日本食文化とその礼儀作法の原点をつくったともいえる道元禅師。「食=すなわち禅なり」の境地は、ある中国の老僧との出会いにあったようです。

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【結城登美雄の食の歳時記#36】老僧との出会い(禅と食編・その2)

 曹洞宗の開祖、道元禅師については、歴史の本、あるいは『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』などで知っている方も多いと思います。日本人の食を徹底して突き詰めた、最初の哲学者ではないかと思っています。

 道元さんは24歳のとき、今から約800年くらい前でしょうか、中国の宗に留学して修行を積み、修行のなかで『典座教訓(てんぞきょうくん)』と『赴粥飯法(ふしゅくはんぽう)』という書物を表しました。「典祖」というのは(ここまで201文字/1,676文字中)