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RIZINフェザー級王者・ 牛久絢太郎、RIZINスーパーアトム級王者・伊澤星花を指導する 横田一則 インタビュー! 現役時代からよけいな一言で物議をかもしてきた横田さんが語るRIZIN35のウラ側とは?(余計な一言引き出したい聞き手/ジャン斉藤)
【1記事110円から購入できるバックナンバー】 ・RIZINフェザー級王者・牛久絢太郎「偶然じゃないことを証明する」 ・【新・女王】伊澤星花1万字インタビュー「やっぱり浜崎さんはカッコいいですよね!」
・斎藤裕「次の試合で終わるかもしれないという緊張感、危機感はあります」
・【RIZIN2DAYS総括】「斎藤裕には、また笑ってほしい」■笹原圭一
―― RIZIN35で横田さんが指導する牛久絢太郎選手がRIZINフェザー級のベルトを防衛、伊澤星花選手がRIZINスーパーアトム級のタイトルを奪取しました。指導者として2人の選手をベルトに導いた嬉しさは大きいんじゃないですか?
横田 いやあ、ホットしたですね。もうすごくホッとしました。今回は炎上したし……。まあいろいろ言われて発言したところもあるんですけど。ちょっと煽ってくれじゃないですけど。
―― 煽りV撮影の際に必死にひねり出したのは「石渡伸太郎は挨拶がない」だったという(笑)。非常に横田さんらしいなと。
横田 いろいろと叩かれて、DEEPの佐伯(繁)さんから「オマエを擁護する人間は誰もいない」と。これでもし2人が負けたら、大変なことになるだろうな……って。
―― だからホッとしたんですか(笑)。
横田 絶対に言われますよね。俺はあんまりSNSを気にしない人間なんですけど、それでもさすがに今回は……。周りからすごく言われてたんですよ。「めっちゃ炎上してるよ」って。俺はSNSを全然見ないから。これでもし2人で負けたらジムやめようかなって。
―― そ、そこまで!
横田 そこまで思うぐらいけっこう仕上がってて。試合当日も俺が一番緊張してたんですよ。それが星花にも伝わっちゃったんですよ。なあ?(練習していた伊澤に向かって)
伊澤 そうですね(笑)。何回も気合いを入れて。
横田 何回も「今回の試合は……」って(笑)。勝ってくれて、ホッとしました。
―― その伊澤選手の浜崎朱加戦はどんな作戦だったんですか?
横田 作戦という作戦はとくになかったというか。気をつけるところはアームロックと腕十字。そこのところは注意して練習してたんですけど、もう強いんで、この子は。ちょっとバケモノだから。
―― 「練習で○○が押された」とか信じられない噂はちょくちょく聞いてるんですよ。
横田 そこは星花と練習したことのある人間ならみんなわかってますよね。だから変な心配はしてなかったんですよ。ただ浜崎選手も強いので、アームロックと腕十字の2つだけに気を付けてたのと、今回心配だったのはちょっと体調が……。
―― 伊澤選手の話によると、試合前2週間ぐらいの時期に胃腸炎のような症状になったそうで。
横田 それで最後の走り込みができてなかったので、スタミナが持たなかったんですよね。今回は正直、絢太郎はイケると思ってたんですよ。練習の調子もいいし、こっちの言うとおりに動けるようになったというか。
―― DEEPの中村大介2連戦のときのようなテンパり具合とは違うんですね。
横田 全然違う。やっぱり10ヵ月のあいだでRIZIN2回、DEEP2回、4回もタイトルマッチをやってますからね。こんな選手って初めてじゃないですか(笑)。過去イチすごいことをやったと思いますよ。
―― その経験が大きいんですね。逆に伊澤選手には不安があったと。
横田 浜崎選手がめちゃくちゃ仕上げてきたなっていう。公開計量で見たら、仕上がりすぎてて、これはガチでやってきたなって。前回の大晦日はたぶん、すぐ勝てるだろうと来られたというか、じゃっかんナメてたじゃないけど。星花はポッと出の選手だし、それまでやってみないとわかんないっていう感覚だったと思うんですよね。やってみたら強い
ってことで、気合を入れ直してきたのかな。計量の姿を見て「これはヤバイ」と思っちゃったんです。
―― それで横田さんはますます緊張されたんですねぇ。
横田 ホントですよ(苦笑)。蓋を開けてみたら1ラウンドと2ラウンドはあきらかに圧倒していたので。ただ2ラウンドに帰ってきたときにちょっと疲れてた。
―― 懸念されていたスタミナ面ですね。
横田 珍しく疲れていて。筋肉を触ったら硬いというかパンパンになっていて。
―― 浜崎選手を封じ込めることの大変さと、事前の走り込みの足りなさ。
横田 あと2ラウンド目にフロントチョークの深いやつがちょっと入ってたんですけど。たぶん本人はあそこでやりきったら3ラウンド目には行けないと思って、やめちゃったんですね。全然入ってたんですけど、もし極められなかったら持たない。
―― 3ラウンドは浜崎選手の逆襲がありましたから、もし力を使い切っていたら危なかったんですね。
横田 インターバルのときは星花の腕を触ったらガチガチでパンパン。でも「全然柔らかいね」「全然つかれてないじゃん」って前向きな言葉をかけて。
―― 横田さん、モチベーターとしての存在感がありますね。
横田 やっぱり選手の調子をあげないといけないから。
―― なんでそれなのに、問題発言が多いのか非常に気になるんですけど。
横田 いやもう昔から一言多いんで……。
―― 事前の練習で伊澤選手が仕上がってないから、スパー相手に対して「ちょっと手抜いてやれ」と伝えたら、それが聞こえてしまった伊澤選手が悔しくて泣いちゃったみたいな。
横田 ああ、そうなんですよ。聞こえたというか、本人は気づいたんですよ。「ああ、これは手を抜かれてるな」と。でも星花の場合は次元が違うんですよ。その日までに朝練4連チャンで、ずっと走り込みをしてきて、夕方も練習。しかも5分4ラウンドで相手は全員、男で全員体重は上ですよ。やられて当然なんですよ。うまくいかなくて当然なんですけど、手を抜かれてるのがわかって悔しくて泣き出しちゃう。この子はすげえなと思いましたよ。できなくてじゃなくて悔しくて泣いた。今回試合後になんで泣いたかといえば、自分がちょっと疲れちゃった、心が折れかけたんで。
―― そんな自分が許せない、と。
横田 ひとつ上を行ってるなって。何が一番すごいって、試合が終わってチャンピオンになった次の日の朝練にも参加して、1・5キロのラントレを一番で帰ってきたから。今週1回も練習を休んでないですよ。絢太郎も休まない。ケガをして手術して練習は休まないといけないって言われてるのにジムに来てますからね。「もうやめろ」と言ってるのにやりますから。 <浜崎vs伊澤、牛久vs斎藤裕の裏側はまだまだ続く>
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