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アントニオ猪木のマネージャーを務めていた甘井もとゆきさんがお亡くなりになっていたことが明らかになった。追悼の意も込めて以前収録したインタビューをお送りします。
死去していたことが判明したのは2月20日、猪木さんの誕生日でした。



アントニオ猪木のマネージャーを務めた甘井もとゆきインタビュー!! 16000字でお届けまします!(聞き手/ジャン斉藤)



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「怒りとプロレス」……中邑真輔、アントニオ猪木を語る





――
甘井さんは2022年7月まで猪木さんのマネージャーをされていました。いわば猪木さん最後の側近というか。

甘井 私が会長のマネージャーを務めさせていただいたのは、2017年の6月から2022年の7月までの5年間ですね。その前から会長とは繋がりはあったんですけどね。

――
甘井さんは猪木さんの奥さんのズッコさん(田鶴子)とも長いお付き合いがあって。

甘井
 はい。ズッコさんは昔はTBSのカメラマンをやられていて。お仕事を何回かするようになって。のちにズッコさんが六本木でやられるお店にも通わせていただきました。

――
猪木さんは22年8月から、かつてIGFを一緒にやっていた方々がマネジメントすることになったんですが、その直後の10月1日にお亡くなりになるという。

甘井
 会長にしたらね、生きてるうちに全部片付けたかったんでしょうね。報道されているので皆さん知ってると思うんですけど……。

――
旧IGFとは裁判で争っていましたね。亡くなる直前に和解して、再び一緒にやっていこうと。

甘井
 そういうものを残さずに全部片付けていきたいというのが会長の希望だったと思うんです。結局裁判というものは当事者が亡くなったとしても引き継いだり、残ったりするじゃないですか。相続に関してもそこはネックになってきたりするんで。会長は娘さんやお子さんに迷惑のかかることは避けたいと思われたんじゃないかな、と。

――
生きているうちに和解しようと。

甘井
 会長は歳を取って体調も悪くなっていった中で、海外に住んでいるお子さんたちに会いたがっていたんですよね。寛子さん(倍賞美津子の長女)とよく電話していたので、寛子さんに来日のお願いを打診したことがあったんですけど、ちょうどコロナと重なったり、いろんな事情があって難しかったんですよ。会長は娘さんや息子さんに会いたかった思いが強かったです。

――
息子さんもアメリカですもんね。猪木さんが旧IGFに戻られることで甘井さんはマネージャーではなくなったわけですけど、その寂しさは……。

甘井
 当然ありました。やっぱり寂しいのは寂しかったですけど、まあ会長が決められたことなんでね。

――
その件に関して、猪木さんと何かお話はされたんですか?

甘井
 いろいろと話はしました。けど「もう俺が決めたことだから」と。会長が1回決まっちゃうと、頑固なんですよね。あとはやっぱり会長は昔から何事も見切り発車で始まって、走りながらかたちにしていく方なんで。

――
闘病生活中の猪木さんをずっと支えていたのはズッコさんや甘井さんでしたよね。

甘井
 いちばん大変だったのは奥さんだと思います。ズッコさんのことでボクがちょっと寂しいのは、元・奥さんの倍賞さんは女優さんですし、会長とのあいだには娘さんもいます。会長のいちばんいい時期を支えたのは倍賞さんだみたいなことを書かれちゃいますよね。でも、やっぱりいろんな時期の会長がいて、会長の晩年を本当に支えたのはズッコさんだと思います。会長がよく言われてましたけど、ズッコさんは自分の寿命を削って、会長を長生きさせるために全力を尽くしてましたね。

――
旧IGFとの裁判が和解されたのは、当事者のひとりだったズッコさんが亡くなったこともひとつの理由としてあるんですか?

甘井
 それまでは弁護士を立ててね、お互い直接会うこともなかったんです。けど、ズッコさんが亡くなられてから、向こうの方と会う機会も増えていったんです。まあ、猪木さんの場合は、こうと決めたら止まらないですから。

――
周りからすると本当にびっくりすることが多かったんでしょうね。

甘井
 会長自ら「猪木の常識、非常識」って言われてますから(笑)。会長って逆張りするのが好きなんですよ。ひとつ感心したのが「俺が逆張りばっかりしてると思うけど、そこは感性は大事なんだよ。みんながみんながこっちだ、こっちだって発していたら、どうなるのか。戦争が起きちゃうんだよ。だから誰かが逆に張っていないとダメなんだよ」ってことはよく言われてます。あれだけ非難されても北朝鮮の外交にこだわっていた会長はすごいと思いますね。たぶん猪木会長が訪朝して、現地の映像なんかを持ち帰っていなかったら、北朝鮮って軍事パレードだけのイメージですよね。そういう意味では平和の役に立ってたんだなと思います。

