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小飼弾の論弾 #208「東京五輪の後始末と瀬戸際のコロナ対策、書評:『東京ホロウアウト』、議論を呼ぶAppleの児童ポルノ対策」
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小飼弾の論弾 #208「東京五輪の後始末と瀬戸際のコロナ対策、書評:『東京ホロウアウト』、議論を呼ぶAppleの児童ポルノ対策」

2021-08-17 07:00

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2021年08月10日(火)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2021年08月24日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    新刊『小飼弾の超訳「お金」理論』

    「ブラック労働者」をやめましょう。「お金を増やさねばならない」思い込みを捨てましょう。働いたら負け。もう労働には価値はない。理想は、誰でも自由に生きて食べていける世の中。なのに、いつまでも「お金」に振り回されるのはなぜか―――。
    『小飼弾の超訳「お金」理論』では、世界を動かしているお金の仕組みと、お金との付き合い方をやさしく解き明かします。

    2021/08/10配信のハイライト

    • コロナの状況とオリンピックを巡るあれこれ
    • 藤本タツキ『ルックバック』と「無差別殺人は一般化できるのか?」
    • 『東京ホロウアウト』書評の「いい取材なさるなあ」
    • 質問「EV車に変えるべき?」と温暖化対策の「余地」
    • デジタル庁の人選問題がどれくらい「ヤバい」か
    • Appleの児童虐待対策について、その問題点

    コロナの状況とオリンピックを巡るあれこれ

    山路:さっそくこれですよ。映るかな。

    小飼:ワクワクチンチンがいつでした?

    山路:7月30日ですね。2回目打ったのは。

    小飼:それはいつやったんですか?

    山路:この抗体検査は、今日の朝ですね。確かに血を取るのがちょっとめんどくさい。

    小飼:10日っていうことは、どっちでしたっけ、ファイザーでしたっけ、モデルでしたっけ。

    山路:ファイザーですね。

    小飼:ファイザーだと一応、厚労省は一週間って言ってますね。CDCはどのワクチンでも、最後のやつ打ち終わってから2週間って言ってますね、フリチンになるまで。

    山路:なんかでもあれ、打つの失敗することだってありえるんちゃうのって思いましたけど(笑)、抗体検査しなくても言い切っちゃっていいのかな。

    小飼:そうそうそう。副反応どうでした?

    山路:副反応、出ましたよ。

    小飼:あ、やっぱり。

    山路:2回目はロキソニン飲んだけど、38.3まで上がりましたけどね。

    小飼:おー。じゃあ39度ぐらいまで出てたのかな。あれ、1度ぐらい下げる力ありますからね、ロキソニン、けっこう解熱作用強いんだよ。

    山路:本当に辛いってわけじゃないんだけど、風邪とかの本当の辛さじゃないんだけど、

    小飼:けっこう僕は気持ちよかった(笑)

    山路:いやなにもする気にならんし、なんか難しい話のドラマ見る気にもならんし、で、妻は2回目でも全く出なかったですね。

    小飼:ああ。で、意外なことに、長女がほとんど出なかったんだよな、家だと。そう、妻も僕もけっこうはっきり熱が出たので。次女も、アメリカで打った次女も、しっかり熱出てたので、これから出るに違いないと思ってたら、ケロッとして(笑)。

    山路:なんか条件がよくわかんないすよね。体重に、体格によってワクチンが多い少ないあるんじゃないかみたいな説もあったけど、でも別に小さな人でも出てない人がいるし、なんか年齢もあんまり関係なさそうな気もするし、

    小飼:まあ不安であれば、もう自分でもう抗体検査しちゃうのかな。ただ、ほんとはね、これもね、

    山路:ヤギの血を使った、ヤギの血でしたっけ、あれ?

