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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「これからのキャラクター映画は全て “マーベル・シネマティック・ユニバース” 化していく 」
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「これからのキャラクター映画は全て “マーベル・シネマティック・ユニバース” 化していく 」

2018-07-27 06:00
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2018/07/27
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今回は、ニコ生ゼミ7月15日(#239)から、ハイライトをお届けいたします。

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 これからのキャラクター映画は全て “マーベル・シネマティック・ユニバース” 化していく


 なぜ、この時期に『ガンダム』をハリウッドで作るのか?

 今、僕が妄想しているような内容ではないにしても、レジェンダリー版ガンダムって、実はわりといけると思ってるんですよ。

 なぜかというと、『ガンダム THE ORIGIN』が終了したからです。


 来年はガンダム50周年なので、僕、てっきり、50周年企画として『ガンダム THE ORIGIN』をTVシリーズで展開すると思ってたんですよ。

 ところが、「ORIGINはここまでです」ということで、それをやめてしまった。

 つまり、これは、あくまでも “日本の中で作っている作品” がメインであって、外国には権利だけを貸し与えてきたところから、「今後はレジェンダリー版ガンダムを “正統のガンダム” にする」という、バンダイ側のある種の宣言でもあるわけですね。


 今、ハリウッド版の『GODZILLA ゴジラ』に東宝が “出資” をしてるんですよ。

 なぜ、これまでハリウッド映画化された日本の作品のほとんどが “実写版ドラゴンボール” みたいになっちゃったのかというと、「出資をさせてもらえなかったから」なんですね。


 ハリウッドの映画について、よく「出資が集まる、集まらない」とか言うんですけど。

 実は、ハリウッドの映画への出資というのは、ハリウッド内にある “仲良しグループ” の内部に入り込んで、そこで「私達も一緒に協力するから、利益を配分してください」という一定の信頼関係を築かないと、させてもらえなかったんですよ。


 以前のエメリッヒ版の『GODZILLA』では、東宝は出資させてもらえなかったので、口が出せなかったんです。

 しかし、今、言ったように、レジェンダリー版の『GODZILLA ゴジラ』では、出資させてもらえているので、内容についても介入することが出来るようになったんですね。

 東宝は、この『GODZILLA ゴジラ』と『君の名は。』で、出資することができる枠に入れたわけです。


 こういうことについて、「ハリウッドは排他的な場所だ」というふうに言われるんですけど、これについては日本も同じなんですよ。

 実は、今の中国の経済力があれば、日本のアニメ制作費の9割までを中国企業が出したお金でまかなえるんです。

 だけど、日本の “製作委員会方式” では、中国の企業が出資したいと言ってきても、「いや、あなたのところには30分の1しか権利を与えません」とか「20分の1しか出資させません」というふうに制限している。

 そうすることによって、“日本の仲良しグループ” というのを、護送船団方式で守ろうとしてるんですね。


 こういうことは、どこの国でもやっぱり同じなんですよ。

 映画産業というのはどこの国でも保守的で、それまでお金を出して業界を育ててきた人たちは、新しい人が来たからといって、「お金を出させる=権利の何割も持っていかせる」ということを、なかなか許さないんです。


 だけど、今回は、レジェンダリーのサンディエゴ・コミック・コンベンションでの制作発表を見る限りは、サンライズと、そのバックにいるバンダイが、かなりお金を出しているような感じがあったので、わりと行けるんじゃないかと思っています。

 少なくとも、ドラゴンボールのような事にはならないと思ってるんですけどね。

・・・

 レジェンダリーという会社は、『パシフィック・リム』とか『GODZILLA ゴジラ』をやっているんですけども。

 今の時代、どこの会社も “マーベル・シネマティック・ユニバース” みたいなことがやりたいんですよ。


 マーベル・シネマティック・ユニバースっていうのは、『アイアンマン』とか『キャプテン・アメリカ』みたいな単品のヒーロー映画を当てた後で、それらをまとめて1つの映画にすること。

 一つの大きい世界を作るということなんですけど。

 みんな、これをやりたがっているんです。


 そもそも、“映画” というもの自体が変わってきているんです。

 今、面白いお話を語りたい人は、Netflixなり、Amazonプライムオリジナルなり、テレビとかネットワーク配信でドラマを作っちゃうんですね。

 その結果、今の時代、映画館で見る映画というのは、誕生した当初の “見世物的なもの” に戻ってきているんですよ。

 レジェンダリーも、マーベル・シネマティック・ユニバースの世界観みたいな、“モンスターバース” という共通世界観を持ってきて、その中にガンダムを入れるという目論見があるんじゃないかと思っているんですよ。


