3月14日の白金 SELENE b2皮切りに“LM.C TOUR 2023「怪物園Ⅱ」”をスタートさせるLM.C。前回より本数も増やし、昨年リリースしたアルバム『怪物園』をさらに突き詰めたツアーになりそうだ。ここでは昨年の活動を振り返ってもらいつつ、ツアーへの意気込みや、今後の展望などをmaya(Vo)とAiji(G)に語ってもらった。
(インタビューは2回にわたって掲載します)。
Interview:海江敦士
――さて、2023年の“LM.C TOUR 2023「怪物園Ⅱ」”以降のご予定ですが、まだ発表できないとしても、いろいろ決まっているんじゃないですか?
Aiji:大っぴらに曲を作ってる風の空気は出してますよ。まだ作れてませんけど(苦笑)。実は今日このあと、選曲ミーティングの予定だったんですけど、1曲もできてません(笑)。
maya:そういうことですね(笑)。
――あららら(笑)。まぁ、(曲が)降りてこないと始まらないでしょうし。
Aiji:う~ん、今さらですけど、テクニックで作るべきでしたね。何か、いつも以上に閃きを待ってしまいました(笑)。
――閃きを待つのって、悪いことではないのでは?
Aiji:『怪物園』って、ほぼ閃きを大事にして作れたアルバムだったんです。コロナ禍での制作っていうのもあって、いつもなら締切がある中で制作していたんですけど、ほぼ時間に追われることなく向き合えたんですよ。その感覚がすごく大きくて、あまりテクニックに頼った作曲はしたくなかったんです。そこで今回も閃きを待っていたら、まんまと曲ができなくて(苦笑)。何ですかね、やっぱりそんなに簡単にはいかねぇなって(笑)。そういうところでも人生を感じました(笑)。
――難しいですねぇ。閃きがないからこそ、テクニックを駆使するという……そういうところもプロとしては大事ですから。
Aiji:ミュージシャンである以上、そこは乗り越えていかないと成長できませんからね。作曲に関しては、どうしても向き合うべき、いちばん大事なところなんで。なので、最近は作れない時間ですら楽しんでますよ。まぁ、今までも乗り越えてきたんで、今もポジティブに向き合ってますけどね。
――どちらかと言えばAijiさんは突き詰め系ですが、mayaさんって非常に感覚的で閃きで生きているイメージがあるんですよ。
maya:そんな風に見えます?(笑)。
――常に閃きが湧き出ているような(笑)。
maya:まぁ、自分の才能自体には曇りはないでしょうね(笑)。なんですけど、自分自身で感覚を曇らせている可能性はあるかな。ただ、閃きに関しては、過信に近いくらい信じている部分がありますね。
――やっぱり!
maya:自分が本能に沿っているタイプなのかなって気づいてからは、その閃きの鮮度が落ちないうちに言語化させたいなって思うんですよね。ただ、オトナになればなるほど、閃きに理由をつけざるを得なくなるというか……どんなことでも閃いたあとに、それを説明しなきゃいけない。その時に(閃きが)曇るというか、濁るというか。純粋さが失われていく気がするんですよ。それを失くさないようにしたいって思うんですよね。
――あ~、確かに難しい話ですね、そこは。閃きはあくまで感覚的なものですし。
maya:アーティストって呼ばれる人って、そういうことを考えることが多いと思うんです。でも、LM.Cは2人だし、説明し過ぎないでいられる関係で成り立っているんですよ。もちろん、全てが伝わらなくても、その余白の部分すら任せられるっていう。それがあるから、気持ちよく活動できてる気がしますね。見えないところの信頼関係って、活動していく上で大事だと思います。
――いいですね~。では、2023年の展望のシメとして伺いたかったんですが、LM.Cといえば、海外にもファンが多いじゃないですか。そろそろ海外のファンにも会いたい時期じゃないでしょうか。
Aiji:できたらいいなっていうのは、日本のツアーを組むたびに毎回、思ってます。とはいえ、今のところはまだ予定がないので、なるべく早く具体的に海外の話ができるようにしていきたいですね。これまでは、やれて当たり前みたいな感覚もありましたけど、そういう気持ちもリセットして、海外でライブが1本でもできれば有難いなって。この先に起こることは全て大事にしていきたいですね。待っている人がいる国に行けるように努力することすら、今の自分達には有難い気がします。
maya:海外、行きたいですね~。ライブで。
――特に行きたい国とかありますか?
Aiji:台湾ですね! アジア圏は初めから狙っていたというか。韓国や台湾は、日本のツアーの一部的な感覚で普通にやっていこうっていうところから始まってるんで。たぶん、LM.Cでいちばん最初に行った海外も台湾だったはずなんで、思い入れもあるんですよ。
――近いはずなのに、ここ何年かなかなか行けなかったですもんね。
Aiji:機が熟したらすぐ行きます!
――夢は広がりますね。いずれにしても、まずは『怪物園Ⅱ』のツアーで盛り上がっていただくと。
Aiji:まだ規制が厳しい自治体、会場もあるかもしれないけど、まずは各地の空気を実感しながら『怪物園Ⅱ』のツアーがまわれたらいいなと思います。
maya:ツアーの日程が近づいてきてますけど、自分としてはまだその実感が沸いてきてないんですよ。今日みたいに話していると、楽しみだなっていう気持ちが出てくるんですけどね。でも、ライブってその日になって、そして終わってみるまで何があるかわからないんだな……って。だから直前にならないと実感が沸いてこないんですよね。あの~、僕は基本的に家から出ないので(笑)。
――なんと(苦笑)。今年はもっと這い出してください(笑)。
maya:そうですね(笑)。でも、だからこそツアーって特別な時間だし、大切なんですよ。しかも、前回以上の日程で各地をまわれるので……めっちゃ楽しみですね!
【第一回目はこちら】https://ch.nicovideo.jp/club-Zy/blomaga/ar2141596
【第二回目はこちら】https://ch.nicovideo.jp/club-Zy/blomaga/ar2141597
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