    小飼:コントロールのほうがですね。要は、だからちゃんと血を測ってますっていうのを確認するのが、そのCって書いてあるラインで、コントロールラインって呼ばれてますね。そうでなくて、たとえば生理的食塩水とか垂らしても、Cはポジティブにならないわけです。とにかく血液が来たというのを検知するのがCのところで、実際に新型コロナウイルスの中和抗体ができてるかどうかというのをチェックするところがTって書いてある、テストラインのところですね。

    山路:それにしても、デルタ株、流行ってると言うか、感染爆発してるという話がありますが。

    小飼:ねえ。これに本当にラムダまで上陸しちゃったら、今のところ水際で止めたっていうことにはなってるのか。でもそれ、オリンピックの間、伏せてたんだよね。

    山路:これ、どれくらい今の感染の状況、特に東京の感染の状況って、弾さん的に深刻に見てます?

    小飼:もう、カウントできなくなってるって言うのは確かでしょうね。

    山路:陽性率が20パーセントを超えて。

    小飼:もはや意味がない。はい。最低でも、それだけの数がいるっていう程度の意味しかないですね。

    山路:じゃあ、それが実際には10倍いるかもしれないし、あるいは2、3倍かもしれない?

    小飼:だから、1番、低くみて3倍とかでしょうね。これくらいの陽性率になると。で、10倍つうのもおかしくない。

    山路:じわじわと重症者も増えてるようなイメージもあるんだけど、ただ海外ほど重症者がギュンともまだ増えてないじゃないですか。

    小飼:まあこれ、あのね、自宅で、重症と見做されるためには医師が重症だと診断しなければいけないんですよ。ところが医師にたどり着くまでが日本の場合、大変なわけですね。

    山路:自宅療養に。

    小飼:そもそも、公的検査受けさせてくれない。

    山路:この、結局まだ言い切れない、そういうわからんっていう怖さがあるっていうことですよね。

    小飼:だから、まず検査が少なすぎるんですよね。けっこう人知れず死んでる方、いらっしゃると思います、この段階になると。

    山路:excessive deathみたいな形で後の統計に表れてくるっていう形になるかもしれない。

    小飼:そうそうそう、今年の孤独死統計はちょっと見るのが怖いですね。去年少なかったっていうは確かだと思うんですよ。だけど、去年は今年ほどはぜんぜん流行ってないわけですよね、今年に比べればかわいいもんなわけです。去年オリンピックを中断した時って、たぶん、確かに日本全体でね、の累計、しかも累計で1000行くか行かないかっていうのでワンヤワンヤ言ってた頃じゃないですか。そんなのは東京でなくても行くわいって言う。

    山路:それで高校野球とかもね、中止になってましたもんね。代わりに、オフィシャルじゃない大会までやって。

    小飼:数字にして、だいたい2桁悪化してるんですよね。去年の今頃と比べて。で、なんで去年中止したものを今年はやるんだって言うのは、もうそこがもう解せないといえば解せない。

    山路:それ甲子園の話題が出たところで、ついでにいっとくと、甲子園って無観客開催じゃないですか、今年。

    小飼:そう、やるんだ?

    山路:やってますね(笑)。やってるはずですよね。今日から。

    小飼:あ、そうなんだ。

    山路:無観客開催なんだけど。

    小飼:本当に、野球って、なんと言えばいいのかな、馬耳東風というのか、耳だったら右から入って左だけど、目だったらほんとに後ろに抜けてるっていう感じで。

    山路:怖いな(笑)

    小飼:すいません。

    山路:それが無観客開催なんだけど、一校あたり2000人の関係者は入っていいという

    小飼:に、せ、ん、に、ん、

    山路:だから4000人ですよ、一試合。

    小飼:で、相変わらず甲子園球場でやるんですか。

    山路:そうですね。

    小飼:じゃあ、甲子園球場って、何人入るんだ、5万人ぐらい入るんだっけ。

    山路:えー、何人だっけ、万人単位ではあったけど、

    小飼:じゃあ、2000人を、本来であれば5万人入るところでソーシャルディスタンシングするの? だから椅子を三つ置きにするとか。

    山路:そこのところは、テレビ中継をまだ私もあんまり甲子園を見てない人間なので(笑)、具体的にどう配置してるか見てないですけど。

    小飼:ああそうだ、Pepperは人数に入りますか?

