Dropkick
よそ者の帰還——ジョシュ・バーネットの“記憶”とUFCカムバック■橋本宗洋
記憶を刺激する、記憶に訴えかける試合というものがある。8月31日のUFC164、ジョシュ・バーネットvsフランク・ミアがそうだった。
ヒゲをたくわえたジョシュ、その決意に満ちた表情は、ある程度長く格闘技を見ているファンに、さまざまな名場面を思い起こさせるものだったと思う。UFCでの史上最年少ヘビー級王座奪取、パンクラスでの闘い、そしてPRIDE。新日本プロレスやIGFにも出場した。ボブ・サップのセコンドとして登場したときもあった。2003年、伝説の『猪木祭り』にも出ている。紆余曲折なのか、それともやりたいことをやってきた結果なのか。ジョシュほどバラエティに富んだ“場面”が記憶にストックされている選手も珍しいんじゃないか。
僕の記憶に残っているジョシュの姿で最も印象深いのは、PRIDE無差別級GPの二回戦を前にカリフォルニアで練習に励む姿だ。ジョシュは、いわゆるバキバキな身体ではなく、
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