Ryuji
HAKUEI
7月7日(水)にメジャーダデビューシングル「ハレヴタイ」を発売するThe Brow Beat。
この楽曲は、アニメ「遊☆戯☆王SEVENS(セブンス)」のオープニング主題歌としても流れている。
今回、4-Type発売するシングル作品についてRyuji とHAKUEIにいろいろと語っていただいた。
――The Brow Beatはインディーズという形で、「ラグナロク」「Hameln」「Adam」と3枚のアルバムを発売。その3作品を通し、The Brow Beatとしてのスタイルもしっかり形作りました。そのうえで、次のステップとしてThe Brow Beatはメジャーへと進出を果たします。
Ryuji 俺らの場合、インディーズ時代から好きに活動をしてきたよう、それまでの環境にもぜんぜん不満はなかったんですけど。メジャーという晴れ舞台に上がることで人の目に触れる機会が多くなり、単純に「嬉しいなぁ」という気持ちはあります。
HAKUEI この3年間、作品を出すごとにステップアップし続ければ、3枚のアルバムを作ったことで、自分たちでも「The Brow Beatはこういうアプローチをしてゆくバンドだ」というのがわかってきた。そうなったうえで「次はどうステップアップしていくべきか」と考えたとき、「同じような形で進むという選択肢ではないな」という意識が先に生まれました。そのうえで選んだのが、今回のメジャーデビューという形になります。
――The Brow Beatがメジャー進出を発表したことで、ヴィジュアル系という世界にも新風が巻き起こり出しました。これからThe Brow Beatが、ヴィジュアル系というシーンへいろんな刺激を与えてくれそうで、とても期待しています。
HAKUEI 「The Brow Beatが暴れまわることで、ヴィジュアル系が面白くなってきた」と言われたら、そんな嬉しいことはないですからね。
Ryuji ゆくゆくは音楽シーン全体をかき回す存在になりたいですけど。まずは、ヴィジュアル系という世界をThe Brow Beatが席巻していきますよ。
――デビュー曲の「ハレヴタイ」が今、アニメ「遊☆戯☆王SEVENS(セブンス)」の主題歌として流れています。制作に当たっても、いろんな要望はあったのでしょうか?
HAKUEI 先に、アニメのタイアップ話を引き受けたことについて言うなら、僕自身、PENICILLINを通して何作かアニメのテーマ曲は担当してきました。ただし、どの曲も、すでに出来上がっていた楽曲を気に入っていただいたうえでのテーマ曲への起用だったように、いわゆる「アニメ作品のために作った楽曲」ではありませんでした。だからこそ、1からそういう形で作ってみたい気持ちがあったことから、今回の依頼を引き受けています。言われたように、アニメ制作側からの要望もありましたけど、僕自身の中には、それまでのエッジ鋭い曲調ではなく、いわゆるメジャー感のある楽曲を今のThe Brow Beatでやったら面白い化学反応が起きそうだなという思いから、そこを意識して作り始めました。ただ、いろいろ試行錯誤したせいもあるのか、今回は意外と難産でしたね。
Ryuji HAKUEIさん、何度もクラッシュ&ビルドしてましたもんね。これは余談話になるんですけど、一番最初に作った楽曲が、じつはめちゃくちゃ格好いいんですよ。ただ、「遊☆戯☆王SEVENS(セブンス)」のテーマ曲にするにはヘヴィすぎたことから、そのバージョンはお蔵入りにしたんですけど。機会が出来たら、今は幻となっている名曲を形にして、みなさんにお届けしたいなとも思っています。
――「ハレヴタイ」の作詞は共作になっています。
Ryuji 「ハレヴタイ」の歌詞に関しては、先に俺が歌詞を書き、それをHAKUEIさんに仕上げていただく形を取りました。というのも、俺自身、「ハレヴタイ」に書いた世界観とは間逆の、暗い内容の歌詞を書くのが得意なんですね。しかも、みんなが歌詞として使わないような言葉や言い回しなど、ストレートではなくひねった表現を好んで書くタイプ。でも明るい楽曲で、しかも子供たちが多く観ている「遊☆戯☆王SEVENS(セブンス)」となれば、やっぱし明るい歌詞が似合うわけだし、必然的にストレートな表現が多くなってしまう。だけど、自分らしくひねりも効かせたい。その辺でけっこう苦労しながら歌詞を書きました。そうやって出来上がった歌詞を、HAKUEIさんに、より子供たちにも伝わりやすい表現に直していただきました。結果、外を駆けまわる毎日を送っているヤンチャな子供でもスーッと理解できる歌詞に仕上がりましたからね(笑)。
HAKUEI せっかくタイアップという機会をいただいたわけだから、The Brow Beatとしてはまだ未開拓な子供たちにもThe Brow Beatの音楽を好きになってもらいたいじゃない。だからといって、変に子供たちにもわかりやすくとなってしまうのも違う。そのうえで「きっとRyujiくんはこういうことを言いたかったに違いない」という思いも汲み取り、そこを広げてゆく形で「ハレヴタイ」の歌詞を作りあげています。
――「ハレヴタイ」というタイトルにも、いろんな意味を重ね合わせていません?
