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稽古中、疲れてくると食べたいものが急に頭に浮かんでくる事がある。
例えば「今日は豆板醤とすりごまを混ぜた美味しいタレを作ってバンバンジー食べたいな」
みたいなやつである。
そして疲れた身体を引きずって家にたどり着き、その日に思い浮かんだ料理を作り始める。
夜は意地でも自炊したものを食べる事にしている。
稽古後の外食は不可能だし
コンビニのご飯で一日を締めると
なんだか寂しくなってしまうからだ。
しかし、往々にして
意地を張るとあまり良いことが起こらない。
僕の場合、疲れてキッチンに立つと
手元がおろそかになって色んなものをこぼす。
例えば
おいしそうなバンバンジーのタレのレシピを調べて
自分には珍しく分量をしっかり量りながら小皿に調味料を注ぎ、最後の醤油を入れる段階でその小皿ごと流しにぶちまける。
ある時は
しゃもじですくったご飯をそのまま床に叩きつける。
また、ある時は
パックから取り出そうとした豚の生肉が勢い余って宙を舞う。
終いには
脳が甘いものを欲して珍しく買ったエッグタルトも手からすり抜ける。
疲れているとそんな事が起こる。
大抵はもう、慣れているのでノーリアクション。
流しにぶちまけたタレは回収不可能なので諦めてかわりにマヨネーズとポン酢まぜて適当なタレを作る。
ご飯は床についてない面だけすくいあげる。
生肉はワイルドに水洗いする。
エッグタルトはクッキー面ではなくクリーミーな面が下になっていたのでキレる。
そういう風に冷静に対処する。
一人暮らし歴も長いので、キッチンで起こり得ることに対して焦ることも減ったと思う。
ただ、先日キッチンでの稀に見る恐ろしい体験をしたのでここに書き記しておく。
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