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「『帝国の逆襲』の見所はヨーダのパペット演技」
フォースの修業をするために惑星ダゴバに辿り着いたルーク・スカイウォーカーは、金属の缶々からカロリーメイトみたいな非常食を出すんだよね。
葉巻型の。
ルークの顔には、R2-D2の足元にある照明の明かりが当たっているので、ちょっとオレンジがかった不気味な顔になってる。
それに対して、この時点ではただの変な老人だと思われていたヨーダの方は素の照明で映している。
ここでは、「ルーク・スカイウォーカーが感じた不安さ」を出したいから、ルークの方に赤みがかった照明を下からちょっと当ててるんだ。
そして、ヨーダが近づいてくると、今度はヨーダの方にも下から照明が当たり出して、ミステリアスな顔になるんだよね。
ここら辺が、「ライティングで表情を付ける」ということなんだ。
そして、「僕の食事だ!」って言って取り上げておいて、ヨーダがかじった非常食の匂いを嗅いでから投げ捨てるルークっていうのも(笑)。
ここで、ヨーダが四つん這いになって、食い物を漁るシーンがかわいいんだよね。
ヨーダの尻が見える。この辺の、服の衣擦れ感というのがリアルだよね。
惑星コルサントにいた頃は、たぶん、すごいブランド物の服だったんだと思うんだけど、共和国が滅んだ後、同じ服を何年も着てるもんだから、尻の辺りがボロボロになってるんだよね(笑)。
R2-D2とヨーダが、引っ張り合う。この引っ張り合う2人の演技が、もう両者とも人形だっていう(笑)。
で、杖を左手でとって、カンカン叩くんだよな。
かわいいよな、本当に。
かわいいんだけども、やっぱり、どこか、中国のちょっとした武術の達人みたいな表情に見えちゃう。
この皺の数とライティングのおかげだよな。
ここら辺の表情の変化がいいよね。
そして、下唇をクンと付き出すことによって、愛嬌を出してる。ヨーダの口の開き方も、下唇を出す時と、普通に開け閉めしている時とでニュアンスを変えてるんだよな。
フランク・オズのインタビューを見たことがあるんだけども、下から人が操作して操る人形に、地面を歩かせるシーンというのは本当に面倒くさくて。
ここからが、ヨーダが賢そうに見えるシーンだね。
目をあんまり開かなくなってくるんだ。
ほら、相手を値踏みするように、目を見る時に、目を伏せたままにしている。
この辺の演技がいいよな。
こうすることで、次に目を開ける時には、意味が変わって来てるんだ。
ヨーダの中身は機械だから、正確にはフランク・オズじゃないんだけど。
まあ、声を当ててたっていうことだね、この場合は。
あとは、まあ、動きのプロデュースはしているしね。
そして、正体を表したヨーダから「お前は未来ばっかりを見ている」というふうに怒られてしまう。
杖でコンコン突かれる。
今、「adventure...」って言われたね(笑)。
吹き替えでは「冒険か……」って言うんだけど、英語版だと「adventure...」っていう吐き捨てるような言い方が、なかなかカッコいいよ。
ここは、ヨーダが怖く見えるシーン。
やっぱり、これもね、目をずーっと薄く開けてたところから、一瞬だけクッと開けるパペットの演技がいいよな。
いかがでしたか?
「え?!それってどういうこと?」「そこのところ、もっと詳しく知りたい!」という人は、どんどん、質問してみて下さい。
番組内で取り扱う質問はコチラまで!
岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2017/12/10
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今回は、12月1日に行われた『スターウォーズ/帝国の逆襲』の実況放送から、ハイライトをお届けいたします。
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「『帝国の逆襲』の見所はヨーダのパペット演技」
フォースの修業をするために惑星ダゴバに辿り着いたルーク・スカイウォーカーは、金属の缶々からカロリーメイトみたいな非常食を出すんだよね。
葉巻型の。
ここが結構、注目ポイントなんだ。
これをヨーダが勝手に食べるんだけどさ、この時の口を伸ばして食べる演技がメチャクチャ上手いから、そこに注目してみて。
これをヨーダが勝手に食べるんだけどさ、この時の口を伸ばして食べる演技がメチャクチャ上手いから、そこに注目してみて。
さて、ヨーダの初登場シーンだ。
ここでのヨーダの照明と、ルークの照明、違うでしょ?
ここでのヨーダの照明と、ルークの照明、違うでしょ?