――
猪木さんは独裁国家や共産圏といった日本と繋がりの薄い国と交流を図ってましたね。旧ソ連やキューバ、そして北朝鮮と。

甘井
 キューバはね、IGFで計画していた興行をやってほしかったですね。あれはウルティモ・ドラゴンさんのサポートでやろうとしてたんです。キューバがアメリカと国交回復した頃に、ローリング・ストーンズの120万人コンサートが実現するんですけど。もしプロレスもやれたら、それに匹敵するような話題性はあったと思うんですけどね。会長はそういうのが大好きじゃないですか。

――
とにかくあっと驚かせるのが猪木さんのやり方で。

甘井
 誰かにボールを投げ続けたい方ですよね。会長をコントロールしようとするとすごくつまらないんです。やっぱり会長に自由にやってもらったほうが圧倒的に面白いし、会長に「これはダメですよ」って繰り返すと絶対にやるんですよ(笑)。

――
「押すなよ!押すなよ!!」の精神ですか(笑)。

甘井
 そこは茶目っ気があるんですけど、ズッコさんにも言われたんですよ。「会長にこれはダメですよってしつこく言うと、絶対やっちゃうわよ」って。

――
PRIDEのときも「何か言うように頼まれたんですが、忘れてしまいました!」とか言い出す人ですよね(笑)。そこはセオリー通りにはいかないというか。

甘井
 こんなこと言ったらいいのか悪いかわからないですけど、昭和のプロレスラーって狂ってる部分もすごいあったと思うんですよ。狂気をはらんでいるというか。そういった会長と向き合ったのは中邑(真輔)選手が最後ですよね。

――
最近よく猪木さんの名前を出すオカダ・カズチカは、そういうアントニオ猪木を知らないですよね・

甘井
 会長もオカダ・カズチカ選手のことはよく知らないんですよ。オカダ選手は、会長が中邑選手や棚橋弘至選手と絡んだときのこと、知らないはずですよね。新日本が割れて、どれだけ大変だったとかも。そのへんで苦労した人たちは、会長と関わることはタブーでしたよねぇ。2017年にISMという大会を後楽園ホールでやったんですよ。ボクの友人が新日本オーナーの木谷(秀明)さんと知り合いだったもので、お会いすることになって。木谷さんに議員会館まで来ていただいたときに「ISMという大会をやりたいんで、新日本に協力してほしい。誰か選手を出してもらえないですか?」とお願いしたら、当時新日本所属だった北村(克哉)選手の名前があがって。

――
先日急逝された北村選手。

甘井
 木谷さんは「北村選手だったらスタイル的にも合うんじゃないか。でもボクの一存で決められないんで、会社に戻って役員会で通してみます」という話だったんですけど。次に会ったときに「ごめんなさい。役員会にかけたら賛成したのがボクとタイガー服部の2人だけでした」と(苦笑)。

――
異常なアントン・アレルギー!(笑)。

甘井
 それからしばらくしてオカダ選手が会長の名前を出したときがあったじゃないですか。

――
2020年2月の札幌大会のリング上ですね。「気になっている人」ということで突然猪木さんの名前を出しました。

甘井
 そのすぐあとに新日本からボクのところに電話がかかってきて、オカダ選手が会長の名前を出してしまったと。ボクらの世界ってそういうことを根回しなしにやらないですよね。それでこっちが反応しなかったら、会長は言われ損になっちゃいますし。

――
そもそも新日本は猪木さんと絡みたくなかったのに。

甘井
 なにかしら落としどころをつくるというか、コール・アンド・レスポンスがあるような感じにはしたいということで、結局Numberで会長とオカダ選手が対談することになったんですけどね。あのへんから面白いことになったんですよ。Numberの対談のあとに、YouTubeで新日本の同窓会みたいな会があったじゃないですか。

――
宮戸優光さんの「ちゃんこの台所」に猪木さん、坂口征二さん、長州力さん、藤原喜明さん、小林邦昭さん、栗栖正伸さん、木村健悟さん、新倉史祐さん、北沢幹之さん、ヒロ斎藤さんが勢揃いした。

甘井
 あのとき、じつは坂口さんが棚橋選手を連れてきたんです。でも、写真を撮るにしても棚橋選手が写っているものはネットにはあげちゃダメと。来ていることは隠すことになって。

――
どうしてですか?

