• このエントリーをはてなブックマークに追加
岡田斗司夫の毎日ブロマガ「なぜ起こったの? “かつて”と“今”のシビル・ウォー」
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

岡田斗司夫の毎日ブロマガ「なぜ起こったの? “かつて”と“今”のシビル・ウォー」

2017-02-28 06:00
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2017/02/28
    ───────────────────────────────────

    おはよう! 岡田斗司夫です。
    今回はアメリカで起こっている“シビル・ウォー”について、くわしく語ります。


    今回はニコ生ゼミ2月5日(#164)一部抜粋しました。

    ─────────────────────────────

    「なぜ起こったの? “かつて”と“今”のシビル・ウォー」


     今のアメリカって、トランプ対アンチ・トランプというより、インテリ対アンチ・インテリの流れがあると思うんだ。

     “インテリ層”は、見えやすいんだけど、“アンチインテリ層”っていうのが、誤解されている。

     たとえば、プア・ホワイトとか、レッドネックと言われるアメリカの貧困層とか、ラストベルトって言われている工場地帯の人たちが、トランプの支持基盤だとか言われてる。

     KKK団もいるって話もある。

     でも実態はそうじゃなくて、「これまでインテリが言っていた“キレイ事”がもうイヤだ!」って言う、アンチインテリとの戦いじゃないかなと思ってる。

     それを俺はね、“シビル・ウォー”(南北戦争)の再来だと読んでいる。

     なので、シビル・ウォーをまとめてみました。

     シビル・ウォーとは、アメリカ合衆国とアメリカ連合国との間で行われた戦争。
     奴隷制存続を主張するアメリカ南部諸州の内、11州が合衆国を脱退。
     “アメリカ連合国”を結成し、合州国に残った北部23州との間で起こった。

     南部は「奴隷農場を抱えていた南部は、安い綿花を生産することができたので、自由貿易主義だった」。
     つまり、「安い綿をイギリスのマンチェスターとかにガンガン売ることができたから俺たちは自由貿易だ! 奴隷制だ!」って言ってた。

     それに対して北部は、イギリスとの戦争の後だから工業製品が入ってこない。
     だから、急速に工業化した。

     工業化したおかげで“流動化した労働力”が必要だった。
     つまり流行ってる工場に、すぐに働きに来るような人たちが必要だった。
     
     だから、「奴隷制なんて経済的に効率の悪いのは捨てちゃって、早いこと工業化したいよ!」と、そのために保護貿易を求めていた。

     僕らの印象とは逆なんだ。

     日本人が持ってるイメージは、「北部は自由主義で奴隷解放だから、貿易も自由なんじゃないか」と思ってたけど、まるで逆だったの。

     そこからなぜシビル・ウォーが起きたのかというと、その当時、フランスが財政難に陥っていたというのがあったんだ。
     当時はナポレオン戦争の頃だからさ。

     それでルイジアナ州などミシシッピー河の流域にある、今のアメリカ国土の25%くらいの広大な地域を当時のフランスが持ってけど、アメリカに売っぱらっちゃったんだ。
     (ルイジアナ買収)

     それまでアメリカの中では州ごとに奴隷制をとるのか、自由制をとるのか、分かれてたんだって。
     ところが、このルイジアナ買収によって均衡が著しく崩れた。

     その州が奴隷制にするのか自由制にするのかは住民投票で決めれたんだけど、新しく入ったカリフォルニア共和国とかテキサス共和国とかが、自由制になっちゃった。
     
     それによって、アメリカの上院の中での南部(奴隷制支持派)の発言権が、著しく下がったんだって。

     開戦の時点で、北部の人口は2000万人。
     それに対して、南部の人口は900万人。
     
     奴隷の人口が400万人だから、本当に南北の均衡が大きく崩れてしまったのが、シビル・ウォーの始まった理由だったんだって。

     それでアメリカの中で大きくバランスが崩れる時は、いわゆる主義主張だけの対立ではなくって、“ベースとなっている大きい問題”が浮上してくる時がすごく大きいと思うんだよね。

     最近はFacebookの情報源の人たちが、やたらと嘆くの。
     「もうアメリカは終わりだ!」とか(笑)。

     なんでみんなトランプがイヤなのか、分からなくなってきちゃった。

     「オバマに比べて悪いかもしれないけど、せいぜい一割くらいしか悪くないんじゃないの?」とか、「ヒラリーと比べても、別に5%も悪くないんじゃないの?」って思っちゃう。

     大統領令を連発するって言ってるけど、選挙の時に公約で出してたのを本当にやってるだけだからね。

     なんか、「みんな、民主主義がそんなに信用できないのかな?」って思っちゃった。


    ───────────────────────────────────

    このゼミの動画を見たい人は『岡田斗司夫ブロマガチャンネル』へ
    https://goo.gl/q1gD1

    このゼミの文字起こしを読みたい人は『メルマガ専用 岡田斗司夫アーカイブ』へ
    https://goo.gl/0xppMW

    ───────────────────────────────────

    いかがでしたか?

    「え?!それってどういうこと?」「そこのところ、もっと詳しく知りたい!」という人は、どんどん、質問してみて下さい。

    番組内で取り扱う質問はコチラまで!

    よい質問は、よい回答にまさる、と言われます。
    みなさんの質問で、僕も予想外の発想ができることも多いです。
    だから僕は、質疑応答が大好きです。

    みなさんからの様々な質問をお待ちしています
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    企画編集:のぞき見のミホコ(FREEex)
         起こしのヤスタカ(FREEex)
         筆耕のヒロキ(FREEex)
         横浜のヨシアキ(FREEex)
         遊牧のマサヒサ(FREEex)

    ───────────────────────────────────


    岡田斗司夫
    and
    Special Thanks To読者のあなた
    ───────────────────────────────────
    Copyright(C) OkadaToshio. All Rights Reserved.
    ───────────────────────────────────
    ■お問い合わせ
    有料メルマガの購読、課金、メール未達に関するお問い合わせは、
    『ニコニコヘルプ』のページよりお願いします>http://qa.nicovideo.jp/category/show/501
    チャンネル会員ならもっと楽しめる!
    • 会員限定の新着記事が読み放題!※1
    • 動画や生放送などの追加コンテンツが見放題!※2
      • ※1、入会月以降の記事が対象になります。
      • ※2、チャンネルによって、見放題になるコンテンツは異なります。
    ブログイメージ
    岡田斗司夫ゼミからのお知らせ
    更新頻度: 毎日
    最終更新日:
    チャンネル月額: ¥550 (税込)

    チャンネルに入会して購読

    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。