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小飼弾の論弾 #170「暗号、ダム……開発能力を政府自身が持つアメリカの強さ」
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小飼弾の論弾 #170「暗号、ダム……開発能力を政府自身が持つアメリカの強さ」

2020-07-27 07:00

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2020年06月9日(火)配信その2をお届けします。

     次回は、2020年8月4日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2020/06/09配信のハイライト(その1)

    • 給付金問題と「システムを合わせてきた」日本
    • 「自らの開発能力を持たない政府」の限界
    • 「持続化給付金を電通のバランスシートに?」と持続化給付金が成功例という悲しさ
    • アメリカと日本の株高値の謎
    • アメリカの医療保険とGDPの関係、WWDCの予測

    給付金問題と「システムを合わせてきた」日本

    山路:最近、ニュースの見出しが盛りだくさん過ぎませんか?

    小飼:確かに疲れるね。

    山路:全米暴動があるじゃないですか、更にこの香港の問題だったりとか、スペースXの有人宇宙飛行ロケットがあって、更にNASDAQの株価が史上最高値とか、一体いくつの話が一緒になってるかという。日本のほうも日本のほうで、いろいろアホみたいなことから、(コメントを見ながら)「J.K.ローリング差別」って、これなんですか。

    小飼:ちょっとそのニュースまだ追っついてないんだよね。誰かが言ったのをTwitterで見たけども、本人何といってたのかというのは、はい。

    山路:それにしてもコロナをきっかけに凄い、いろんなものが起こっているというか、コロナがいろんな問題をあぶり出してきたみたいな。

    小飼:というのか、のお陰でメッキが剥げたみたいなところはあるよね。

    山路:いや本当、あとで話をする予定の全米の暴動、そういう暴動とかデモにしても。

    小飼:広告ありがとうございます。

    山路:ありがとうございます。さっそく。「転がる女子高生」って何ですか? これは。はいはい、あとカイロ大主席で卒業した人、ああこの話、公示はまだなんですよね。都知事選は。来週。

    小飼:今日散歩してたら、ポスターを貼るところが、まだポスター自体は貼られてないんだけども、ポスターを貼る板が展開されつつありましたよね。

    山路:ああそう、「『女帝 小池百合子』」うんうんあれ、結局堀江さんは立候補するのかしないのか、あの辺のところよくわからないですけど。アハハ、まずは日本のほうの話から、給付金絡みで、滅茶滅茶ゴチャゴチャしていると。

    小飼:先月に貰えた人が、ここ東京都中央区の場合は貰える筈の人というのが、約9万6千人いる中で、300。

    山路:え? 9万6千人貰える人がいる中で?

    小飼:そうそう、300。

    山路:えらい遅くないですか。

    小飼:うん、ちょっとびっくりだね。

    山路:へえ。それっていうのが、そもそもいろんなところの問題が、全部そこに吹き出している記事とかが出てましたね。これでいいのかな、日経クロステックなんかでかなり詳しく記事があったんですけども、これか、行ってないですか? 出てない? 出た? こういうマイナンバーのしくみ。マイナンバーのデータなんかを。

    小飼:だからマイナンバーではなくって、マイナンバーカードなんだよね。マイナンバーカードで電子署名したものを送るんだけども、じゃあ何を送っているかっていうとPDFで、じゃあ現場では何をしているかっていうと、それをプリントして、要は紙で送られたものとして処理してると。

    山路:結局、内部的には紙で送られたと全く同じっていうか、それよりも悪いぐらいか。

    小飼:そうそう、それだったらFAXでいいんじゃね? というふうに思うんですけども。

    山路:FAXか、FAX好きだな日本人。手入力。この日経クロステックの記事では、結局マイナンバーなんかのデータというのから、それぞれの世帯の情報というのはぜんぜん引き出せない仕組みになっているということなんですが。