甘井
 これはあくまでボクの考えですけど、オカダ選手は新日本の中でも反体制派なんですかね。急に猪木さんの名前を出すくらいですから。

――
とくに猪木さんを敬遠していない木谷さん寄りかもですね。

甘井
 オカダ選手が猪木さんに接近したから、今度は棚橋選手が……ってバランスを取ってるのかなって思っちゃいました。

――
あー、なるほど。でも、あんまり大事にはしたくないと。

甘井
 そういうことです。猪木さんの存在ってある意味で毒なんですけど、独占されるのはちょっと困るのかもしれないってことですね。やっぱり会長くらい大物になると政治色が強くなるんだと思います。で、棚橋選手が収まった記念写真を1枚だけ撮ったんですけど、それだけは公開しちゃダメだという話だったのに、長州さんがツイッターに上げてしまって(笑)。

――
ハハハハハハ!


甘井 会長とオカダ選手が初めて会ったのは、2017年に放送されたテレビ朝日の「プロレス総選挙」のときですね。オカダ選手が控室まで挨拶にきて、会長は「今日は時間ないから今度メシでも食おうか」と。後日、各団体のいろんな選手を40人ぐらい集めて食事会を開いたんですよ。

――猪木さん主催の伝説の食事会ですね。

甘井
 『ワールドプロレスリング』の方が選手を集めてくれたんですけど、ほとんどの団体の選手が来ましたよ。前田(日明)さん、長州さん、武藤さん、坂口さん、あとノアや全日本からも来ました。撮影禁止なんですけど、じつはある選手がこっそり写真を撮ってたんですよ(笑)。猪木会長と前田さんとオカダ選手の写真かな。

――すごいスリーショット(笑)。

甘井
 『ワールドプロレスリング』の方は「いまになれば集合写真を撮っておけばよかったですね」っていうくらい豪華な顔触れでした。会長とオカダ選手を席移動で隣同士にする段取りだったんですけど、前田さんが酔っぱらって、そのあいだに入っちゃったりして(笑)。

――
前田さんらしいですね(笑)。甘井さんがマネージャーをやられてる頃から、新日本と交流が解禁された感じですよね。

甘井
 服部さんやライガーさんが引退するときに会長がビデオメッセージを送ったり。会長ははっきりしてるんですよね。絡みがあったら「いいよ」と。服部さんやライガーさんとはリングで絡んでるから、全然いいんですけど。中西学さん引退のときにメッセージをお願いされたときは「俺、アイツとは当たってないんだよな……」って。実際には当たってるかもしれないけど覚えてない。だから何も言えないんですよ。

――
機械的にメッセージを送ることはよしとしない。

・最後に会いたかったライバル
・東京ドーム登場計画
・命がけの青森散骨
・ホテルオークラVIP待遇
・ズッコさんとの入籍
・猪木と明石家さんま
・プラズマは1台1億円!?
・最後の猪木vs武藤敬司
・馬場追善興行の燃える闘魂
・天国からの手紙……などなど16000字インタビューはまだまだ続く

 
北岡悟が語る堀口恭司UFC連勝、他にもいろいろ語ってます!(聞き手/ジャン斉藤)


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――
お子さんはかわいいですね!

北岡 はい!かわいいです(笑)。

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配信に出演中の北岡親子!かわいい!!

――
ハハハハハハ!毎日ジムに連れてきてるんですか?

北岡
 毎日ではないですけど、選手練を見るとき以外はまあだいたい来てますね。お父さんに引っ張られて夜型でやってます(笑)。朝は11時12時くらいまで寝てますね。

――
子供は放っておいたら、いつまでも寝ますもんね。

北岡
 それこそ堀口(恭司)選手の試合を見るときは、朝起きてミルクを飲ませたら全部吐いちゃって。そのまま家族全員で二度寝していたら、堀口選手の試合が始まってて……みたいなことがあって。

――
北岡さんもミルクをあげてるんですか?

北岡
 全然あげてます。

――
育児は奥さんと役割分担してるんですか?

北岡
 役割分担……妻はボクが世話できるように育て上げてくれて。そのおかげでボクが子供を世話できるようになりましたね(笑)。

――育児で一番大変なことってなんですか?

北岡
 一番大変だったのは……試合で手が折れたときですね。服を着替えさせたり、おむつを変えたり。あれは修行感がありましたねぇ。試合に負けて手が折れて、精神的にもけっこうきつかったんですけど。手が折れたといえば、堀口選手はそれでも試合に勝ったし、スーパーポジティブですよね(笑)。

――
メンタルバケモノですね(笑)。保育園には入れるんですか?

