皆さま ごきげんよう。
私の ブロマガを ご購読くださり、
ありがとうございます。
**************************************************


イギリスの 〝EU 離脱決定〟から 1週間が経ちました。

ニュース番組では、 離脱に投票した女性が

「投票所に もう一度行き、残留に投票したい」と、訴えていました。

また、 残留に投票した人の中には、 将来への不安から 英国以外で

暮らすことを 検討する人もいるようです。

伊ANSA通信によると、 離脱が決まった 24日 在ロンドンのイタリア

領事館は伊国籍の取得を 求める英国人からの 申請が 31件あり、

スコットランド東部のエディンバラにある イタリア領事館にも

4件の申請があったそうです。

EU側は イギリスから離脱の通知を受けるまでは、 公式・非公式に協議を

行わないことで 合意しました。 ただ 離脱交渉の開始が遅れると

加盟国内の 反EU勢力が勢いづくとの懸念もあり、 ドイツのメルケル首相は

「長期間にわたる停滞は望ましくない、 英国は早期に離脱通知を出すべき」

と、 述べています。

一方、イギリスのキャメロン首相は、 「EU離脱の通知は 現段階では

行われない。 新首相と内閣が、 EUと英国が どのような関係になるか

決めてから行うべきだ」と、述べています。



今のイギリスでは 国民の間で流行っている造語があります。

★EU離脱派キャンぺーンの造語は、

          Britain(英国) + Exit(退出) = Brexit でしたが、

★国民投票後は その字の示すように 〝後悔〟が先立ち、

          Britain(英国) + Regret(後悔) = Bregret (ブリグレット)

          Exit(退出) + Regret(後悔) = Regrexit (リグレジット)

この造語から もわかるように、 EUからの離脱を 心底

後悔している様子が見てとれます。

また、 離党派の一部公約の誤りも判明し、 〝国民再投票〟を

求める著名が 日に日に増え続け、 今や 400万近い著名が

集まり、 再投票の波紋は 広がりを見せています。


<EU離脱派 3つの公約反故>は、
①EUへの拠出金→ EUには 週3億5000万ポンド(約480億円)の
   拠出金を支払っているので、離脱すれば国営医療制度に
        全額 充てられると強調
                       ↓
   残留派の主張として:拠出金は 週に 1億数千万ポンド
        (日本円で約137億円)に過ぎない  

   離党派が語っていた「バラ色の未来」は、 投票結果後に
        ダンカン・スミス元保守党党首や ファラージ英国独立党
        党首らも 「言った覚えはない」などと キャンペーンの公約の
        間違いを 認めました。  

②移民の制限→ 投票前には、 EU離脱で、移民制御できると
        していたが、決定後には、 「私たちが求めたのは ある程度の
        抑制だけEU移民が ゼロになると思って 離脱に投票した人は
        失望するだろう」と、 ハノン保守党欧州議員は語っています。

③EUを直ちに離脱する→ 「EU離脱に賛成するにあたり 何も
        急ぐ必要はない」とボリス・ジョンソン前ロンドン市長は
    離脱決定後に語っています。

離脱派の公約に次々と〝ウソ〟が露呈され、 国民からは

怒りの声が続出しています。



イギリス国債の格付けの 引き下げが相次いでます。

アメリカの格付け会社 スタンダード&プアーズは、最も高い
 
「 AAA 」から 「 AA 」へと、 2段階引き下げました。

国債格付け最上位から 一度に2段階 引き下げは 初めての事です。

また、 別の格付け会社 フィッチ・レーディングスも イギリス

国債を 「AA+」から 「 AA 」へと、 1段階引き下げました。

EUからの離脱によって、 イギリス経済が 金融部門を

含めて 悪化する恐れがあることと、 スコットランドが
 
再び独立を目指す 住民投票を行えば、国家分裂の危機を

招く可能性もある とのことです。


離脱派の 「嘘を信じた」国民の後悔は 日を追うごとに

その重みを増し、公約誤りの露呈、 英国債の相次ぐ格下げ、

株暴落、300年の連合王国崩壊の危機と、 英国の懸念事項に

私たちも ただただ行方を見守るばかり。 

この中で 特に気になるのは、  イングランド、スコットランド、

ウェールズ、北アイルランドから 構成される 立憲君主制国家の

連合王国は、イングランドが スコットランドや アイルランドへの支配を

強める形で 構成されていますが、ウェールズにも 独立の動きが出て、

北アイルランドでも 英国から独立して アイルランドと統合を

求める声も出ています。  イギリスの正式名称は、UK (United Kingdom 

連合王国)ですが、EU離脱を引き金に 〝イングランド〟だけになって

しまうんでしょうか?! 

〝太陽が沈まない国〟に 新しい夜明けは いつやってくるのでしょう。。


そんな中、 ロシアの存在が微妙に影を落としています。

ウクライナ危機に代表されるように、 欧州とロシアは 冷

戦終結後最悪の対立状況にあり、 EUは 対ロ経済制裁を

半年延長することを決めたばかり。  そうした中で、 対露強硬派とし

EUの対露制裁を 主導してきた英国が離脱すれば、 対露包囲網に

亀裂が生じるのは 避けられない状態にあります。 

EUがこの先、 崩壊に向けて凋落し、 ロシアが世界の超大国として
 
再び 台頭するかもしれないという懸念が ささやかれています。

今度のことで  ほくそ笑んでいるのは、 ロシアと中国です。

特にロシアのプーチン大統領は、 〝大ユーラシア経済パートナー

シップ〟を作ろうとしています。 現在のユーラシア経済同盟の
 
ロシア、カザフスタン、ベラルーシ、アルメニア、キルギスに加えて、

中国、インド、パキスタンなどを加えた国々で 同盟を結ぶよう
 
構想を練っているようです。

中国の 習 近平国家主席も EUの弱体化を喜んでいるはずです。

また、 歴史的にも クリミアを略奪した際に  EUが ロシアに出した 

条件に反発する恨みつらみもあるでしょう。

ただし、 イギリスの EU離脱が ロシア経済にどう影響するかは 、

今後の成り行き次第とする 機運が強いと思われます。

ひょっとすると、 国民再投票が 実行されるかもしれないですし。。。

イギリス国民でなくとも、  毎日のニュースに 目が離せません。




********************************************
では 皆さま 次号をお楽しみに。