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プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長 小佐野景浩 の「プロレス歴史発見」――。今回は G1クライマックス で す!
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―― 今回はG1クライマックスがテーマです!
小佐野 会場には一度も行けなかったんですが、新日本WORLDでは見てました。準決勝と決勝、あとは清宮海斗の試合は全部見てますね。
―― 新日本WORLDで視聴できるとはいえ、32人参加のリーグ戦を全部追っかけるのは難しいですよね。
小佐野 昔は週1回のテレビ放送だけだったからG1を全試合見ようにも見られなかったよね。そのテレビ放送だって1時間だからダイジェストなわけだし、専門誌で結果を追うだけで。
―― いまは見ようと思うけど見れちゃうから、すべてチェックできてないことの罪悪感がありますね(笑)。
小佐野 全試合見てるファンってどれくらいいるんだろうね?
―― まず家族持ちのライブ視聴はハードルが高いと思うんですよね。夜はほとんど時間を取られちゃうわけですし、あとからチェックするにしてもどんどん試合が溜まっていくという。
小佐野 自分の好きな選手の試合を優先して見るって感じなのかな。今回いちばん注目度が高かったのは、清宮と令和闘魂三銃士(辻陽太、海野翔太、成田蓮)の若手が集まったAブロックだったよね。
―― ボクもAブロック全力派でした。怒られそうですけど、新日本ぼんやり層からすると「オカダの3連覇かかってる」って全然ピンときてなくて。
小佐野 たしかに大会前にオカダや内藤に興味が行ってなかったんだよね。どっちかっていうと、若いレスラーに興味があって。でも、試合が始まってみると、やっぱりオカダたちはすごいなって。若手はリーグ戦を誰も突破できず、準決勝はオカダ・カズチカvsEVIL、内藤哲也vsウィル・オスプレイ。決勝はオカダ・カズチカvs内藤哲也で優勝は内藤哲也。
―― 新鮮さや話題性はないけど、安定感のある感じで。
小佐野 落ち着くところに落ち着いたメンバーが残ったから、過程を見てないと「いつもと風景が変わってない」という印象はあるのかもね。でも、試合のクオリティはやっぱりすごいんだよね。
―― 勝つべき人間が勝ち上がったと。Aブロックから何かG1の風景が変わるんじゃないかという期待があったんですけどね。
小佐野 だから、いろんな意味で第1回のG1ってすごかったんだと思うよ。あのときのG1で三銃士(橋本真也、武藤敬司、蝶野正洋)が一気に大ブレイクしたけど、他のメンバーは藤波辰爾、長州力、ベイダー、ビガロ、ノートンでしょ。いまなら令和闘魂三銃士にオカダ・カズチカ、内藤、SANADA、ザック・セイバーJr.やオスプレイが争って、そこから令和三銃士がボーンと飛び抜けるようなものでしょ。
―― しかもいちばん地味な存在だった蝶野正洋が優勝しちゃうんだからビックリしますよね。
小佐野 雰囲気的にいくと、成田蓮が優勝しちゃうみたいなもんだよね。でも、いくら会社が若手を売り出そうとしても、力量の問題はあるから。今回のG1を見るかぎり、トップと若手の力量の差は確実にあったと思うよ。
―― 札幌の開幕戦で海野vs成田で実況・解説が「なんでこのカードがメインじゃないんんだ」的な話をしてたんですが、この内容でメインはまだ厳しいなあと思ったんですよねぇ。
小佐野 今回のリーグ戦は20分一本勝負になったことが物議を醸したけど、若い選手のためのルールかなって気がした。これが30分一本勝負だったらちょっとつらかったんじゃないかな。たとえば内藤やオカダって、間をうまく取りながら試合を進めるから、彼らにとって20分一本勝負はけっこうな制約になったと思う。間をうまく使えないとなれば、普段とテンポを違ってくるしね。普段の試合も結果的には20分は超えてなかったりするだろうけど、そこはリミットを意識しない結果だから。20分一本勝負は長い試合を好むレスラーにはやりにくいルールだと思う。
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時代が違うと言われたらそれまでだけど、、、。
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