あえて模式化して説明します。
まず横軸を引きます。
左端へ行くほど評価型経済、右端へ行くほど貨幣経済、とします。
“VALU(バリュー)”いう仕組み自体は、評価経済っぽく見えます。
次に縦軸を書きます。
上に行くほど賢い、下に行くほどバカとします。
つまり、評価型経済だから賢い、貨幣経済だからバカというわけでないんですね。
評価型経済にもバカはいる。
貨幣経済でも賢いヤツはいるんです。
これを前提としてVALUを考えてみます。
VALUに関して炎上事件というのがありました。
あるユーチューバーがVALUを発行し、価格を釣り上げたうえで持っているVALUを売り出し、価格は大暴落。
インサイダー取引の疑いがあるのではないか? などと騒がれた事件のことです。
僕はこれを、「評価経済的なVALUをやりながら、それを貨幣経済に換金しようとして、大恥をかいたのだ」と思っています。
換金しなくていいのに。
でも、それを思いついた人たちは、“抜け穴“を見つけてしまったのでしょう。
いわゆる“チート”というやつですね。
抜け穴を見つけてしまったので、貨幣経済のお金に換えてしまいたくて仕方がないんですよ。
ユーチューバーの人たちはどんなに評価が集まっても不安でしょうがない。
それを一回、現金に落とさないと怖くてしょうがない。
賢い人は現金に落とさなくても平気なんです。
VALUに参加すること自体はいいも悪いもない。
でも、それをむりやり貨幣経済に落としちゃうと、評価経済のバカの行動になっちゃうんですね。
炎上した人たちは「自分たちはチート、抜け穴を見つけた」と思ったんでしょう。
「自分たちは賢い」と思ったはずです。
でも、その賢さは、評価経済がよくわからないから、つい貨幣経済に換えてしまった。
これ、僕は「新選組の悲劇」と呼んでます(笑)
幕末の新選組は、「侍に取り立ててもらえる」「何々藩に召し抱えてもらえるかも」ということを夢見て、あんなデスゲームを繰り返していたんですよね。
でも、そうじゃないですよね。
社会が、武家社会から市民社会へ動くというのがよく見えてなかった。
評価型経済であるというのがわかっているなら、換金しなくてよかった。
換金すればするほど、ユーチューバーのような、実ははっきりとした評価の上に乗っていない人は不利なんです。
評価と知名度はどう違うのか。
昔、ベッキーの事件がありましたね。
あれは、ベッキーの知名度に対して、コアのファンはあまりに少なかった。
人気があって知名度があっても、その中にベッキーを評価している人は少なかった。
それに対してコアなファンがちゃんとある人は、何かスキャンダルがあっても知名度との差が少ないからショックが少ない。
ユーチューバーは流行りの職業だから、一見、ファンが多いように見える。
でも、登録者が何十万といても、その人たちは半年後には別の人に移っているかもしれない。
つまり、ベッキーと同じなんです。
なので僕は、VALUとは評価型経済でなく、知名度経済という、もっとドブ板産業みたいなものだと見ています(笑)
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