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今回は、リバイバル上映で見た映画『花の詩女 ゴティックメード』の話をします。
今回の記事はニコ生ゼミ6/25(#184)より一部抜粋しました。
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「ロボット戦闘シーンは凄かった映画『花の詩女 ゴティックメード』」
『花の詩女 ゴティックメード』という映画があるんだ。
これは『ファイブスター物語』という漫画が月刊ニュータイプという雑誌で連載しておりまして、それのアニメ化みたいなものなんですよ。
『ファイブスター物語』の作者の永野護 先生が作ったんです。
それで映画を作ってる最中は「ファイブスターとは、いっさい関係ありません!」って言ってたのに、公開されたらどう見てもファイブスターのアニメ化だったんですよ。
おまけに映画の最後の方で、漫画の連載中のキャラクターも出てきてる。
それで「設定は、どうするんだ?」と思ってたら、次の単行本では“しれっ”と年表のチェンジがあって、公式化してしまったんですよね。
そういうわけで、この作品のリバイバル上映を見たんですよ。
それで初公開の上映しか見てない人は分からないと思うけど、とてつもなく絵が下手なの。
おそらく背景が下手なんですよ。
青い空や白い雲を、画用紙にポスターカラーで描いてるわけだよね。
ただその画用紙の紙の生地まで見えちゃってる(笑)。
これ、初公開のときは気がづかなかったんだよね。
この作品って、撮影は4K画質でやってたんだよ。
それで、2012年に劇場で公開されたときは映写がデジタルじゃなかったので、そんなに背景がヒドイのがバレなかったんだよね。
背景そのものは『オネアミスの翼』でも美術監督をやっていた小倉宏昌(おぐら ひろまさ)さん だから、絵は絶対に上手いんだよ。
ただプロだから「うん、これぐらいが ちょうどいいよ」という抜き方をするんだよ。
「あまりゴチャゴチャと描き過ぎると、リアルに見えない」
「これぐらい描いておくと、劇場で公開されたときにリアルに見える」
そんなプロならではのギリギリの一線が、完全にズレてるんだよね。
だから、画用紙の上に絵の具で描いたものが出ちゃってる。
その上で、ものすごく上手いセルの動きがある。
『ゴティックメード』って、最後のアナログ世代が「これでもか!」と描いた作画だから、動きだけはとてつもなく上手い。
そして挿入歌は、作者の奥さんの川村万梨阿さんが作詞して歌ってる。
なので、すごく仲のいい夫婦の紙芝居を見てる気がしてきたんだよね(笑)。
それでありながらも、ロボットの戦闘シーンは凄いんだよ。
ロボットは“ツインスイング”という独特の関節構造をしてるんだけど、その関節の金属が軋り合いながら動く感じとかが、メチャクチャいい音がする。
それと同時に作画もすごくいいし、ロボットのデザインもすごいんだよ。
映画館で見ないと分からないんだけど、ロボットのプロポーションは人間なのに、完全に人間じゃない動きをしてるんだよね。
質量が大きい関節の中心部分とかはあまり動かずに、末端部分だけが速い動きをしている。
そんな物理法則的に正しい巨大ロボットの動き方をしてるから、見ていてものすごくカッコいい。
それを本来はバックアップするべきなのに、背景の嵐とか地面がとんでもなく下手だから、とても困ったよ。
本当に申し訳ないけども、マスタリングからやり直さないと、ちょっと見れない作品になっちゃっていました(笑)。
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コメント
コメントを書くあのー・・・
トレーラー見る限りでしかないんですけど
質が低いのは美術じゃなくてセル作画と色指定では?
止めスライドばかりに見えるし粗製乱造時代のテレビアニメクラスの作画にしか見えないのですが・・・