HAKUEI まさに、僕らの晴れ舞台となる作品ですし、レーベル名もharevutaiのように、いろんな意味を重ねています。歌詞の中にも、ハレブタイという言葉をしっかり反映させましたからね。
――「ハレヴタイ」は、お子さんから大人まで幅広い層の人たちの心に刺さる楽曲ですが、今回C/W用に作った3曲は、かなりぶっ飛んでいません?
HAKUEI 3曲中、2曲は子供にはヤバすぎて聞かせられないです。
――中でも、Type Aに収録した「21グラム」は子供には聞かせられない内容ですよね。
Ryuji 21グラムというのは、魂の重さのこと。「21グラム」には、俺の心の中の一番暗い部分を具現化しています。この歌詞には、難しい言葉をバンバン入れてるように、中高生が誤謬力を増やす機会にもなればいいなと思って書いてます。
――語り口調な歌も、とても印象深く胸に響きました。
Ryuji 最初はサビだけをメロディアスに、あとはラップで行こうと書き始めたんですけど。どうしても書きたい言葉が多すぎてしまったことから、早口で語る形を取って、言いたいことをすべて詰め込みました。抑揚をつけたしゃべり方など、まさに役者としての本領を発揮した曲にもなりました。
HAKUEI 「21グラム」はとても前衛的な楽曲、しかも、Ryujiくんにしか表現できない歌。感情を込めたセリフ調の言い回しは、まさにRyujiくんだからこそ出来る表現だし、こういった世界観も、The Brow Beatだからこそ出来ること。この手のスタイルをThe Brow Beatとしてもっともっと突き詰めていっても、なんか格好よくなりそうだね。
――ここまで死生観を具体的に表現してゆく歌詞もなかなか無いように、これこそRyujiさんでなければ書けない内容ですよね。
Ryuji ネガティブな思考や感情になってしまう人たちを、どうにかして救ってあげたい。自分自身が中学生のときに心救われたのが、こういうどん底みたいな感情を歌った楽曲でした。そのときの自分と同じように、少しでもそういう人たちの心の支えや助けになれたらなと思って書いたのが、「21グラム」なんですよ。こういう(病んでる)歌詞こそがヴィジュアル系の神髄ですからね。
HAKUEI 同じ痛みを共有するという意味でもね。
――Type Bに収録した「シンデレラ」も、「21グラム」とはベクトルの違った、こちらもヤバい楽曲です。
Ryuji 「シンデレラ」の歌詞は、最初に「テーマをシンデレラにしよう」と決め、HAKUEIさんがサビの歌詞を、それ以外を俺が書くと担当分けしたうえで互いに持ち帰り、改めて持ち寄った歌詞をスタジオで「せーの」でバンと開き、それを一緒にまとめあげて歌詞にしました。最初にこのやり方を行なったのが、「Snow White」のとき。あのやり方が上手くハマッた経験もあったことから、今回もその手法を取ったんですけど…。
――ですけど…??
Ryuji 互いに持ち寄った歌詞を見せあったら、僕が魔女の視点で、HAKUEIさんは王子様の視点で書いてて、二人ともシンデレラの視点ではなかったという。そこから、互いにシンデレラの視点も入れ込む形で持ち帰り、ふたたび「せ~の」で出しながら、今の「シンデレラ」に仕上げたんですけど。それでもHAKUEIさんは、王子様の視点で書いていましたからね(笑)。
HAKUEI ちょうど制作面でいっぱいいっぱいだったこともあって、それがいっぱいいっぱいになっている王子様の言葉として出てしまったんだろうね(笑)。
――中に「足に画鋲ぶっかまして」と書いてあるように、歌詞の描写もだいぶ過激じゃないですか?