    小飼:そう、あくまでマイナンバーに紐付いているのは、自分自身の情報。そう、だからもしマイナンバーカードをもっと押し出すのであれば、世帯ごとに給付という、もうだからそこの部分で矛盾というのか、齟齬を起こしちゃう。

    山路:うーん、しかしこれっていくらマイナンバーの仕組みっていうのがそうなっていたとしても、今回のやつってもうちょっと上手く出来なかったのかなという気がしなくもないんですけど。

    小飼:しなくもないではなくて、まあ要は電通中抜きしすぎというので、今話題の持続化給付金のほうですね、要は個人事業主であれば100万円まで会社であれば、200万円まで貰えるというあれなんですけども、あちらのほうはマイナンバーカード一切なしで。

    山路:スムーズに。2週間くらいでとりあえずは100万200万出てるっていう話ですよね。

    小飼:そうそう、だからまだ届かない人とか、個人事業主の中で本当は事業所得で申告しておけばよかったのに、雑所得で申告してしまったあまりに売り上げ低下というふうにはみなされず、というような問題はあるんですけども、まあ要は書面さえきれいに揃っていればすぐに出るという点では、本当にもうギリギリなんですけど、及第点ではあるわけですね。そこはマイナンバーカード使ってないわけですよ。使ってなくて出来た。
     じゃあ、なんで100万円のほうでそれが出来て10万円のほうがそれ出来ないって、そりゃ件数が違うでしょって言いますけど、でもその一方で10万円のほうというのは、実際の業務というのを各都道府県に任せてるわけですよね。要は使える資本も人の量というのも、大きいわけです。10万円のやつのほうが。実際上手くやってる、自治体によって凄い差があるんですよね。

    山路:ああこれかこれか、「誰でもネット申請」というようにシステムを作った人が出てきたっていう、これ何か市役所の人が作ったんですねよ。

    小飼:そうそう。

    山路:でも本当に何やってんだって感じなんですけども、国のほうは。

    小飼:何が何でも10万円を届けるんだ、というのがないんだよね。持続化給付金はそれはあったんですよ。電通中抜き過ぎという問題はあるにせよ。少なくとも、少しでも早く100万円200万円を申請者に届けるという、確固とした意思は読み取れたんですよね。凄いしょぼいんですよ、サイトも。サイトもしょぼいんだけども、少なくともIDが被るとか、流石にそういうしょうもない問題はなかった。でも、たとえば給付されても、給付完了しましたとか、Webページのほうには出ない。

    「結局、面倒臭いから電子化してなかったから、封書にしました」(コメント)

    小飼:ちょっと今回もまたアンケート取ってみましょう。もうそろそろ皆貰ってたよね、そろそろ皆さん10万円何に使いましたか? という質問をするべきだと、最初思ってたんですけども、あまりも届いてないようなので、どの程度届いたのか? というまずお尋ねしたいと思います。というわけでアンケートよろしくお願いします。

    山路:おお、ああそうか。

    小飼:前回と同じです。

    山路:「申込みが始まっていない」が項目にある。

    小飼:そうなんです。

    山路:受け取った。私受け取りましたよ。ほう。

    小飼:山路さんのとこにも来たと。

    山路:へえ、郵送にしてくれって向こうからお願いしてくるところもあるわけだ。

    小飼:というかオンライン受け付けませんって言ったところあるじゃないですか。さすが香川県。

    山路:アハハ、いやでもちょっとそれは今回のに関しては同情するな。それいくら香川だとはいえ。

    小飼:お願いします。えー、まだ4/1か。

    山路:受け取ったのが1/4か。申し込み始まってないのが、6.3%もあるという。

    小飼:うん。

    山路:へえ、いやいや大変なことになってますね、何かこう。

    小飼:そうか、まだあれなんだ。

    山路:しかし、今回のマイナンバーの仕組みって、ここからよくしていったら、こういう現金給付に使えるんじゃないのみたいな議論はいろいろ出てきてるじゃないですか。それって今の仕組みをそのまま、何というかちょっと手直しすれば何とかなるものなんでしょうか? エンジニアから見てどうですか?

