ボブ・サップ、『ジャイアント・キリング』2連覇記念! ということで、昨年ボブ・サップが米メディアに登場し、記者と大口論した模様をレポートしたコラムを再掲載いたします! ボブ・サップのファイト哲学とは?
記者「あなたがこの番組で45分間もしゃべったと言うことでしょう。ここ数年のあなたの全試合時間より長い」
米MMAサイト「MMA Fighting」のネット番組にボブ・サップが電話出演、アリエル・ハレワニ記者のインタビューに応じた。ハレワニ記者は終始一貫、サップが無気力試合で試合を食い物にしているとの前提に立ち、そのことを認めさせようという意図をもってサップに切り込んでいる。
サップは終始、芝居じみた声に馬鹿笑いを交えたビーストモードで、ハレワニ記者の質問を良くも悪くもうっちゃりながら回答。45分にわたるロングインタビューは、スイングしないプロレスのような前半戦から、後半にはスイングするシュートファイトの様相を呈し、最後はイライラした記者が電話をぶち切るという緊急事態に発展した。
この異常なインタビューをじっくり視聴したので、その模様をレポートしたい。サップがアメリカのMMAメディアに登場することは珍しい。
まずインタビュー前半、サップは、短時間で負けてしまうことが多いことについて、かなり本音を述べている。
「いいか、ビーストはわずかのカネで身体に残るようなダメージを受けるつもりはない。NFLの選手をみていればわかるだろう。選手の中には、脳障害になってしまい、カネを必要としている人が何人もいる。俺様のファイトマネーなんか、マニー・パッキャオのようなボクサーに比べればわずかなものだ。だからビースト様は金輪際、はした金で、後々まで影響が残るようなダメージを受けるつもりはない。フハハハハハ」
また、試合を投げているという疑惑がありますが、という質問に対しては、マネーに相応しいエンターテインメントを提供しているのだという、サップ流の説明をしている。
「ビデオを巻き戻して、自分の昔の凄い試合を見てほしい。アーネスト・ホースト戦、アントニオ・ノゲイラ戦だ。そして最近K-1で何があったか、考えてみてほしい。レイ・セフォーといった猛者がK-1のために戦ったが、ファイトマネーはもらえなかった。ではビーストがリングに立つとき、ファイトマネーはもらうだろうか。答えは絶対にイエスだ! 君は言う。『ボブ、あんたはたいしたダメージも受けないで、負け試合をやっているね』。そんなことをいうなら、俺の実績を見てくれ。単純明快な話だ。ビーストはどの団体に行っても、どの国に行っても、あらゆるメディアでナンバーワンなんだよ。エンターテインメントでも、視聴数でもナンバーワンだ。俺がもし勝ち続けていたら、弱小団体が俺様を使えなくなってしまうじゃないか。そうしたら俺様はどうすればいいんだ?勝っても失業したのでは仕方ないじゃないか」