    山路:Pepper、あの踊りをやるというやつですよね、あれはソフトバンク球場でないとやらないじゃないのかな。

    小飼:いっしょにロボコンも同時開催して、ロボットに応援させるコンテストするっていうのはどうだろう、もう遅いけど。

    「密になってたな」(コメント)

    山路:これ甲子園、高校野球見た方の感想ですかね。

    小飼:地方大会とかでは特にそういうrestrictionなく、やったんでしょうね、確か。

    山路:しかもこれ、一試合ごとにその4000人、関係者を入れ替えて、それを人が、みんなこれから地方に帰っていくっていうのはなかなか怖い話だと思うんですけどね。

    小飼:これまで、デルタがやってくるまでは、まぁ通勤通学ではあんま感染しないのねって思われてましたよね。要は一箇所に長いこと止どまると、要は三密のうち、三密を満たすとヤバい、二つぐらいでもまあちょっとヤバいかもしれないけど、一密ぐらいでも、もうダメだって感じになってきてますよねっというのも、今どんなところでの感染が広がってるかって言うと、対面窓口なんですよ。

    山路:デパートの従業員、めちゃめちゃ多いですよね。

    小飼:デパートの従業員とか、コンビニの従業員ですとか、あと警察ですとか。
     要は、人と人が、そう、こうやって向かい合う機会がある所というのは、まあよくアクリル板とか、あと上からビニールのやつが垂れ下がってますけど、その程度でももらっちゃうっていう。こうなるといよいよ満員電車とかっていうのもヤバくねっていう。

    山路:去年よりも、でもみんな、なんかぜんぜん怖がってないような気もするんですけど、通勤してる、そんなことないのかな。

    小飼:まぁ、麻痺しちゃってるんでしょうね。麻痺するのも、これやむを得ないわ。

    山路:政府からのメッセージが支離滅裂だから、ちょっと従おうって気にはならんですよね、正直。

    小飼:バッハッハな人が銀座をブラブラしてるというのは、そこは案の定、だとしましょう、なんと言えばいいのかな、もう日本人の神経を逆撫でするために生まれてきたような。

    山路:天才ですよね、ある意味(笑)

    小飼:うん、天才。

    山路:ヨーロッパの生んだ。

    小飼:でも、その天才を日本の五輪担当大臣がどう扱ったかって言うのは、もっとすごいですね。不要不急というのはもう各自の判断であるべきだと。すげー! すげー、全面解禁しちゃったよ!

    山路:帰省するわ、そらみんなっていう。

    小飼:もう、何言っても届かないわ、これは。何を言っても届かないわ。

    山路:丸川さんは親戚縁者全員を人質に取られてるんですかね、バッハに。

    小飼:いや、というのか、こう言っちゃなんですけども、バッハハの人がマシに見えますね。
     そうだよ、不要不急大臣、まさしくそうだよね。だって、何したの、具体的に。

    山路:わからない(笑)

    小飼:五輪担当大臣って何したの? 何を、たとえば無観客にするのはとかっていうのを決める時に、決定的な役割を果たしたの、丸川大臣?

    山路:その辺も議論が出ないからわかんないですよね、議論の経過が。

    小飼:わかんないですよね、議論が出てこないから

    山路:自民党の中での出世のプロセスがよくわからない。

    小飼:わかんないね。

    山路:わかんない。その辺のところも含めて、もうなんかいろいろ嫌になってきてますけども

    小飼:嫌になってきてっていうよりも、本当になんか痛覚が麻痺してるんでしょうね。いい傾向ではないね、これは。

    山路:ちなみにパラリンピックってどうなるんですかね。

    小飼:いちおう、別途検討するって言うことにはなってますよね。

    山路:でも遅いっすよね、まぁ最低限、無観客っていうことはたぶんまあ無観客で行くんだろうけど、中止にするかどうかは今悩んでるって所なんですかね、これは。今後またちょっとどうなるやらって話なんですけど。で、五輪がらみでまた気になる話がありまして。以前弾さんがずっと五輪、アテネやるのはダメなんかいみたいなことに対して、怒ってたじゃないですか、そんなん無理に決まっとるやんけ、

    小飼:無理ではなくって、人類はギリシャ人になんか恨みあるの?現代ギリシャ人に恨みがあるの?

