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小飼弾の論弾 #40「対談・ @pha さん 働いても負けじゃない? 世界一忙しいニートの人生哲学」(その3)
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小飼弾の論弾 #40「対談・ @pha さん 働いても負けじゃない? 世界一忙しいニートの人生哲学」(その3)

2017-05-19 07:00

    「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
    今回は、4月17日(月)に配信した phaさんとの対談テキストを3回に分けてお届けします。

    phaさんの著書は、こちら。

    次回のニコ生配信は、5月22日(月)20:00の「小飼弾のニコ論壇時評」。旬のニュースをズバズバ斬っていきます。21:00頃からは、通常の「小飼弾の論弾」をお届けします。

    ■2017/04/17配信のハイライト(その3)

    • 視聴者からの質問:ニートが彼女を作るには?
    • 視聴者からの質問:働かずに好きなことをやっていることに罪悪感。どうすれば?
    • 日本人は働きすぎ、無理しすぎ、頑張りすぎ、働いていても大した仕事はやってない
    • 自分が嫌な仕事なら辞めればいい
    • 現場が頑張るのは間違い。頑張るのは経営陣の仕事
    • 働き方改革、経団連や政府ができることはなに?
    • phaさんからファンの方へのメッセージ
    • こいつは意外とこんなやつはネットだけではわからない
    • ベーシックインカムは局所導入不可能やるなら一斉に
    • エンディング

    視聴者からの質問:ニートが彼女を作るには?

    山路:あとphaさんに来ている質問で、「ニートはどのように彼女を見つければいいでしょうか?」ってありますが。

    小飼:見つける必要があるの? そもそもそれは必要なの?

    山路:欲しいと思ってる人は欲しいんじゃないですか?

    小飼:いや、だから欲しかったら、そっちに向けて努力すればいいんじゃない?

    山路:それを「ニートが見つけようと思ったら、どっちの方向に努力したらいいのか?」ということなんじゃないですかね。

    pha:いや、ネットじゃないですかね? ネットで仲間を作って、なんでもいいけど趣味とかあったら趣味の仲間とか、ネットで繋がって。オフ会でもなんでもいいから集まりみたいなのを作っていって。で、別に相手がニートの女子とかでもいいし、そういう知り合いを増やしていったらできるんじゃないかなーと思うんですけどね。

    小飼:今phaさんは彼女とかはいるの?

    pha:今はいないですね。まあ僕はいないし、なんか苦手というか向いてない感じがちょっとあったりはするんですが。

    小飼:「頑張ってください」ってコメントがあるけど、なんか、頑張るphaはphaじゃない。ダメだよそれ、頑張らないように頑張らなきゃ。……何を言ってるんだか(笑)。

    山路:「一番無理なく出来ることをするのがphaさんだ」っていう感じはするんですよね。

    小飼:彼氏彼女というのが必ずしも必要なものではないよね。

    山路:でも、なんというか、多くの人が欲しがるものではあるんじゃないですか? もしかしたらわたしの世代が古いだけなのかもしれないけども、やっぱりこう、欲しいと思うのが過半数じゃないかと思うんだけど、どうなんだろう?

    pha:うちはやっぱり、その、そういうの苦手な人が集まってるっていうのがありますね、シェアハウスにしても。そういう「彼女とかと一緒に住みたい」って人は、やっぱ、ちょっと住んでても出て行くみたいな感じだったりして、ずっとここにいるのはそういうのが苦手な人ですね。
     まあ、「まったく欲しくない」まで悟ってる人はそんなにいないけど、「欲しい気持ちはあるけどちょっとそんなに」みたいな苦手な人が集まって、苦手だけど、でも、一人暮らしは寂しいから、まあ男ばっかで集まってくだらないことやってるみたいな。そんな感じですかね。

    小飼:僕は、彼女を見つけるのに苦労したことというのはないかな。なんか「いつの間にか飼われてる」みたいな、そんな感じでしたね大学の頃は。

    pha:飼われてる感じですか。

    山路:女のところに転がり込んでるみたいな感じの(笑)。まあ、結構、ペット的なかわいらしさがあったのかもしれないですね、若い弾さんは。

    「あと5年経つと性欲がしぼんで前立腺が肥大することに」(コメント)

    山路:そんな寂しいことを……(笑)。

    pha:いや、でもね、性欲なんかしぼんでくれたほうが楽なのかもしれない。

    小飼:モテるっていうのとはちょっと違うと思うんだよね。僕は、来る人は選り好みしないから。
     だから、なんと言えばいいのかなあ? モテたい人ってねえ、実はよく聞いてみると、やたらスペックにうるさいんだよね。

    山路:ああー、なるほどね。

    小飼:そう。男も女も。

    山路:この顔の好みがあるとか。

    小飼:うん。「年収はこれくらいで」みたいなのが。だから、結果としては、当時の僕から見たら「お姉さん」ですけれども、オバちゃんばっかしだったしな(笑)。

    山路:ほおーっ。弾さんの女性遍歴が……。

    小飼:いまの妻が一番若いんじゃないかなあ?

