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天下りがなくならない本当の理由って単純 ~官僚辞めてみて
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天下りがなくならない本当の理由って単純 ~官僚辞めてみて

2013-02-06 14:31
    天下りがなくならない本当の理由って単純 ~官僚辞めてみて

    今回はうさみのりやさんのブログ『うさみのりやのブログZ~三十路の元官僚のブログZ~』からご寄稿いただきました。

    ■天下りがなくならない本当の理由って単純 ~官僚辞めてみて
    今日の投稿の内容は官僚辞めてみて痛感している話です。

    さて世の中で悪の権化のように扱われている「天下り」ですが、数々の政権が「天下り根絶」を政策に掲げて規制もかなり強化されたにもかかわらず、相変わらず批判はやまない状況です。それはどんなに規制を強化しても、法律の抜け穴を利用して間接的に役人が再就職に関与しているからなのでしょう。

    世の中ではこういう状況に対して「シロアリのごとく官僚がうごめいて利権を手放さない」などどという批判がなされて、みんなの党あたりが「天下り根絶の為にさらなる規制強化を!!」なんて主張してるわけです。そういった利権論も一分の理はあると思いますし、規制強化も一つの手かもしれませんが、でもまぁこういった表面上の現象の背景にある原因ってのはとっても単純なことです。

    天下りがなくならない理由の本質的原因は

    「官僚を何年やってもほとんど直接民間で役立つスキルはつかない」

    ってことに尽きるんですよ。特許庁の審査官みたいな、一分のスキルを有する現業職の方はすぐに再就職決まりますからね。

    天下りの背景にある単純な問題は、組織間・組織内の政治的調整のプロとして育てられて自分で営業して金を獲得したことのない元官僚をポンとその辺に放り出すと、路頭に迷っちゃう確率が高いってことなんですよ。その本質をもっとみんな共有しなきゃ天下り問題はいつまでも答えが出ないと思うんですよね。

    僕も官僚機構内では結構エキサイティングな仕事を任せてもらってて、本なんか書いて、ある意味調子乗ってて自分も外に出て通じるスキルが何かあるんじゃないか、って思ってた節があったんですけどやっぱし全然ダメなんですね。

    よく考えれば当たり前のことで、役所は民間企業でやらない仕事の集積なんで、それを極めたところで官僚機構の外ではほとんど意味をなさないんですよ。
    例えば
     「法律の条文書けます!!」
    っていったところで
     「で、なに?」
    で終わりですから。

    そういう意味じゃ、官僚機構で肩たたきされる人ってのは、民間企業で働いてリストラにあった人よりは条件が悪いんじゃないかと思っています。

    僕個人のことに付いて言いますと、幸い少し名が売れたおかげで今はいくつか、地方自治体の産業政策作りだとか行政法の論点整理をするようなコンサルティング業務を受けながら、一から勉強し直して、色々と事業の準備をしている状況です。ただ僕の場合はちょっと特殊なケースな気がします。

    ただまぁ、官僚辞めて天下りせずに市場で生きていこうとしたら、一からの勉強し直しっていう課程を必ず経なきゃ行けないってのはかなり本質と感じてます。

    だからもし本当に政治が天下りを無くしたいんだったら、規制強化と併せて公務員から民間に転じるのをサポートする研修事業みたいなものってもうちょっとちゃんと整備するべきだと思うんですよ。公務員には失業保険が無いんだし、それくらいの研修制度は整えたってイコールフィッティングっていえる要素もあると思うんですよね。地頭はいい人が多いと思うんで、柔軟性さえあれば何とか自分の生きるうちを見つける人もたくさん出ると思うんですよ。

    実際僕の元上司で天下り断ってコミュニティビジネス立ち上げた方は、在職中から起業塾に通って、退職金つぎこんでNPO立ち上げて今ではかなり成功されています。

    この人はスーパーマンだったのですが、彼ほどじゃない人でも官僚機構を辞めたあとにいろんな分野で自分の道を切り開くことをサポートする環境を作ることが天下り根絶には必要なんじゃないかと思ってます。

    この問題は「べき」論の規制強化ばっかりじゃなくて、そろそろ現実解を見つける段階にきてるんじゃないでしょうか。

    ではでは今日はこんなとこで。

    ●追記
    書き忘れたことを追加です。
    そんなわけで、役人がいる限りは天下りの問題はつきものなので、天下りの一番の対策は官業の民営化=小さな政府の実現だと思ってます。
    それも小泉政権のときのような官民が対立する手法じゃなくて、お互い公という目的の為にコンバージョンするようなケースです。岩手県のオガールプラザっていうのはその先駆的な例にあたるんじゃないかと思ってます。

    「オガールとは」 『オガールプラザ』

    http://www.ogal-shiwa.com/information/dream

    執筆: この記事はうさみのりやさんのブログ『うさみのりやのブログZ~三十路の元官僚のブログZ~』からご寄稿いただきました。

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