「世界最強のラブライバー」の異名を持ち、そのオタクぶりがアニメファンにも知られる男、岡倫之。我らが永田さんが監督を務めるレスリングチーム「ブシロードクラブ」所属で、全日本レスリング選手権フリースタイル120kg覇者にして、サンボ、柔術などあらゆる格闘技に精通。先日の『巌流島』やコンバットレスリング、アマチュア修斗など多くの大会を荒らしまくり、将来的には新日本プロレスのデビューを目指してテン年代のキング・オブ・スポーツを担おうとしている。理想的な職場環境を手に入れた怪物は、日々プロレスとオタクのために鍛錬に励んでいるのだ……。
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非会員でも購入できるインタビュー詰め合わせセット par19
http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar863994
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――先日の『巌流島』両国大会、見事な勝利おめでとうございます!
岡 ありがとうございます!
岡 両国国技館って、新日本プロレスがビッグイベントをやる会場じゃないですか。ボクは売り子として会場には何度か行ってたんです(笑)。
――選手としては“初・両国”だったんですね。
岡 そうなんですよ(笑)。売り子のときは、お客さんが会場に入ってきたら声を出してグッズを売って、試合が始まったら試合を見て、休憩になったらまた声を出して……。下っ端の仕事をやっていた場所なので、プロとして試合ができたことはうれしいですね。
――岡選手はレスリングやサンボなど、いろんな格闘技にチャレンジされてますよね。
岡 ボク自身はやりたがりなんですよね。自分で試合の機会を探すこともあれば、誘われたりもして。「こういう試合があるのでどう?」って聞かれて、「はい、出ます!」って速攻で返事して。そのあとに会社(ブシロード)に「試合をしていいですか?」って聞くこともあったり(笑)。
――会社から止められることはないんですか?
岡 うーん、『巌流島』以外は簡単にオッケーだったんですけど。
――あっ、『巌流島』はダメだったんですか(笑)。2回も出場されていますけど。
岡 ボクはいまはまだブシロードクラブ所属の選手なんですけど、将来新日本のプロレスラーになる予定なので。『巌流島』とかプロの格闘技イベントに出ると、注目度が変わっちゃうところがあるからなんですよね。
――つまり、“格闘家・岡倫之”として見られてしまうのはプロレスラーの将来にはよくない、と。
岡 結局『巌流島』には出たんですけど。いまボクが格闘技をやってるのは、プロレスラーが世界最強であることを証明するためでもあるので、あくまでプロレス側の人間として活動していきたいんですね。あと、ここは強く言っておきたいんですけど、ボクはまだ新日本プロレス所属ではないんで。将来新日本でデビューするかもしれないけど、まだ所属ではないので看板は背負えていないですし、背負わせてももらえないので。自分もまだまだ力をつけていないなと思うので背負う気もないんですけど。そこは勘違いされちゃうんですよね。
――どうしても「新日本プロレスの」って思われちゃいますよね。
岡 うーん、新日本の“関係者”ではあるんですけど(笑)。
――関係者ってなんだか怪しいですね(笑)。
岡 関係者であることは間違いではないです(笑)。ちゃんと説明しないと、新日本の練習生や所属選手と誤解されちゃうんですけど、そうやって見られる分、負けたくないですよね。プロレスをやったときに「アイツ、格闘技で負けてるんだぜ」って言われかねないので。だから背負ってないはずなのにプレッシャーはありますね。プレッシャーは凄くあります。
――なんたって先日の『巌流島』でも、ボスの木谷会長がセコンドについてるわけですから。
岡 そうなんですよね(笑)。「負けたらどうしよう……」っていろんな方向からプレッシャーはあるんですよね。
――ほかの競技と比べて総合格闘技の勝ち負けは重みが違ったりしますか?
岡 ボクの中ではあまり違いはないんですけど、世間から見ると違うんでしょうね。でも、言っておきたいのは、空手家と柔道家が総合ルールで戦ったとします。空手家が勝ってもそれは空手が強いんじゃなくて、総合ルールに適応したその空手家が強い。競技において何が強いってないと思うんですよね。プロレスラーでも総合で勝ってる人がいれば負ける人はいたのはそういうことで。でも、世間の人はそうは見ないんだろうって。
――否が応でもプロレスを背負わされるということですね。かつては永田さんとかも総合でムチャなことやらされてましたもんね。大会前日に対戦相手がヒョードルと決まったり。
岡 あ、試合前日だったんですか!?……ありえないですねぇ。そういう時代もありながら、いまでもプロレスは格闘技というくくりなので、自分としてはプロレス最強説を証明したいです。ボクが史上最強のプロレスラーだと認めてもらうためにいろんな格闘技をやってるところはありますね
――そのためにカザフスタンまで飛んでいって、ウズベキスタンの国技「クラッシュ」をやったりしてるんですね。
岡 ああ、カザフスタンの大会は本当に凄かったですねぇ。もう二度と行きたくないです(笑)。
岡 普通は「大会=イベント」じゃないですか。なのに、全然予定どおりじゃないんですよ。たとえば16時に計量があるので14時にはホテルを出ないといけない。なぜ2時間前に出発なのか。ホテルから計量場所まで2時間もかかるんですよね(笑)。
――そこから戦いが始まってるんですねぇ。
岡 しかも、14時に出発するはずなのに一向に車が出ないから、運転手に理由を聞いたら「ほかの外国人チームを待ってる」と。待つこと2時間……結局、誰も来ないまま、車が出発したんですけど(笑)。
――2時間待って、2時間かけて移動ですか。気が遠くなりますね(笑)。
岡 普通のワゴンに乗って行くんですけど、舗装されていない道路をガタガタ走って、野生の馬や羊がウロウロしてるようなところで、会場も荒野の中にある学校の体育館。そんなところに200人くらいの選手や関係者が集まっているから、館内は暑いし、汚いんですよね(笑)。
――話を聞いてるだけで行きたくないですね(笑)。
岡 そんな体育館なので電光掲示板も当然ないですし、自分の試合がいつやるのかもわからない。そんな中でもコンディションを整えないといけないんだなって勉強になりましたね。日本なんかだと、どこにでもコンビニがあるから、飲み物だってすぐ買えるじゃないですか。向こうにはコンビニなんてないですからね(笑)。
――外国だと食事面も大変そうですね。
岡 食事も毎日サラダとパンとスープだけ。メインディッシュがないんです。こういう場所に、日本のいまどきの女子高生が行ったらどうなるんだろうって考えちゃいますよ(笑)。だってネットも繋がらないんですよ。
――それは現代社会最大のストレスですねぇ。
岡 ホテルのロビーはまだネットが繋がるから、ロビーに選手が溜まりがちなんですけど。タイに行ったときシャワーに砂が混じってましたけど、そこで文句を言ったところで何も変わらない。日本の常識は通用しないんですよね。海外で試合をすることで精神的に図太くなってきました(笑)。
――海外で言えば、UFCには興味はないですか? いまは重い階級の日本人選手が不在なので、岡選手にはロマンを感じちゃうんですよね。
このインタビューの続きと西村修、ラッシャー木村、和術慧舟會、浜崎朱加、ヒョードル大晦日、棚橋vsHARASHIMA、笹原圭一書評などの記事がまとめて読める「詰め合わせセット」はコチラ http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar883409
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