北岡
 すぐは入れない予定です。それこそ彼女が保育園で働き始めるんですけど、そのあいだは自分が面倒を見るみたいな感じですよね。

――要はジムも見なきゃならないし、ファイターとしてのスタンスもあるし、そしてお子さんも見なきゃならない。

北岡
 おっしゃるとおりです(笑)。

――
頑張ってください!(笑)。今回はまず堀口選手のUFC第2戦について伺いたいんですけど。試合は堀口選手の圧勝でした。

北岡 前回がすごい内容で勝って。今回もフィニッシュして勝つことが期待されてた中での判定でしたけど、まあ快勝でしたよね。

――試合後にビックリしたのは、1ラウンドに右手が折れてるのに、そのまま打ち合いで勝ちきったことですね。

北岡
 1ラウンド目の時点でそんな素振りを見せていたし、2ラウンド目は「ちょっとやりにくそうだな」って見てたんですよ。あと堀口選手本人がYoutubeで全部話してますけど、マットが滑ってるので作戦を変えたと。

――
前回の試合だとマットが滑らず、堀口選手のステップがいつも以上に冴え渡ったんですよね。それで「RIZINのマットは滑る」ことが議論になって。

北岡
 そこは広告のプリントとか仕様で違ってくるんでしょうね。

――
北岡さんも滑る・滑らないを感じたことってあります?

北岡 ありますよね。そこは人によってより敏感になると思うんですけど。滑るのが好きな人はなかなかいない(笑)。

――
そりゃそうですよね(笑)。

北岡
 まあステップを使う人はなおさらですよね。堀口選手みたいに踏み込みも入るぞ、入るぞ……っていう足使いをすれば、滑る・滑らないかはすごい重要なことですけど。

――
滑る・滑らないは織り込み済みだし、どうなってもいいように考えてるわけですね。

北岡
 考えて試合をするし、滑ったときのための用意が堀口選手の場合はあるわけですよね、きっと。今回もマットが滑りながらも、角度を作るような動きで戦ってましたけど。

――
日本だと大会前のリングチェックがあるんだけど、UFCやアメリカの大会にはないですよね。

北岡
 ボクが知ってるかぎりはないんじゃないかな。

――
以前にRIZINとベラトールの全面対抗戦のときに、ベラトールファイターは早い時間から会場入りしたくないから、リングチェックしなかったんですよね。UFCのメインカードの選手も途中で会場入りするからチェックしてないってことですね。

北岡
 ナシならナシでいいんじゃないかなって思いますけどね。

――
先にわかってたほうが「今日のマットは滑るから、別の作戦にしよう」と変えられるんじゃないですか?

北岡 なるほど。でも、逆に知っちゃうせいで壁になるかもしれないし。

――
たしかにちょっとメンタルに影響しますね。滑る・滑らないとかわかったうえで試合する覚悟が決まってるというか。

北岡
 そういうことですね。皆さんにとっては、話題のひとつのトピックにしか過ぎないところはありますねぇ。

――
堀口選手がRIZINで実力を発揮してなかったかというと、そういうわけでもないですもんね(笑)。

北岡
 そういうことです。滑る・滑らないで変わんないでしょ?みたいな。

――そんなコンディションでもフィニッシュできそうでしたけど……そこはアルバジが頑丈だったということですね。

北岡
 それはもうとても頑丈だったんじゃないでしょうか。堀口選手が倒したそうだったのは伝わりましたけどね。「これ、KOしたいんだろうな」と。どっかの誰かの「安全運転して勝った」という意見が流れてきて「え?倒そうとしていたやんけ」って思いましたけど。

――
めちゃくちゃ倒しに向かってましたよね。最終3ラウンドも距離を取れば勝ち確なのに普通に打ち合って。

北岡 そうですよね。フィニッシュできなかったことを悔やんでるように見えましたし。

――拳が折れてるなら安全運転モードに切り替えてもおかしくないですけど。

北岡
 拳の折れ方も、いろんな種類があるんだと思うんですけど。無理することでより壊れることもあると思うんですよね。だから堀口選手の姿勢はちょっと想像できないというか……。堀口選手はご自身のYoutubeでは「空手時代に折れたことがある」みたいなことを言ってたので、MMAでは初めてみたいですけど。

