かもすさん のコメント
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平成振り返りシリーズ! 今回は 高崎計三 氏が「平成を変えた立ち技」をピックアップします! あとちょっとで「平成」が終わる。私たち世代(勝手に読者も一緒くたにしてしまうが)の中では、まだまだ「新時代」の意味合いが含まれているかのように思っていた「平成」という言葉が、今で言う「昭和」みたいになってしまう日が、もうすぐに来てしまうのだ。
まあ考えてみれば、平成が始まったのも30年前の話だ。ここまでの間にはひと口では言えないだけの出来事が起きてきたわけである。そんな平成における立ち技のベストマッチを選ぶように依頼されたわけだが、ここでは「時代を変えた一戦」「新たな始まりとなった激突」という意味合いで5試合を選んでみた。正直、純粋な試合内容とかで選んでいたらキリがなさ過ぎるというのもある。というわけで、時系列に沿って並べてみよう。
(あらかじめ言っておきますが、このセレクトに対する異論とか「これが入ってないなんて!」という意見は全面的に認めます! むしろアナタのセレクトをお聞かせください!)
アーネスト・ホーストvsモーリス・スミス
1993年4月30日 国立代々木競技場第一体育館
平成の立ち技格闘技で一番のキーワードと言えば、日本のファンは第一に「K-1」という名称を挙げることだろう。その出発点がこの日開催された「K-1 GRAND PRIX '93 ~10万ドル争奪格闘技世界最強トーナメント~」だ。今となっては忘れられがちだが、この大会は、フジテレビの「LIVE UFO」というイベントの一環として行われた。最初からTVイベントだったのである。
ヘビー級の選手たちが中心の無差別ワンデー・トーナメント。8人のエントリー選手には初来日の外国人も少なくなく、日本人選手は佐竹雅昭と後川聡之(スタン・ザ・マンの代打出場)のみ。異例ずくめのトーナメントの中でも、もっとも衝撃をもたらしたのが準決勝、アーネスト・ホーストとモーリス・スミスの一戦だった。
すでに全日本キックやUWFへの来日で知名度を築いていたスミスに対し、ホーストはこれが初来日。スミスは前年にピーター・アーツにキャリア初黒星を喫していたものの、優勝候補の一角ではあった。そのスミスが、階級的にも下に見える初見参の選手に鮮やかなハイキックを決められ、一撃KOされてしまったのだ。この時の驚きは、今でも忘れられない。1回戦でアーツがホーストに敗れたのも驚きではあったが、スミスへのKOのインパクトは絶大であった。
しかもそのホーストが、やはり初来日のブランコ・シカティックに決勝でKO負けするという結果で幕を閉じたトーナメントは、超満員の観客、深夜のTV中継の視聴者に「K-1、スゲエ!」と言わせるには十分すぎる内容だった。その中でも輝きを放ち続けているのは、あのホーストのハイキックだと思う。ヘビー級の迫力と、何が起きるか分からない意外性。これを武器に、K-1は大きく躍進していったのだった。
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