    山路:コスト的に。

    小飼:古代ギリシャ人であれば、それはもう奴隷囲ってたしね、フルボッコするだけの材料もあるかもしれないけど、現代ギリシャ人ってあれもう、もうただの可哀想な人たちじゃない、ヨーロッパの田舎のね

    山路:昔は王国が、帝国があった所っていう。

    小飼:そうそうそう。いたいけな人々で、何の恨みがあるんだ。

    山路:そんな小国にそんな負担を押し付けるって言うのはまあ無理やんっていう話だったじゃないですか。で、その話を今度はウォール・ストリート・ジャーナルに寄稿した人が主張してるという。

    小飼:でもウォール・ストリート・ジャーナルでしょ、こう言っちゃなんだけど、ギリシャに鼻薬をかがせた人たちじゃないの。

    山路:あ、ギリシャにかがせた人たちのほうね。

    小飼:そうそうそう。ウォール・ストリート・ジャーナルということは、もうはっきり言って、特にオリンピックのこととかっていうのを鵜呑みにできないの。少なくとも、教唆犯だもんね。ギリシャ経済を破綻させた教唆犯だもん。はっきり言って。

    山路:(コメントを見ながら)エルサレムでやる、うーん、なんかそれができたらすごいことになりそうですよね。

    小飼:どうせならベイルートとかも、俺もひどいこと言ってな(笑)

    山路:なんで混乱の種を世界に播こうとするんですか(笑)

    小飼:いやもう爆発してるし。

    山路:もう兵器みたいな扱いになってますよね、オリンピックが。このいろいろオリンピック、まだゴタゴタがあって、JOCの弁護費用の話がありますね。

    小飼:(ため息)

    山路:JOCがこの弁護士費用2億円を負担するという話まで。

    小飼:べつに弁護しなくたっていいじゃん、こういうのもなんだけども、欠席裁判受けてもらって有罪になったところでさ、フランスに入国できなくなるだけの話でしょ。犯罪者引き渡し条約とかっていうのも、フランスとは結んでないはずだし。だから、日本にいらっしゃるフジモリ大統領みたいなね。

    山路:しかもこれって、確かもともとは招致委員会として、招致委員会のメンバーとしてのそういう疑いなわけですよね。

    小飼:そうそう、それよりも実際に賄賂を手配した電通の人たちとかってどうなってるの

    山路:そのところもなんかぜんぜん、なんか続報がまだ聞こえてきてないけども

    小飼:だから何て言えばいいのかな、ジャパンで、賄賂渡しまくったわけだよね、IOCの人に。だから、フランスの警察が立件しようとしてるのは、そのうちの氷山の一角だけなわけだけれども。

    山路:いやーこれ、面白いことになる、これなんか立件とかまで行くんですかね、でも本当に。この、こういうオリンピックの賄賂問題に関して。フランスは……

    小飼:どこまでマジにやるんでしょうね。でも、もし仮に、犯罪者引き渡し条約みたいなことがあったら、ひろゆきやばくないか。

    山路:あっはっはっは。ですねって。なるほど。ここで彼も、つながってくるとはさすがに思わないだろうという(笑)。

    「確かに」(コメント)

    小飼:いいじゃん、フランスでは有罪になっても、日本にいれば安泰なわけですから。

    山路:確かに、フランスに、日本に戻って来ればフランスのことで、フランス語の使い方で揉めたりすることもなくなるかもしれない

    小飼:だって、一国の大統領すら受け入れてくれる国ですよ。

    山路:ああ、フジモリの

    小飼:オリンピック選手は受け入れないけども、大統領なら受け入れるわけです。

    山路:あれ、ベラルーシの、じゃあ話もしといたほうがいいですかね、この場合も、この文脈で言うと。

    小飼:すげえ国だなと。
     ウガンダとはえらい差がついたよなぁというのか、ウガンダの逃げた選手は素朴過ぎたなぁ。そのまま名古屋に、名古屋だっけ、なんだよね、に行っちゃうとかさ、こっちのベラルーシの選手のほうは、ゲームのルールを、ウガンダの青年よりは知ってたっていうことだよね。要するにどこに書き込むかっていうのを知ってたし、でもあれだよね、スマホに翻訳させるというのはすごい機転だよね。

