、これによって環境負荷を低減したり、原油市場が高止まりするなか、コスト削減効果などによる企業の国際競争力の強化も期待される。

     界面活性剤は、洗剤などに含まれる「洗う」成分として知られる。台所用洗剤やシャンプー、化粧品のほか、機械、建築、土木分野など幅広く使用されており、プラスチックと並ぶ石油製品でもある。

     ただ、石油を原料とする界面活性剤は水質などを通して生態系へ悪影響を及ぼすなどとして、環境面での問題点も指摘されている。

     研究では、界面活性剤に納豆菌からできた7つのアミノ酸が環状につながった「サーファクチン」と呼ばれるペプチドを加えて、その洗浄効果を調べた。この結果、1%添加すると使用量を10分の1に減らしても洗剤としての能力が保てることが分かった。界面活性剤の量を100分の1に減らしても、その効果が変わらないという結果が出た。

     産総研の井村知弘主任研究員は「環境面に加えて、製品設計の自由度が上がる」と説明するほか、同研究所では「界面活性剤の量を減らせる分、抗菌機能だけの洗剤に香りの持続といった機能を加えることも可能になる」としている。さらに皮膚など人体への刺激が少ない商品開発も可能になるという。

     今回、産総研と共同研究を行った化学メーカーのカネカは、すでに皮膚への刺激が少ない点に着目して、化粧品向けにはこの物質を量産済みで、今後は「機械の洗浄用といった工業用洗剤などへの用途展開も可能になった」(同社)としている。

     さらに、企業にとっては高止まりする原油価格がコスト要因となっているほか、原油市場の価格変動リスクが経営戦略を立てにくくしている側面もある。このため、石油の使用を劇的に減らすことのできる今回の発見は、企業の“石油リスク”を軽減して競争力を高める可能性もある。(産経新聞 2014年8月10日)

     納豆の健康効果
     納豆には血液凝固因子を作るのに不可欠なビタミンKや大豆由来のタンパク質が豊富であり、現在でも上質なタンパク質源とも言える。食物繊維は100グラム中に4.9 - 7.6グラムと豊富に含まれる。
     食物繊維はオリゴ糖等と共にプレバイオティクスと呼ばれる腸内環境に有用な成分であり、納豆菌はプロバイオティクスと呼ばれ、これも腸内環境に有用と考えられている。納豆には殺菌作用が認められ、O157を抗菌することがわかっている。
     抗生物質のない昔は、赤痢、チフスなどの伝染病に対し、納豆が一種の薬として使われていた。病原性大腸菌あるいはサルモネラ菌に対する抗菌作用も立証されている。納豆に含まれるジピコリン酸は、抗菌作用を有し、溶連菌、ビブリオ、O-157などへの強い抗菌効果が認められている。ジピコリン酸は放射能除去物質としても知られている。納豆湿質量100gに対し20mg前後のジピコリン酸が含まれている。
     納豆には血栓を溶かす酵素が含まれており、納豆から単離したナットウキナーゼを経口投与したイヌで血栓の溶解が観察されたという報告がある。
     納豆に含まれるビタミンK2は骨タンパク質の働きや骨形成を促進することから、ビタミンK2を多く含む納豆が、特定保健用食品として許可されている。また、ポリグルタミン酸にはカルシウムの吸収促進効果があるため、納豆から抽出されたポリグルタミン酸が特定保健用食品として許可されている。納豆菌の一部には、安定した芽胞のまま腸内まで生きて到達してビフィズス菌を増やし腸内環境を正常化する効果があることから、そのような効果を持つ納豆が特定保健用食品として認可されている。(Wikipedia)
    画像: 納豆 Author yoppy https://www.flickr.com/photos/spilt-milk/4432576288/

    ※この記事はガジェ通ウェブライターの「なみたかし」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

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