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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2017/07/04
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今回は、『ハンター×ハンター』のクラピカについて話します。


今回の記事はニコ生ゼミ6/4(#181)より一部抜粋しました。

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「全力で戦ったキャラは不幸になるマンガ『ハンター×ハンター』」


 実は『ハンター×ハンター』という作品は、メインキャラの全力の戦闘を避けて避けて避けまくっているんだ。

 そして、“とんち”で切り抜ける事で、シリーズが成立している。

 なのでヨークシン編のウォボーギンとクラピカとの全力の戦いは珍しかった。

 だからクラピカは、今後は陰のあるセリフを言いながら解説として登場するパターンになっちゃうんだけどね。

 
 クラピカは単に雇われていたはずなのに、マフィアのノストラード家の実質上のポスにまで成り下がっちゃう。

 成り上がったんじゃないよ(笑)。

 ノストラードの娘は占いの能力を失ってしまうし、ボスはワケが分からなくなっちゃったから「私が面倒を見ます」って宣言をしちゃった。

 可哀想なヤツだよね。

 最初は方法として入ったマフィア組織なのに、いつの間にか“子分を守る為に”って目的化しちゃってる。

 収入源の無くなったマフィア組織を何とか成立させてしまう、“良い番頭さん”になってしまった。

 暗黒大陸に行くあたりでは、完全に「趣味で“緋の目”を集めているマフィアの番頭さん」になっていた。


 『ハンター×ハンター』という作品では、全力で戦うと“死ぬ”か“役割を失う”という法則があるんだ。

 すべてを見せて、そのキャラに“謎”が無くなってしまうと、ポジションを失ってしまう。
 

 ゴンとキルアは修行して強くなるキャラクターだからいいんだよ。

 でも、それ以外のキャラクターは全力の戦闘をひたすら回避してる。
 いきなりドッジボールをやったりね。

 それをクラピカはウォボーギン戦で全力を見せちゃったから、今は使い道が解説役ぐらいしかない。

 そのあたり、なかなか悲しかったね(笑)。
  

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