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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2016/05/03
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おはようございます。

今日は『解決!ズバッと』はお休み。
岡田斗司夫が、1995年から2001年に「テレビブロス」誌で連載していた『オタクの迷い道』から、セレクトしてお届けします。

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連載第16回「オタク同士が結婚して親になると・・」 

 オタクも親になる。
 近頃、子持ちのオタクがどんどん増えつつある。
 
 ちゃんとしたオタクなら、子供のオタク教育にも気を配る。
 その気の配り方も千差万別。それぞれのオタク観が出る。

 まず子供に与える作品。
 フツーの親なら、とにかくディズニーとなるところだが、オタクは違う。
 以下は全て現実にあった話だ。

 クレヨンしんちゃんの映画に3回も4回も子供を連れていく親。
 小さい頃から「トップをねらえ!」を何十回となく見せる親。
 3才の子供はセリフを丸暗記してしまった。
 ストーリーは半分もわかってないけど。

 「未来少年コナン」をもう通しで50回は見せられたという5才の子供もいる。
 全26話をだ。
 初めて見た時は、親といっしょに一気に見た。
 見終わったのは朝。
 徹夜明けでハイになった子供はもっと見たいと泣いたそうだ。

 そんな中で僕が今、注目している大阪の専業主婦・金成さんも2児の母で、もちろん重度のオタクだ。
 アニメ・替え歌・芸能ゴシップ邪推という豊富な才能の持ち主・金成さんが、今最も燃えている趣味はリカちゃんやJENNYの服作り。
 それもアニメキャラの制服を開発し続けている。

 「そんなもん作るんやったら、自分の子供の服でも作ったらええのに」という近所の奥さんの非難を尻目に、彼女は日夜オタク道を邁進する。
 たまに親心を出して「地獄くん」の編み込みセーターを子供のために編んでやったら、子供は怖いと言って着てくれなかったそうだ。
 「親の心、子知らず」だな。
 
 彼女には、インターネットの国際おたく大学で、「リカちゃんドレスメーキング」の講義をしてもらう予定だ。
 ディープだぞ。


以上、『オタクの迷い道』よりお届けしました。