――
北岡さんの経験からすると、あの状態で普通に打撃戦を展開するのは考えられないと。

北岡 右を打ち続けているように見えるし。ケガをしているという前提で試合を見直したんですけれど、あの感覚はわからないです。もちろん試合中に興奮して痛みを感じないこともありますよ。ボクも折れたけど、その後も打ち続けたし。堀口選手の場合の殴り方の精度も高いから、みんなマネするよなって話かな(笑)。

・堀口恭司はすべてのパーツがすごい
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・堀口恭司はケイプや平良達郎、マッチメイカーとも戦っていた
・国内ベルトの価値
・MMAに柔術の練習は必要か議論
・格闘技はいかにして「無駄を愛せるか」……北岡悟の格闘技哲学の続きは会員ページへ


 
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多くのMMAファイターをマネジメントするシュウ・ヒラタ氏が北米MMAシーンを縦横無尽に語りまくるコーナー!今回は13000字でお送りします!(聞き手/ジャン斉藤)




――
シュウさん、今年もよろしくお願いします!ニューヨークのお正月はどんな雰囲気なんですか?

シュウ 基本的にアメリカはクリスマスがビッグホリデーで、そのあとは1月2日から早くもフル稼働なんですね。だから元旦の夜はボクらの世代でいうと、日曜に全日本プロレス中継が始まり「明日から学校だな……」と憂鬱になる感じですかね。

――例えが古すぎていまのファンには伝わらないです(笑)。

シュウ わかんないですか(笑)。『笑点』はどうですかね?

――『笑点』はまだ大丈夫です!(笑)。シュウさんは大晦日のRIZINはどんな感じでごらんになったんですか?

シュウ ライブ配信で見てました。早めに寝て、午前1時ぐらいに起きてというやつですね。けどRIZINって長いんですけど、イベント構成が練られているからUFCやPFLを見てるよりは面白いんですよ。

――RIZINはイベントとしてのリズムがいいんですかね。

シュウ リズムがいいのと、1試合ごとにエンタメ化してるというか、セクションごとにひとつのライブみたいな感じになってるじゃないですか。音楽でいえばフェスみたいなもんですかね。RIZINは同じような入場、同じようなファイターが同じようなファイトをする感じではないんで。北米のMMAだと、同じような試合が続いて、あんまり面白くないと「あれ? いま何ラウンド終わった?」ってラウンド数すらわからなくなっちゃうから

――そこは前座でもショーとして魅せる意識があるかどうかってことですね。

シュウ そういうことをいうと、UFCのファンは「選手の強さだけでアピールできないから、そのぶん他で補ってる」みたいなことをいうわけですよ。アメリカのボクシングカルチャーの名残りか、メインだけが話題だから、みたいな感覚もあるのかもしれないです。

――「だったらメインカード前から会場に来てください」って言いたいです(笑)。

シュウ そうなんですよね(笑)。その「選手の強さ」を楽しめるマニアックなファンじゃないとプレリムから見ないですよね。

――RIZINのメインイベント、シェイドゥラエフvs朝倉未来はどうでしたか?

シュウ うーん、まあちょっとレフェリーストップが遅かったかなと。あとやっぱりあそこまで実力差があるのか……と思っちゃいました。(井上)直樹くんもサトシ選手も負けちゃったし、こういってはなんですが、海外勢によっていったん焼け野原にされちゃった感じですよね。

――朝倉未来というカリスマが敗れ、日本側のチャンピオンが2人も負けてしまったと。

シュウ 直樹くんは試合中に肋骨をやっちゃったんですよね。

――サバテロに投げられたときに。

シュウ 1ラウンドにやっちゃったんですけど、3ラウンドまで動き続けていたんで、スタミナ切れで負けたわけじゃないんですよね。もちろんサバテロのあの投げは正当な攻撃ですし、最終ラウンドはサバテロがすごかったんですけど。

――あの3ラウンドは印象が悪くなっちゃいましたねぇ。

シュウ かなり悪かったですよね。トータルマストの判定だったら負けは仕方ないんじゃないかなと思いますね。

――これがラウンドマストの判定だったら、またちょっと違った結果なんでしょうけど……。

シュウ でもまあトータルマストでやってる以上、それを言ってもしょうがないですよね。とりあえず2026年からジャッジが変わりますけど。

――トータルマストとラウンドマストのいいとこ取りのシステムらしいんですけど……。

シュウ 前から言ってるように、ラウンドマストが必ずしもMMAに合ってるとボクは思ってないんです。新しい判定方法はないかなって昔から思ってました。だからRIZINの試みは嬉しいです。

