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「これからのキャラクター映画は全て “マーベル・シネマティック・ユニバース” 化していく」
今、僕が妄想しているような内容ではないにしても、レジェンダリー版ガンダムって、実はわりといけると思ってるんですよ。
なぜかというと、『ガンダム THE ORIGIN』が終了したからです。
来年はガンダム50周年なので、僕、てっきり、50周年企画として『ガンダム THE ORIGIN』をTVシリーズで展開すると思ってたんですよ。
ところが、「ORIGINはここまでです」ということで、それをやめてしまった。
つまり、これは、あくまでも “日本の中で作っている作品” がメインであって、外国には権利だけを貸し与えてきたところから、「今後はレジェンダリー版ガンダムを “正統のガンダム” にする」という、バンダイ側のある種の宣言でもあるわけですね。
実は、ハリウッドの映画への出資というのは、ハリウッド内にある “仲良しグループ” の内部に入り込んで、そこで「私達も一緒に協力するから、利益を配分してください」という一定の信頼関係を築かないと、させてもらえなかったんですよ。
東宝は、この『GODZILLA ゴジラ』と『君の名は。』で、出資することができる枠に入れたわけです。
だけど、日本の “製作委員会方式” では、中国の企業が出資したいと言ってきても、「いや、あなたのところには30分の1しか権利を与えません」とか「20分の1しか出資させません」というふうに制限している。
そうすることによって、“日本の仲良しグループ” というのを、護送船団方式で守ろうとしてるんですね。
映画産業というのはどこの国でも保守的で、それまでお金を出して業界を育ててきた人たちは、新しい人が来たからといって、「お金を出させる=権利の何割も持っていかせる」ということを、なかなか許さないんです。
一つの大きい世界を作るということなんですけど。
みんな、これをやりたがっているんです。
まあ、その後の記者会見では「いや、それについては、ちょっと今は言えない」と言ってるんですけども。
そして、それらを全部 混ぜて、モンスターバースという1つの世界観にまとめようとしているんですよ。
『パシフィック・リム2』に、“ガンダム・ユニコーン” がさり気なく出てたんですけど。
あんなワンシーンであっても、権利処理はすごく複雑なものになりますから、あれが出せるということは「モンスターバースシリーズにガンダムを入れますよ」という、宣言でもあると思うんですよね。
まあ、Netflixになるのか、どの会社になるのかはわからないんですけども。
これも、いわゆるハリウッド映画のような国際的な市場で、自社のキャラクターを売りに出そうとしているということで、まあ、こういったスタイルを取ろうとしているんだと思います。
もし、『Gガンダム』をハリウッド映画にするんだったら、各国の城が変形してガンダムになりゃいいんですよね。
だから、どのガンダム作品が映画になるのか分からないんですけど。
なかなか使い勝手がいいんですよ。
等身大ヒーローであり、特撮のようでいて特撮じゃない。
「アメリカの中にある、いろんな社会問題みたいなものを、たった1人で解決する」という、実は『タクシードライバー』のような作品なんですよ(笑)。
「『タクシードライバー』を、ちょっと頭のおかしい日本人が作ったらこうなっちゃった」という話なので、ぜひ調べてみてください。
DCは『バットマンVSスーパーマン』をやったんですけども、やっぱり真面目過ぎるんですよね。
マーベルの『ガーディアン・オブ・ギャラクシー』とか、『デッドプール』みたいな “おふざけキャラ” が欲しいところだと思うんです。
なので、“タツノコプロ” をお薦めします。
DCさんは “ジャスティス・リーグ” に『ヤッターマン』を加えるといいと思うんです。
これからサイボーグとか、アクアマンみたいなヒーローを入れてる場合じゃなく、『ヤッターマン』を入れてしまうのがいいと思うんですよ。
「日本のプロ野球からメジャーリーグに移るとして、どこのチームに入るのか?」ということに、すごく似てくると思うんですけど、“チームの中での相性” というのがありますからね。
これからのシネマティックユニバースやモンスターバースでは、「ウルトラマンはどのチームに入るのか? 仮面ライダーはどのチームに入るのか?」ということも、楽しみ方の一つになってくると思います。
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