    山路:それでこう警察官でしたっけ、何か伝えたんですよね。近くにいた日本人に、ベラルーシの選手が。

    小飼:でもさ、ウガンダのやつはそのまま当局に持っていくって、すごいよな。

    山路:あー。これ、ひどい言い方だけど、ウガンダのやっぱその教育というのがないのは本当に

    小飼:教育というよりも、なんだろうな、やっぱ思い込みが強かったんだろうな、日本に行けば仕事にありつけ、名古屋に行けば仕事にありつけるって思い込みが強かったんだろうね。

    山路:世界の仕組みをあまりにも知らなさすぎやしませんかと、ちょっと思ったんですよね。

    小飼:でも我々だって、ウガンダの仕組みは知らないでしょ。そもそも、ウガンダがその点でヤバい国だったって言うことさえ、僕も知りませんでした。

    山路:つまり不法滞在に、罪に問われることがあり得るって言う事を知らなかったっていうのは、ちょっとナイーブ過ぎたんじゃないかと。

    「カワイソス」(コメント)

    小飼:本当に。でもベラルーシのほうは、幸か不幸か、オリンピックのずっと前に、政権的にヤバい国だっていうのは知られてたんだよね。でもそのわりに、EUの追求とかっていうのは甘いと思わない?

    山路:ベラルーシに甘くしてEUのメリットってなんかあるんですか。

    小飼:もちろん! はい、ロシアのガス、どこ通ってます? ベラルーシの機嫌を損ねると、止められちゃう可能性があるんですね。だから、少なくとも今は無理だ。だから、今はもうロシアのガスがないと回らないので。ヨーロッパの経済、特にドイツの経済が回らないので。

    山路:ポーランドはある意味、そういうところでちょっと有利だったってことなんですかね。

    小飼:いやだから、ポーランドも微妙なんだよね。その意味では。もちろん、ポーランドにもガスパイプライン、ポーランドも需要家なので。しかもポーランドもどっちかつうと、EUの中ではヤバい政権じゃん。

    山路:自由とか言論の自由みたいな所っての、今どっちかっていうと抑圧してるほうですよね。

    小飼:中絶をほぼ全面的に禁止しようとかね。ベラルーシよりはマシかもしんないけれども。

    山路:これ、亡命選手受け入れて、ベラルーシからの、EUからのポイントを稼ごうとしてんじゃねーかっていう記事が出てましたけど

    小飼:どうなんでしょうね。
     結局、ものを人質に取られるって言うと、強い事も言いにくくなりますので、でもこれって全世界もそういう形で、お互いに弱みを握りあってる状態ではあるんですよね。

    山路:ただ、そこんところで必ずしもバランスしてないから、いろいろ揉め事が起こるわけで

    小飼:そう、日本にしてからが最大の貿易相手国ってアメリカではなくて中国ですよ。だからに日本ももちろん中国がなければ全く回らないの。物流の話、あとで出てきますから、ちょっと伏線に

    「日本に生まれてよかったわ」(コメント)

    山路:それは本当に思う、日本に生まれただけで、けっこういいガチャ引いたなっていうところは

    小飼:それはあるね。それはあるね。確かにここ30年っていうのは、ちょっとあまりにも冴えないんだけれども、その一方で、アメリカ人ほど恨まれてるわけでもないし。なのでパスポート相変わらず強い、いくらパスポート強くてもさ、パンデミックの最中では宝の持ち腐れもいいところではあるんだけれども、それでも

    「生まれた国ガチがよくても、今の日本はどうだろう」(コメント)

    山路:っていう疑問がありますけど、ただ他の国の人が、じゃあ日本より、その中間層ですよ、特に、中間層の他の国の人が日本人よりも幸せかって言ったら、それけっこう微妙なところかなとも思うんですけど、どうですか。

    小飼:だから、やっぱり日本よりも幸せにやってそうだって言うと、やっぱり小さい国になるんですよね、

    山路:北欧

    小飼:デンマークとか、あとは場所をぱっと変えるとニュージーランドとか

    山路:オーストラリアとかも比較的うまくいってる国のイメージが、

    小飼:まぁでも大きめとは言っても、オランダとどっこいくらいだからな。でも2000万超えたかな、もうちっちゃい、

    山路:マルチカルチャーで、

    小飼:今台湾とオーストラリアってどっちが人口が多いんだろう、まぁでもそれくらいなんだよな。大陸一個なのにさ。カナダより少ないんだよね。

    山路:少なくとも、20年ぐらい前のオーストラリアなんかっていうのはマルチカルチャーで、非常におおらかな国でしたけどね。

    「狭いけど治安がよい日本好き」(コメント)