    小飼:どうなんだろうな。というのか、まずカードっていうのが時代遅れだよね。そのカードも普及してないわけじゃん。

    山路:マイナンバーの仕組み自体はどうでしょう? カードは仮に失敗だったとしても、マイナンバーのそのシステム自体というのは。

    小飼:あれですよ。日本国民だけじゃなくて、日本国に住む人すべてに固有の識別子を割り当てるっていうのは、それは間違いではない。なのに何で国民背番号制だとかっていうふうに言ったら、結局のところ国に信用がないんですよ。

    山路:台湾とかある意味、日本よりもガチガチな国民総背番号制になってるけど。

    小飼:というところのほうが多いんですよ。背番号以外の識別子というのは、いっぱいあるわけですよね。たとえば保険証に記号番号というのがあって、それでもちゃんと個人を特定出来る程度の情報というのは入ってるんですよ。もちろん免許証だってそうです。

    山路:しかも最近ここんところで、新しい個人用のデジタルID案というのも、出てきたという。

    小飼:それはわからなくもないというよりも、マイナンバーの設計がちょっとあまりにあれだったというのがね。

    山路:結局この新しいデジタルIDとかやっても、国に信用がなかったら同じことになるんじゃないかという。

    小飼:まぁ預けないですよね。今のところ日本国と、日本国民というのは直接には繋がってないんですよね。どういうことかっていうと、住民票というのは、あと国籍も市区町村に出しますよね。じつは地方自治体経由なんですよね。マイナンバーカードというのは住所も刷られてますけども、引っ越したらあれカードも発行し直しだよね。
     だから余計な情報はむしろ載せるべきではないんだよね。というよりも、もはやIDカードとかっていうのはいらないんじゃないの?

    山路:うーん、アプリみたいなもんでやってもいいわけだし、今だったら。

    小飼:そう、うんうん。

    山路:あと更には高市早苗大臣でしたっけ、それぞれの自分個人が持っている全部の口座をこれに紐付けようみたいなことを言い出しましたよね。

    小飼:いや、だから1番初めにそれを言い出したから、総スカンをくったんだよね。要は財産を全部、国に赤裸々に教えなければいけないと。じつは建前はそうなんですけれども、なんだけれども、日本の確定申告というのはあくまでも国民が自発的に政府に財務状況というのを知らせた上で納税するという仕組みを取っているので。

    山路:しかも仮に言うように、全口座を紐付けたからと言って、いくらでも抜け道はあるような気がする。

    小飼:刑務所にいる人も貰える筈です。少なくとも給付、そう(受給)資格者ではある筈です。

    「国民専用の口座を全員分作ればよいのに」(コメント)

    山路:まあそうですよね。ゆうちょで。

    小飼:そうなると銀行、要は現金をやり取り出来る口座というのを、誰が維持管理しているかっていうと、日本の場合というのは営利企業ですよね。

    山路:ゆうちょ銀行ももう民間になっちゃったから。

    小飼:そう、だからゆうちょ銀行というのは口座数からいくと、他にも増してでかいわけじゃないですか。だから他の銀行にはない制限というのをいっぱい受けてたわけですよ。だから要はいくら預金出来るっていうのも、一般の銀行であれば、こういっちゃなんですけども、何億円でも置けたのに対して、ゆうちょの場合1千万でしたっけ? 制限があるわけです。

    山路:ああ1千万でしたね、確か。

    小飼:はい。

    山路:しかしそう考えると、せめて郵便局のまま残しておいて、振り込み用の口座としてそうやって持たしておいても良かったんじゃないかって、今にしてちょっと思ったりもしますけどね。