――ラウンドマストだと10-9のあいだが測れないんですよね。10-9.9や10-9.1の内容でも同じ「10-9」になってしまう。

シュウ それに3ラウンドしかないから「10-10」は付けられない。ラウンド数が短すぎるから向いてないんですよね。ボクシングのように10ラウンド12ラウンドあるならわかるんですけど。

――ボクシングの流れからラウンドマストを取り入れたわけですよね。

シュウ ファイトマネーのシステムもそうですよね。とりあえずはボクシングに倣ったんですが、それが必ずしもMMAに当てはまるかといえば、話は別だってことです。

――RIZINで判定が割れると「トータルマストが原因なんじゃないか」って言われがちですけど、ラウンドマストでも揉めるときは揉めますからね。

シュウ どんなシステムでも揉めると思います。人間の判断することですから。そうなるとDEEPみたいにジャッジを5人にするとか。3ラウンドの試合はとくに難しいですよ。けどね、これは、ボクも含め多くの選手が言ってますけど、いまの時代でもジャッジが、ケージサイドで判定しているのがまずおかしいと思うんですよね。ジャッジは、会場の音が聞こえない隔離された部屋にいて、いろんな角度から撮った映像を見ながら判断したほうがいいと思うんです。それこそモニター20台ぐらいの前に座って。そうなると、会場のリアクションとかにも判断は左右されないですし。ケージサイドに座っていたら、明らかに見えない死角がたくさんあるわけですし。

それを考えると全然理にかなっていないと、ボクは思うんです。「見えないのに、どうやって判断するの!?」と。それで、なんなら、試合中でもジャッジはクルーに「いまのシーンもう1回見せて」と行ったら、リプレイがすぐに見えて判断できるとか。他のスポーツでもビデオ判定が取り入れられてるんですから、これをRIZINさんには試してほしいぐらいです。

――3ラウンドのキックでもどっちが勝ったか割れるのに、MMAは打撃だけじゃなくて組みや寝技もありますから評価の仕方が難しいという。

シュウ それにボクシングは3分だけど、MMAは5分ですからね。直樹くんに話を戻すと、しっかりカムバックしなきゃいけないんですけども……ここで勝っていたら面白い動きができたんです。それはRIZINさんと協力して話を進めてたんですけど……狙っていたのはPFLのセルジオ・ペティスとの試合だったんです。

――おお、セルジオ・ペティスをRIZINに呼ぶんですか?

シュウ いや、アメリカで。

――敵地に乗り込む!

シュウ 負けちゃったんで「たら・れば」の話になっちゃったんですけどね。じゃあ今後はどうするか?っていったら、やっぱりRIZINのベルトを取り返すしかないんじゃないですかね。

――サバテロとリマッチしたいと。

シュウ でも、そのためには最低でも1勝、ヘタしたら2つは勝たないといけないですよね。本人は次やれば絶対に勝てると言ってますけど、ディレクトリマッチの流れを作るのは、いまの感じだとちょっと難しいかな?と思いまいますし。

――いまのRIZINだと誰とやれますかね?井上選手のポジションだとなかなか……。

シュウ そこなんですよ。いまのRIZINバンタム級は福田(龍彌)選手が安藤達也選手に勝ったから、福田選手がサバテロのタイトルに挑戦する流れなんですかね。

――そういう流れですね(後日、福田龍彌vsダウトベック戦決定)。

シュウ 直樹くんは福田選手とは1回やって勝ってるし、負けた安藤選手とやるのか。まだやってないのは太田忍選手ですけど。

――太田忍戦はあまりピンとこないですね。

シュウ 最近のRIZINさんの傾向だと、強い外人選手は連れてくれるので。直樹くんだったらリスクを気にせず「日本人とやるくらいだったら」って受けちゃうと思うんですよね(苦笑)。

――無名で実力派外国人をホイホイ引き受けそうですよね(笑)。バンタム転向が根強く囁かれるダウトベックはどうですか?

シュウ 直樹くんが間に合うかですよね。肋骨のケガがどれくらいで治るのか。3月4月に間に合わないかもしれないですね。

――もしくは負けたけど、PFLに出るとか。

シュウ それも基本的にはありだと思いますよ。ただ、詳しいことは言えないんですけど、そこはRIZINさんとの契約の話も絡んでくるので……。

――そのへんの調整が必要なんですね。U-NEXTのPFL中継は大会ごとに判断することになっちゃいましたけど、井上直樹が出るなら配信しますよ。

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