    山路:まぁそこは本当にすごい、すごい恵まれてる

    小飼:そうだよね、はい

    山路:革命も起こらない

    小飼:バッハ会長も安心して銀ブラできるという。その割に何か、もう立派なボディーガードが、もしかしてそのままオリンピックに出ればメダル取れるんじゃねーみたいな人たちがまわりにいたけどさ(笑)。

    山路:「お前勇気あんなー」って思いましたけどね(笑)。

    小飼:あとやっぱ生まれた時期によって、変わっちゃうっていうのはね。やっぱり就職氷河期にもろぶち当たった層とかっていうのは、それがまあずっと今も尾を引いてるわけじゃん。まあでも、それは置いといても

    山路:今回のコロナ禍って、以前の2000年代前半の就職氷河期よりもひどいことなんじゃないかなって気もするんだけど。

    小飼:そうなんだよね。

    山路:これは、この10年後、20年後にてきめんに効いてくる気はしますけどもね。

    小飼:なんで30兆ガメてんだよ。

    山路:ああ、あの予算が使われずに30兆

    小飼:なんのために予算取ったの?

    山路:もう意味が不明ですよね。

    小飼:シンゾー君の死を無駄にし、あ、死んでないか。死んでないか、引退した、あれか、大臣から降りただけか。相変わらず衆院議員でもあるし。

    山路:結局これって予算のしくみが基本、単年度になってたりとか、省庁が縦割りになってるとかそういうことなんですか?

    小飼:というのかさ、国会開けよっていうのか、なんで閉会があるの?

    山路:本当にいつも、子供の時から思ってましたよ。何で国会って閉じるの? みたいな。納得いく説明を誰もしてくれてない気がするんですけど。

    小飼:一応、憲法に会期のこと書いてあったかな、いちおう開会閉会があるので、具体的な期日は書いてないけど、あとあれだよね、議員の1/4が開けって言ったら、開かなくちゃいけなくて、だからこれはもう本当に立派な違憲状態。だから、でも日本の為政者というのは、今の自公連立政権に限らず、憲法というのはいくらでも破っていいものだと思ってないか。

    山路:なんか、破るっていうか気にもしてない感じがありますよね。

    小飼:都合のいい時だけ持ってくるんだよね。たとえば、何で内閣が衆議院を解散できるかっていう風に言ったら、憲法の第一章のところに天皇がそれをやりますと。天皇は内閣の言うこと必ず聞かなければいけませんと。すげえ三段論法だな(笑)。

    藤本タツキ『ルックバック』と「無差別殺人は一般化できるのか?」

    山路:なんかずるいよなぁ、あの論法って思いますけど。直接書かないで。
     じゃあ、ちょっとオリンピックの話題から外れて、『ルックバック』の話、いきますか。これもじつはでかい話かなと思ってて。

    小飼:小さくて、小さからぬ話なのかな。

    山路:『ルックバック』、チェンソーマンを書いた藤本タツキさんが描いた、読み切りの短編、と言っても140ページ以上あるんですけどね。それがかなり、まあいい話

    小飼:本当に天才だなーっていうので、隙のない話だと思ったんだけれども、まあ物言いがついて、その物言いがついた部分って言うのを直して、直しに関しては物言いをつけた人たちから、主に精神科医の人たちからもこれでいいんじゃないかっていう評価をもらったんだけれども、あれだけ緻密に組み立てられた話でも、いじれるんだっていう驚きが一つありますし。でも、僕が一番驚いてるのは、こう言うのもなんですけど、あそこに出てきた通り魔というのは統合失調症とか書いてないんです。

    山路:ないですよね、そういう声が聞こえたみたいな説明が新聞記事が出ただけで。

    小飼:そもそも、狂った人というのに入るんだろうか。

     
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