    小飼:あるいは電子マネーでも良かったわけですよね。だから本当に日本円の代わり、電子円というのが出来ているのであれば、今のところの電子マネーというのは、あくまでも、日本円のクーポン。日本円ポイントで、ポイントが使えるところというのは、円が使えるところよりもずっと狭いわけです。だから銀行口座ということになるんですけれども。

    「やっぱり平蔵大先生かい」(コメント)

    山路:これは竹中平蔵さんはあんまり関係ないんじゃないのかな。

    小飼:これに関してはあんまり関係ないけれども、でも基本的に何でマイナンバーのような仕組みが日本で根付かなかったかといったら、政府信用されてないんだよね。もうそれに尽きるんだよね。

    山路:なんかよく、そういう社会保障とかのモデルで北欧を理想的に言う人いるけど、けっこう北欧なんかってガチガチにそういう社会保障の番号とかってやってたりしますからね、エストニアなんかも。

    小飼:はい。わりと日本の場合というのは、こういったシステム、そう、だからシステムを導入するというのはそのシステムが導入される側がシステムに合わせるのか、あるいはシステムのほうを、これからシステムが導入される側に合わせるのかっていう選択がいつも伴うんですけども、日本の場合、システムのほうを合わせてきたっていう歴史がずっと続いて来てるんですよね。
     たとえば名前にしても、ワタナベさんが何種類もあるとかね。

    山路:そこんとこで、もう「ナベ」はこれに統一するみたいなふうに言っても良かったんじゃないかと。

    小飼:そうなんです。じつはそうなんです。

    山路:けっこう戸籍なんかの漢字って、書き間違いとかもあったりするんですよね。点が多いとか。

    小飼:そうなんですよ、だからでもそれがもう戸籍簿に書かれてしまったがゆえに根付いてしまったという。

    山路:異体字を管理するための、滅茶滅茶複雑なそういう構造体系まで作って。

    小飼:そういうのはもう合わせないというふうにやろうと思えば出来た筈なんですけど、でも日本の場合は面白いことに、戸籍に限らないんですね。

    山路:うん?

    小飼:たとえば会計システムを導入するとかっていう時も、あのSAPというドイツの有名な会社があるんですけども。

    山路:世界最大のERP開発企業ですよね。

    小飼:世界最大の会社。それ、どうするかっていうと、SAPのほうは客になんか合わせないんですよ。客に合わせさせるんですよ。

    山路:お前んとこの会社の業務のやり方をうちのソフトウェアに合うようにしろっていう。

    小飼:そうそう。でも、じつはシステムというのはそういうふうにしたほうが上手くいくというのか、少なくともシステムの利便性というのはより多く堪能出来るんですよね。

    山路:うんうん。

    小飼:それの格好の例というのが、日本の電力事情もそうじゃないですか、50ヘルツと60ヘルツのいまだに残ってる。統一しなかったという。

    山路:あれなんかっていうのは、本当に経緯を見てても、何でこのタイミングで出来なかったのって思うところはいろいろありますよね。

    小飼:むしろ沖縄が左側、日本に返還された時に左側通行に、あれ? いいのかな、左側だね、戻したほうが、本土側に合わせ直したというほうがむしろびっくりですよね。そのまま右側通行で推移しちゃってたという可能性だってあったわけですよ。

    山路:そうか、そういうとこもあるんはあるもんな。そういう地域も。

    小飼:(コメントを見ながら)都知事選の話はまだ始まってもいませんね。

    「作る人間に実感がないんですよ」(コメント)

    小飼:そのわりにはね、尺貫法を違法にしちゃったよね。不思議っちゃあ不思議、あれですよ、永六輔とか捕まってたじゃないですか。

    山路:うんうん。あれなんかっていうのは、むしろ弾さんの意見に沿ったほうじゃないですか、単位をある意味単位を強制的にでも統一しようという。

    小飼:それはちょっと違う。それはちょっと違うな。

    山路:ふーん。

    小飼:要はそういった場合というのは、メートルの表示も義務付けなさいと。だから1間と言ってもいいけれども、ちゃんと1.8メートルのほうも書きなさいよと。

    山路:ああ、尺貫法の時はそうなった。

    小飼:そういうことです。

    「ヤード・ポンド法は今からでも滅ぼせ」(コメント)