Ryuji いじめられてるシンデレラを描写しようとしたとき、俺の頭の中にそういう姿が映ってしまったので、それを歌詞にしちゃいましたね。
HAKUEI 「シンデレラ」の歌詞もだいぶ暴走していますけど、でも、物語として納得もできますよね。
――確かに。だいぶ、過激で残酷だけど。でも、シンデレラの物語です。
Ryuji ラップの一部分に「うっせぇわ、死ぬまで働いてもらうぞ」と書いたんですけど。それは、歌詞の検索エンジンに引っかかりやすいようにという狙いもありました(笑)。
――Type DのC/Wに収録した「Grind age」の歌詞では、今の若者世代へ向けての痛いメッセージも記しています。
HAKUEI この歌詞を書いてるとき、ちょうど世の中の出来事に対してや、なぜ、人はこういうことをするのか。そういうことを思っていても、どうして人は口に出して言わないのかなど、気持ちがイライラすることが多かったせいか、そういう意識も何処か反映していったんだろうね。
Ryuji 「Grind age」は、HAKUEIさんの書いた歌詞とメロディーと曲調のハマりがすごくいいし、歌ってて気持ち良い曲なんですよ。冒頭の歌詞に「厄介者とぼけなさんな」と出てくるんですけど、こういう表現って自分じゃ絶対に出てこない言葉。HAKUEIさんの書く歌詞の面白さって、抽象的なのに真っ直ぐというか、響きが良く情景も浮かびやすいのに、どれも突き刺さる言葉という特徴を示しているところ。
――今回のシングル自体が、C/Wを含め、メジャーというシーンにある概念を掻き回すような作品。だからこそ、これからThe Brow Beatがメジャーという舞台の中、どんな風に音楽シーンを掻き回してゆくのか楽しみになってきました。
Ryuji まずは、「ハレヴタイ」を通してテレビの前の子供たちを満足させたいですよね。
HAKUEI Ryujiくんが作ってくれた「21グラム」とか、ほんと、すごいことをやってくれたなと思っていますからね。だからと言って、ここで満足するのではなく、いつか出すアルバムでは、もっとすごい作品たちが出揃うんじゃないかという予感もすでにしています。一つ言うとするなら、The Brow Beatは作品力を持って、いろんな人たちの心をつかんでいきたいということ。メジャーというレーベルの力もお借りしながら、少しでも世の中の人たちの心をつかむ曲たちをこれからも発信していきたいように、とにかく作品力をThe Brow Beatはもっともっと上げ続けていきますよ。
――そろそろ、シメの言葉をいただこうかなと思います。
Ryuji シメは、やっぱり雑炊ですよ。
HAKUEI 俺も雑炊だな。あんまし、うどんではシメないな(笑)。
――いやいや、そこじゃなくて(笑)。Vijuttokeの読者へ向けてひと言お願いします。
Ryuji 聞け!!有無を言わさず聞け!!
HAKUEI お前らビジュッとけ!!明日も明後日もビジュッとけっ!!
インタビュー:長澤智典
カメラマン:加藤正憲
ヘアメイク:北瞳
スタイリスト:沼倉龍徳
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≪21年07月のLINE UP≫
7月22日(木)18:00 DASEIN / MIMIZUQ
7月23日(金)18:00 Z clear / タラれば / Linaria
7月26日(月)18:00 BlacK TeaR / dai(BLAZE OF DESTROY) / 道化て鴉
7月27日(火)18:00 The Brow Beat
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2021年7月7日リリース メジャーデビューシングル『ハレヴタイ』
Type A(CD + DVD)
[収録曲:CD]
・ハレヴタイ
・21グラム
DVDには「ハレヴタイ」MUSIC VIDEO収録
価格1,980円(税込)
発売元:ポニーキャニオン
PCCA-06051
Type B(CD)
[収録曲:CD]
・ハレヴタイ
・シンデレラ
豪華24Pブックレット付
価格1,980円(税込)
発売元:ポニーキャニオン
PCCA-70557
Type C(CD)
[収録曲:CD]
・ハレヴタイ
・ハレヴタイ Ryuji Solo Ver.
・ハレヴタイ HAKUEI Solo Ver.
・ハレヴタイ Ryuji Cho Ver.
・ハレヴタイ HAKUEI Cho Ver.
・ハレヴタイ TV Size Ver.
・ハレヴタイ(Instrumental)
7種ランダムブロマイド1種封入
Ryuji・HAKUEIをキャラクター化したアニメジャケット仕様
価格1,100円(税込)
発売元:ポニーキャニオン/PCCA-06052
Type D (CD)
[収録曲:CD]
・ハレヴタイ
・Grind age
・ハレヴタイ(Instrumental)
描きおろしアニメジャケット仕様
価格1,100円(税込)
発売元:マーベラス
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