ルークの顔には、R2-D2の足元にある照明の明かりが当たっているので、ちょっとオレンジがかった不気味な顔になってる。
それに対して、この時点ではただの変な老人だと思われていたヨーダの方は素の照明で映している。
ここでは、「ルーク・スカイウォーカーが感じた不安さ」を出したいから、ルークの方に赤みがかった照明を下からちょっと当ててるんだ。
そして、ヨーダが近づいてくると、今度はヨーダの方にも下から照明が当たり出して、ミステリアスな顔になるんだよね。
ここら辺が、「ライティングで表情を付ける」ということなんだ。
このヨーダがカロリーメイト的なものを食べるシーン。
実際には、全然、食べてない。
いわゆるパペットの、パクパクしてるだけの演技なんだけど、メチャクチャ上手いよな。
実際には、全然、食べてない。
いわゆるパペットの、パクパクしてるだけの演技なんだけど、メチャクチャ上手いよな。
そして、「僕の食事だ!」って言って取り上げておいて、ヨーダがかじった非常食の匂いを嗅いでから投げ捨てるルークっていうのも(笑)。
ここで、ヨーダが四つん這いになって、食い物を漁るシーンがかわいいんだよね。
ヨーダの尻が見える。この辺の、服の衣擦れ感というのがリアルだよね。
惑星コルサントにいた頃は、たぶん、すごいブランド物の服だったんだと思うんだけど、共和国が滅んだ後、同じ服を何年も着てるもんだから、尻の辺りがボロボロになってるんだよね(笑)。
・・・
ということで、「ワシにそれをくれないと、助けんぞ!」と言うヨーダ。
ここら辺も人形ならではのかわいさがあるよな。
ここら辺も人形ならではのかわいさがあるよな。
R2-D2とヨーダが、引っ張り合う。この引っ張り合う2人の演技が、もう両者とも人形だっていう(笑)。
で、杖を左手でとって、カンカン叩くんだよな。
かわいいよな、本当に。
かわいいんだけども、やっぱり、どこか、中国のちょっとした武術の達人みたいな表情に見えちゃう。
この皺の数とライティングのおかげだよな。
今のシーンでも、ほんのちょっと上を向いて、目を少し薄目にすることで、ちょっとした知性みたいなものを見せている。
目をはっきり開けている時は全然知性がない顔しているんだけど、ちょっと目を伏せた時には、ニュアンスで知性があるような顔になる。
目をはっきり開けている時は全然知性がない顔しているんだけど、ちょっと目を伏せた時には、ニュアンスで知性があるような顔になる。
ここら辺の表情の変化がいいよね。
そして、下唇をクンと付き出すことによって、愛嬌を出してる。ヨーダの口の開き方も、下唇を出す時と、普通に開け閉めしている時とでニュアンスを変えてるんだよな。
「何をしておる、早く来んかい!」と、奥へ歩いて行くヨーダ。
このシーン、すごく大変だったんだって。
このシーン、すごく大変だったんだって。
フランク・オズのインタビューを見たことがあるんだけども、下から人が操作して操る人形に、地面を歩かせるシーンというのは本当に面倒くさくて。
『マペット・ザ・ムービー』でやろうとしたものの諦めたことを、『帝国の逆襲』では予算が死ぬほどあったからやったんだけども、全然 撮影が進まなかったそうなんだ。
・・・
さて、ヨーダの家に来たルーク。
お父さんのことを聞くと、「強いジェダイだった」と言われる。
まだルークは、この老人がヨーダであると気がつかずにイライラしているね。
お父さんのことを聞くと、「強いジェダイだった」と言われる。
まだルークは、この老人がヨーダであると気がつかずにイライラしているね。
ここからが、ヨーダが賢そうに見えるシーンだね。
目をあんまり開かなくなってくるんだ。
ほら、相手を値踏みするように、目を見る時に、目を伏せたままにしている。
この辺の演技がいいよな。
こうすることで、次に目を開ける時には、意味が変わって来てるんだ。
ここで、「彼がヨーダなんだ」とやっと気が付くルーク。
そして、「ヨーダ:フランク・オズ」っていうテロップが出てきた(笑)。
そして、「ヨーダ:フランク・オズ」っていうテロップが出てきた(笑)。
ヨーダの中身は機械だから、正確にはフランク・オズじゃないんだけど。
まあ、声を当ててたっていうことだね、この場合は。
あとは、まあ、動きのプロデュースはしているしね。
そして、正体を表したヨーダから「お前は未来ばっかりを見ている」というふうに怒られてしまう。
杖でコンコン突かれる。
今、「adventure...」って言われたね(笑)。
吹き替えでは「冒険か……」って言うんだけど、英語版だと「adventure...」っていう吐き捨てるような言い方が、なかなかカッコいいよ。
・・・
これから始まる厳しいジェダイの修行を前にして、ルークは「決して恐れません!」っていうふうに言うんだけど。
ここ、俺、好きなんだよね。
ルークが「Never afraid!」って言ったら、「You will afraid.You will」っていうふうに言うんだ。
ルークが「Never afraid!」って言ったら、「You will afraid.You will」っていうふうに言うんだ。
ここは、ヨーダが怖く見えるシーン。
やっぱり、これもね、目をずーっと薄く開けてたところから、一瞬だけクッと開けるパペットの演技がいいよな。
本当にこのヨーダを見ていると、“見せる”っていうことがどういうものなのかっていうのがわかるよね。
言ってしまえば、こんなのはディテールの少ないただの人形なんだよ。
そのディテールの少なさっていうのを、一生懸命、顔の皺とか、髪の毛のポワポワした感じで補って、“老人らしさ”という情報量を増やすことによって、動かさなくてもいいディテールを盛ってるんだけどさ。
そのディテールの少なさっていうのを、一生懸命、顔の皺とか、髪の毛のポワポワした感じで補って、“老人らしさ”という情報量を増やすことによって、動かさなくてもいいディテールを盛ってるんだけどさ。
それらを、カメラアングルと照明で、最大限に利用して表現している。
見せ方が本当に面白いね。
見せ方が本当に面白いね。
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よい質問は、よい回答にまさる、と言われます。
みなさんの質問で、僕も予想外の発想ができることも多いです。
だから僕は、質疑応答が大好きです。
みなさんからの様々な質問をお待ちしています
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