    山路:私は奥様を知っているから、なんか、なんとも答えづらいですけど(笑)。

    視聴者からの質問:働かずに好きなことをやっていることに罪悪感。どうすれば?

    山路:質問がまだ来ています。

    「病気持ちで、なかなか継続して働けません。働けないので罪悪感があります。なんとか心の折り合いを付けたいです。お金にはなっていませんが、Macで作品を作ってネットに上げています。自分の中の異常なくらい“人に承認されたい”という点に問題があると思いますが、弾さん・phaさん・山路さんはどうすれば折り合いがつけられると思いますか?」

     でも、Macで作品を作ってネットに上げて、人に褒めてもらいたいって、そんなに異常なことですかね?

    小飼:異常なことだとは思わないね。

    pha:普通じゃないですか。別に、なんかね、働いていなくても、そういうやりたいことがあるんだったら全然いいと思いますけどね。

    小飼:そう。だから実はアレです。「正常/異常」こそ、自分だけで勝手に判断しちゃいけないこと。

    pha:うん。

    小飼:「正常/異常」というのは。やっぱり、きっちり計測して初めてどうだと言えることであって。
     だから、その意味ではアレかな? 僕がヘンテコなりに心の平穏を保てた理由の一つに“計測フェチ”だったことがあるかもしれない。
     「人と比べて上か下か」っていうのはすごくウザいんだけれども、計測そのものはそんなに嫌いじゃないというか、むしろとっても好きなくらいなので。

    山路:この方って自分が異常だと思っていることを気に病んでいるみたいな気がしなくもないですけど。別に全然……。

    pha:ああ、それは全然病まなくていいですね。

    小飼:そう。だからよく「僕ってこうだし、私ってこうだし」みたいに言う人がいますけど、自分にとって自分こそもっともわからないものだから。まず、そこはわかろう。「自分が何者だ」っていうのは、そう軽々しくは言えないはずなの。
     自分を大事にしている人っていうのは、「あなたはなんですか」って言うときに、答えに詰まる。自分を大事にしている人ほど、「自分が何者か」って言われたときに、答えに詰まる。軽々しく答えなくなる。

    pha:うん、うん。

    山路:ちなみに、その、ちょっと前に弾さんが仰った“計測マニア”について、自分がどれくらい正常かを測るためにはどうすればいいんですか?

    小飼:そこでやっと“人様”が出てくるんですよね。

    山路:でも、最初に「人とあまり比べるのはよくない」という話もしたじゃないですか。

    小飼:比べるのではなくて、ひたすら統計情報を集める。これ、似ているようで違うんですよ。
     人と比べる時には自分の観測範囲だけで見ちゃうんですね。だから、計測にはちゃんと技術が要ります。はい。で、きちっと教育を受けないと、なかなかきちっと測れません。
     そもそも“測る”ということが、そんなに簡単なことでないということすら、あまりに多くの人が知りません。

    山路:この方は「自分は自己承認欲求が強いんじゃないか?」と悩んでいるわけじゃないですか。じゃあ、それってどうやって測ればいいんですか? その、異常か、正常かの基準って。自己承認欲求の多寡は?

    pha:うーん。周りを見る中で、自分よりもそれが強い人がどれくらいいて、弱い人がどれくらいいるかを考えてみるとか……あっ、すんません。周りを見ちゃダメですね。

    小飼:うん、「周りを見て」というよりも、この場合は自分だけでも計測できるかな?
     あなたは、作品が出来た時が嬉しいですか? それとも、その作品を人に見せた時が嬉しいですか?

    pha:ああ!

    小飼:はい。「見てもらわないと嬉しくない」と言うのであれば、作っただけで嬉しいものというのを見つけてみるというのはどうでしょう。

    山路:なるほどなあ。

    小飼:そこは自分だけでも計測可能だね。

    山路:私が最近Twitterでフォローしている方に、一円玉を積んでいくのがめっちゃ上手い人がいるんですよ。

    小飼:あっはっは!(笑) いた、いた、いた。

    山路:螺旋状に一円玉を積んだりとか、一円玉を何枚も積むみたいなことをやってるんですけど、本当に、接着剤とか使ってないから、それを展示することもできない(笑)。ただ作って、写真を撮って、Twitterに流して、「また作り直します」みたいなことを言ってる人なんです。

    pha:ああー、すごい。

    小飼:今は、そういったもので承認を得るのはこのうえなく簡単に、敷居が下がっていますよね。

    山路:うん。

    小飼:Twitterにはアレですよ。本当にクソリプ投げつけてくる人もいますけれども、どう見ても“肯定ペンギン”の方が多いでしょ。
     あの、否定・肯定の「”肯定”ペンギン」っていうので検索かけてみてください。かわいいペンギンの絵が出てきますので。

    山路:なるほど。だから、この方なんかも本当に、すごい健全なのではないですかと思いますけどね。

    日本人は働きすぎ、無理しすぎ、頑張りすぎ、働いていても大した仕事はやってない

    pha:「働かずに」っていうところに罪悪感があるんですかね? お金になっていれば感じないんですかね?
     でも、「働かずに」っていうのに罪悪感を感じることもなくて。別に、働いている人だって、たぶんみんな、そんな大したことやっているわけではないですからね。