 もともと、『パシフィック・リム2』の監督も「将来、ゴジラも『パシフィック・リム』の世界に入れる予定だ」って言ってたんですよね。

 まあ、その後の記者会見では「いや、それについては、ちょっと今は言えない」と言ってるんですけども。


 レジェンダリーっていうのは、片方の手で “大怪獣モノ” というのをやりながら、もう一方の手で “巨大ロボットモノ” というのをやっているんです。

 そして、それらを全部 混ぜて、モンスターバースという1つの世界観にまとめようとしているんですよ。

 だから、このガンダムについても、かなりやる気があるんじゃないかな?


 『パシフィック・リム2』に、“ガンダム・ユニコーン” がさり気なく出てたんですけど。

 あんなワンシーンであっても、権利処理はすごく複雑なものになりますから、あれが出せるということは「モンスターバースシリーズにガンダムを入れますよ」という、宣言でもあると思うんですよね。


 今さっき、僕は「ファーストガンダムを映画化する」という体で話したんですけど、『ガンダムUC』を実写化するという可能性も十分あるはあるんですよね。

 今、円谷プロも、アメリカでの『ウルトラマン』の権利に関する国際訴訟に勝って、アニメを作ろうとしています。

 まあ、Netflixになるのか、どの会社になるのかはわからないんですけども。


 これも、いわゆるハリウッド映画のような国際的な市場で、自社のキャラクターを売りに出そうとしているということで、まあ、こういったスタイルを取ろうとしているんだと思います。

・・・

 まあ、レジェンダリーが作るガンダムというのも、『ガンダムUC』かもわからないし、もしくは『機動武闘伝 Gガンダム』かもわからないんですよ。

 もし、『Gガンダム』をハリウッド映画にするんだったら、各国の城が変形してガンダムになりゃいいんですよね。


 たとえばホワイトハウスが変形してホワイトベースになったり、イギリスのビッグベンとか、ロシアのクレムリンとか、江戸城とか、アンコールワットが変形して、それぞれがガンダムになって、太平洋に浮かぶ “人工島ジオン” というところで、みんなが戦うみたいな話でも、全然アリなんですよ。

 だから、どのガンダム作品が映画になるのか分からないんですけど。

・・・

 まあ、こうなってくると、僕に言えるのは「日本のいろんなコンテンツは、今、お買い得ですよ!」ってことなんですよね。

 僕ね、マーベルに言いたいのは、「『アントマン&ワスプ』の次は、『快傑ズバット』の権利を買った方がいいんじゃないですか?」ってことなんですよ。

 この作品、マーベルのみなさんはぜひ見てください。

 なかなか使い勝手がいいんですよ。


 等身大ヒーローであり、特撮のようでいて特撮じゃない。

 「アメリカの中にある、いろんな社会問題みたいなものを、たった1人で解決する」という、実は『タクシードライバー』のような作品なんですよ(笑)。


 「『タクシードライバー』を、ちょっと頭のおかしい日本人が作ったらこうなっちゃった」という話なので、ぜひ調べてみてください。


 対して、DCにお薦めしたいのは何か。

 DCは『バットマンVSスーパーマン』をやったんですけども、やっぱり真面目過ぎるんですよね。

 マーベルの『ガーディアン・オブ・ギャラクシー』とか、『デッドプール』みたいな “おふざけキャラ” が欲しいところだと思うんです。

 なので、“タツノコプロ” をお薦めします。


 DCさんは “ジャスティス・リーグ” に『ヤッターマン』を加えるといいと思うんです。

 これからサイボーグとか、アクアマンみたいなヒーローを入れてる場合じゃなく、『ヤッターマン』を入れてしまうのがいいと思うんですよ。


 こういうふうに考えると、日本の作品が海外に出ていくという時に重要になるのが「どこと組むのか?」ということですよね。

 「日本のプロ野球からメジャーリーグに移るとして、どこのチームに入るのか?」ということに、すごく似てくると思うんですけど、“チームの中での相性” というのがありますからね。


 これまで、日本だけを見ていると「仮面ライダーの新作だ!」とか「ウルトラマンの新作だ!」という見方しかできなかったんですけど。

 これからのシネマティックユニバースやモンスターバースでは、「ウルトラマンはどのチームに入るのか? 仮面ライダーはどのチームに入るのか?」ということも、楽しみ方の一つになってくると思います。

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