日本の現代カルチャーを世界に発信しようという「クールジャパン」計画に便乗したムック本と豪語しているだけあって、序盤は「日本の国土」の紹介から、関西や関東の「地域区分」、自衛隊が担当する地域など、日本人にとって常識ではありますが、意外と忘れている・知らない情報をイラストとともにわかりやすく解説されています。
ここまでは良いのですが、少しずつ読み進めていくと…徐々に雲行きが怪しくなってきます。そして、事件は「日本人の髪型」で起こった。
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▲この辺はまだ真面目な雰囲気 ▲日本人の髪型、なるほど……んん!?
「アホ毛」「トゲ」、さらに「モグ波」だと…!? いったいモグ何さんのオマージュなんだ…。
このあたり(35ページ)から完全にギャグ書籍化しており、「日本の刀」を紹介するページにオートバイのカタナが混ざっていたり、「日本の武道」を紹介するページでは「弓道」の欄の横に「艦これ」赤城のイラストが添えられ、国技「相撲」にいたっては力士の解剖図まで掲載されている始末…。その内容は完全に「SUMOU」である。
▲刀のページにカタナ、何がおかしいですか? ▲ニンジャ、どこもおかしなところはありませんね?
▲「描写を間違えると袋叩き」にあう弓道
どこまで真面目に作ったものなのか、判断に困るレベルで「だいたいあってる感」がすさまじい書籍となっていますが、国土や人口分布図など、ちゃんとした情報もたっぷりと掲載されているので資料として手元に置いておいても良さそうです。
「らき☆すた」の某姉妹や狩野英孝がいる方が「神社」、瀬戸内寂聴や織田無道がいる方が「寺院」といった「なるほど、そういう覚え方があったのか!」と、ハッとさせられるネタもたっぷりと盛り込まれているので、日本のことを面白おかしく学べる本を探していた人にはピッタリかもしれません。
また「図でわかる!レミィに教えたい美しい日本」は、このほかにも「妹」ちゃんに「世界のしくみ」「世界の作法」を教えるシリーズが刊行されているので、興味がある人はそちらもチェックしてみると良いでしょう。