    山路:私、以前、超大手の某社の仕事を請け負ったことがあるんですよ。そこの戦略企画部の部長さんとちょっと打ち合わせをしていて。「最近、うちの部ではアイデアとかを出し合ったりするのにコレを使っているんですよ」って出してきたのがスケッチブックで。

    pha:ほうほう。

    山路:なんか、「ネットで見つけた面白い情報を付箋に書いてスケッチブックに貼っていくんです」と。「そしてまたその情報を活かすときに、またそれをググり直して使っている」っていう。なんか「Evernoteかなにかを使えばいいんじゃないか」みたいな。
     そんな超大手で、しかもそういう仕事を効率化するみたいなソリューションを作っている会社のお偉いさんが、そんなバカみたいなことをやっていて。「えっ、この人達ってこれで年収1000万円くらい貰っているのかな」とか。
     なので、働いてない人も、全然そんなことに劣等感を感じる必要はないぞって思いましたよ。

    小飼:そこはネットの諸刃の剣な所なんだよね。全然ネットとかを見ない人はそういう夜郎自大になりがちですけれども、ひと目ネットを見たら「世の中は俺の100年くらい先を行っているんじゃないか?」みたいな錯覚に陥ることもありますよね。
     ぼくの場合、数学がそうで。「すごい発見をしたと思ったら、もう400年前にやられていた」みたいな。「すげえ、あと400年どうやったら追いつけるんだ?」みたいな気持ちになったことはありますね(笑)。

    山路:でも、私が出した例は、いろいろなITソリューションを作っている会社ですよ。論外でしょ。そんなのって。

    小飼:会社である以上は、やっぱり人様とやっている以上は、少なくとも競合のことは知らなければいけないですよね、それは。

    山路:本当に、働いているっていうことに、たぶんこの方もそういう罪悪感を感じているっていうけど、「たいていの人って、そいつがやらなくてもどうにかなる仕事しかやってないっすよ」っていうか(笑)。そう思いませんか?

    pha:そうですよね。そんなに大したことやってなくてね、それでお金がもらえているのは、“たまたま”だと思いますけどね。

    山路:そのポジションみたいなものに、たまたまその場にいるとか。日本には正規雇用と非正規雇用の違いみたいなものもありますけど、それを分かつものっていうのも、結局、言ってみたらタイミングとか運とか、そういうものじゃないですか。

    小飼:うん。

    山路:だから、あまり「働いている」と「働いていない」の違いって、本当にあるんですかね、とは思うんですけどね。

    小飼:収益から言ったらアレです。「お金自体には絶対に敵わない」これは何度でも強調してもいいと思います。あなたがどんなに有能でも、たとえばあなたの財産が10億円とか超えたら、その10億円には絶対適わないの、あなたは。

    山路:うーん。たしかに、10億円だったら、仮に1%でも毎年1000万円入ってくる。

    小飼:1000万円ですからね、はい。

    山路:ああーっ。なにもしなくても。

    小飼:はい。それくらいの投資信託というのはいっぱいあります。はい。ETFを買っておくだけでそのくらいにはなります。はい。

    自分が嫌な仕事なら辞めればいい

    山路:日本の会社員っていうか会社に務めている人って、例えばサビ残みたいなものを断れなかったりとか、過重労働を断れなかったりとかしますよね。phaさんとか、そこであっさり辞めちゃったわけですけれども……っていうか、残業すらなかったけど辞めちゃったわけですけど(笑)。
     phaさんだったら、もしもそんな職業環境なら絶対にすぐ辞めてますよね?

    pha:絶対辞めますね。すぐに。

    小飼:ただ、世の中には“社ニート”という人もいるらしくて。要は、ちゃんと会社には定時に行って定時に帰ってくるんだけども、実はソリティアばっかりやっているみたいなね。

    山路:最高じゃないですか。それって。

    pha:ああーっ。僕がそうでしたね。うん。

    小飼:ただ、一つ違いがあるとすれば、ソリティアに飽きちゃったわけでしょ?

    pha:あはははは(笑)。

    小飼:まあ、ソリティアとは限らないけれども。ひたすら内職してるとかね。はい。そういう人もいるみたいですよ。素敵ですね。

    山路:こう、過重労働とか、この番組をやっていても「全然休みが取れない」とか言う方がすごく多いんですけど。phaさんからそういう方に、アドバイス……って言うとちょっと上からになっちゃいますけど、なんか、どうしたらっていうことってあります?

    pha:うーん。そうですねえ。辞められないんですかねえ。「そういうところを辞めても、もうちょっとマシなところはいっぱいあるだろう」と思うんですけど。職場にしろ、「辞められないんだったらその理由はなんなのか?」っていう感じなんですけど。だいたい、どういう理由で辞められないんですかね? 「辞めてももう他に行くところない」とか思い込んじゃっているのか?

     
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