1994年に黒夢でメジャーデビューを果たし、sads、ソロ・アーティストとしても活動を行い、多くのリスナーを魅了し続けている清春。ここ数年の彼は独創的なスタイルに挑戦して話題を呼ぶと共に、シンガーとしての評価をさらに高めている。30年に近いキャリアを備えたうえで、また新しいところを目指す彼の意欲には圧倒されずにいられない。現在ニュー・アルバムの制作を行っている清春が内面の思いを大いに語ってくれたロング・インタビューを、3回に亘ってお届けする。
――先ほど、サックスやチェロなどを迎えたという話が出ましたが、今はどういう編成でライヴをされているのでしょう?
清春:今はベースレスですし、ドラムもいません。パーカッション、サックス、ギター、たまにピアノという形でやっています。サックスはジャズ畑の人で、パーカッションはアフリカンみたいな畑の人なので、彼らからすると僕が特異なジャンルなんですよね。だから、“えっ? 清春さん僕らとやるんだ”という、そこから始まる。やってみたらいい意味で驚いてくれて、“新しい!”ってなって、一緒にやることを楽しんでくれる。僕は彼らに指示を出すこともなくて、基本的に自由に演奏してもらっています。