    山路:それに関しては同感ですけどね。

    小飼:滅ぼしたいね。でもその割に日本でもさ、1間とか、1間は流石に大分見なくなって来ましたけれども、1坪とかっていうのは、いまだに普通に使うわけですよね。

    山路:うーん。1坪、ええと2畳になるんですよね。

    小飼:そう、だから財産に絡むものというのは、なかなか簡単に変わってくれないという実感はありますね。

    「自らの開発能力を持たない政府」の限界

    山路:あとじゃあ、そのシステムの絡みで、更にその給付金助成金に絡んでいろいろシステムというか仕組みに関して、いろいろおかしなことが起こっとるという、雇用調整助成金のオンラインシステムなんかっていうのは、ちょっと笑えるからこれから先言っといた方がいいのかな。この不具合、ちょっと笑っちゃいますよね。

    小飼:不具合というレベルでなくて、いや、だからIDが被ると、いや、だからこういうのも何だけれども、マイナンバー的なものというのは、要は同姓同名を防ぐためにあるんだよね。

    山路:アハハ。なんか同じIDになっちゃうというところもあったし。

    小飼:IDが被るって。

    山路:いやこの雇用調整助成金のシステムはその更に上をいってる。

    小飼:そうそう、そうなんですよ、IDじゃないんですよ、アイデンティフィケーションが成り立ってないわけですか。

    山路:ブラウザの戻るボタンを押すともう、特定の企業の情報が表示されるという、素人がWebアプリを作ってもそうはならないんじゃないか。

    小飼:そうなんですよ。

    山路:何かわざわざ作り込まないと、そうならないわけですよね。

    「何処が作ったの?」(コメント)

    山路:知りたいですよね。ほんとにこういう時のシステムの発注って、一体どうなってるんだ? というのが本当に謎で、確かに大騒ぎ、急遽もう本当に色んなことをやらなきゃいけないから、色んなミスが出るのは仕方がないとは思うんだけど、それでも、それでもちょっとなあみたいな。
     更にそれを入札してる、共同入札させてる暇がないんだったら、どこかに頼むにしても、もうちょっと腕のいいところに頼めよというのは思うんですけど。

    小飼:日本の場合、政府自身に基礎的な開発能力というのがないんだよね。必ず何処かの業者に発注するという形をとってるんだけども、これってどうなんだろう? っていうのは、じつは常々思ってます。

    山路:そういや弾さんが時々引き合いに出す、NSAでしたっけ? アメリカの。

    小飼:はい。

    山路:あれなんかっていうのは、それこそ研究機関も持って内製してるわけですよね。

    小飼:そう、だから自前で暗号を開発する能力があるんですよ。米国の軍事産業というのは実際に兵器を作るのは私企業で、もちろんコンペとかもやってるわけですけれども、でも自分のところで実際に開発する能力というのがあるわけですよね。原水爆というのは、核爆弾というのは人任せにしてないです。要は自分のところの、政府の研究所で政府の職員が開発してるわけです。

    山路:少なくとも何をやってるとか、何が重要ということを、その発注する人側がちゃんと把握しているからちゃんとしたものが作れるという。

    小飼:ダムあるじゃないですか。

    山路:ダムって土木工事のダム。

    小飼:そう、水を貯める。米国ではどこが作って、どこが維持管理しているかっていうと、陸軍なんですよ。陸軍工兵隊なんですよ。

    山路:え? 全部?

    小飼:はい。主なやつのっていうのはそうなんです。

    山路:国土省みたいなのじゃないんだ。

    小飼:要は人任せにしないで、自分らでやる能力というのは、ある程度持っているんですよ。

     
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