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<無料映像〜3.1まで>山田正彦:TPP交渉の参加表明は国民への裏切りだ
明日3月1日に、「TPPを考える国民会議」(代表:宇沢弘文)を再結成する予定だ。副代表で弁護士の山田正彦氏に改めてTPPの問題を伺い、今後のTPP反対運動の展開を聞いた。
山田正彦:TPP交渉への参加表明は国民への裏切りだ
ここにきて今までTPP参加反対と言ってきた自民党が、交渉参加に向けて動き出した。これは絶対に許せない。総選挙の公約違反であり、なんとしても阻止しなければならない。
以前から外務省が言っているように、TPPに一旦参加して途中から抜けるなんてことはありえない。また、TPP交渉では例外なくすべての品目をテーブルにのせて交渉に臨むことになる。それが明らかになったのが今回の安倍首相の訪米だ。日本のメディアは「例外」を設けるような報道をしているが、お互いにセンシティブ品目があることを確認し合っただけだ。
私が1年前に訪米した際の米国側の反応も同じだった。米国通商代表部のマランチェス氏とカトラー氏は、「例外は認められるか」との私の質問に、一切認められないと答えていた。もし何かしらの譲歩が考えられるとしても、コメに関してセーフガード(関税引き上げや輸入の数量制限など)をかけたり、たとえば7年間で徐々に関税を下げていく措置をする程度のことだ。
米国内の報道を見ている限り、米国側のスタンスは変わっていない。日本のメディアだけが、「聖域」が認められたと言っている。
─TPP参加に向けてメリットがあるという情報が多くなってきた。近々TPP交渉参加した際の試算も出すという。
民主党が与党の時に、内閣府が10年間でGDPが2兆7千億円増えると試算した。当時内閣参与として試算に関わった川崎氏を党の経済連携PTに呼び、私が聞いたところ、試算は1ドル=108円で10年間変わらない、失業率も今と変わらないとの仮定で計算したと答えた。
続いて財務省に「関税撤廃によって、税収はどれだけ減るのかと聞いたら「1年に7,800億円の減収の見込み」と答えた。これで経済的メリットがあるといえるのか。
安倍内閣はTPPでこれだけGDP、貿易は増えるといった試算を出してくるでしょう。その仮定の数値は絶対に明らかにしないはず。国益の名のもとに騙されてはならない。
─民主党が与党時代に山田氏は反対運動をしてきた。自民党内の反対派の動きはどうか。
私は民主党政権時代に「TPPを慎重に考える会」(代表:篠原孝衆院議員)で合計43回勉強会を開き、官僚から少しずつ情報を引き出してきた。首相が訪米する際には、民主党をはじめ、社民党、共産党、そして当時野党だった自民党など超党派でTPP参加表明阻止の集会を開いてきた。
自民党の「TPP参加の即時撤回を求める会」の森山裕代表とお会いした際、森山氏は次回の参院選まで政府がTPP交渉参加を打ち出すことはありえないと言っていた。私は与党が政府を阻止しなければダメだ、ぜひとも超党派で協力して阻止して欲しいとお願いしたが、どうしても受けられないと言った。
─次の反対運動の展開をどう考えているか
3月1日に「TPPを慎重に考える会」が第45回目の勉強会を開く。さらに「TPPを考える国民会議」の再始動を呼びかける。現在の宇沢弘文代表と日本医師会の原中勝征前会長を共同代表として、副代表を私と孫崎享氏、世話人として学者や生協、農畜産業などが世話人として参加してくれている。なんとか反対運動を展開して行きたいと思っている。
(取材・編集:THE JOURNAL@ニコニコ支局 編集部 取材日:2013年2月28日)
明日3月1日に、「TPPを考える国民会議」(代表:宇沢弘文)を再結成する予定だ。副代表で弁護士の山田正彦氏に改めてTPPの問題を伺い、今後のTPP反対運動の展開を聞いた。
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山田正彦:TPP交渉への参加表明は国民への裏切りだ
ここにきて今までTPP参加反対と言ってきた自民党が、交渉参加に向けて動き出した。これは絶対に許せない。総選挙の公約違反であり、なんとしても阻止しなければならない。
以前から外務省が言っているように、TPPに一旦参加して途中から抜けるなんてことはありえない。また、TPP交渉では例外なくすべての品目をテーブルにのせて交渉に臨むことになる。それが明らかになったのが今回の安倍首相の訪米だ。日本のメディアは「例外」を設けるような報道をしているが、お互いにセンシティブ品目があることを確認し合っただけだ。
私が1年前に訪米した際の米国側の反応も同じだった。米国通商代表部のマランチェス氏とカトラー氏は、「例外は認められるか」との私の質問に、一切認められないと答えていた。もし何かしらの譲歩が考えられるとしても、コメに関してセーフガード(関税引き上げや輸入の数量制限など)をかけたり、たとえば7年間で徐々に関税を下げていく措置をする程度のことだ。
米国内の報道を見ている限り、米国側のスタンスは変わっていない。日本のメディアだけが、「聖域」が認められたと言っている。
─TPP参加に向けてメリットがあるという情報が多くなってきた。近々TPP交渉参加した際の試算も出すという。
民主党が与党の時に、内閣府が10年間でGDPが2兆7千億円増えると試算した。当時内閣参与として試算に関わった川崎氏を党の経済連携PTに呼び、私が聞いたところ、試算は1ドル=108円で10年間変わらない、失業率も今と変わらないとの仮定で計算したと答えた。
続いて財務省に「関税撤廃によって、税収はどれだけ減るのかと聞いたら「1年に7,800億円の減収の見込み」と答えた。これで経済的メリットがあるといえるのか。
安倍内閣はTPPでこれだけGDP、貿易は増えるといった試算を出してくるでしょう。その仮定の数値は絶対に明らかにしないはず。国益の名のもとに騙されてはならない。
─民主党が与党時代に山田氏は反対運動をしてきた。自民党内の反対派の動きはどうか。
私は民主党政権時代に「TPPを慎重に考える会」(代表:篠原孝衆院議員)で合計43回勉強会を開き、官僚から少しずつ情報を引き出してきた。首相が訪米する際には、民主党をはじめ、社民党、共産党、そして当時野党だった自民党など超党派でTPP参加表明阻止の集会を開いてきた。
自民党の「TPP参加の即時撤回を求める会」の森山裕代表とお会いした際、森山氏は次回の参院選まで政府がTPP交渉参加を打ち出すことはありえないと言っていた。私は与党が政府を阻止しなければダメだ、ぜひとも超党派で協力して阻止して欲しいとお願いしたが、どうしても受けられないと言った。
─次の反対運動の展開をどう考えているか
3月1日に「TPPを慎重に考える会」が第45回目の勉強会を開く。さらに「TPPを考える国民会議」の再始動を呼びかける。現在の宇沢弘文代表と日本医師会の原中勝征前会長を共同代表として、副代表を私と孫崎享氏、世話人として学者や生協、農畜産業などが世話人として参加してくれている。なんとか反対運動を展開して行きたいと思っている。
(取材・編集:THE JOURNAL@ニコニコ支局 編集部 取材日:2013年2月28日)
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