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「【『アナ雪』主題歌シーンに隠された意味 3 】 なぜ “ありのまま” ではいけないのか?」
じゃあ、どういう時に使うのかというと、たとえば彼女にフラれた未練をいつまでも引きずっている友達なんかに言う言葉なんですよ。
つまり「もういいじゃない」とか「もう終わったことだろ?」とか「忘れろよ」というニュアンスに近いんですね。
「かなりネガティブなことを笑いながら言っている」ということで、本来は、ここら辺からゾクゾクする感じというのが伝わってこなきゃダメなんです。
でも、それを「ありのままの姿 見せるのよ」と言っちゃうと、なんかね、印象としてポジティブになり過ぎるんですよね。
この「Let it go」という、普段は英語としてはわりと否定的な言葉を曲のサビに持ってきたというところが、カッコいいところでもあるんですけどね。
この雪だるまは、後で命を持って動き出すんですよ。
なんかね、これ、エルサが笑いながら雪だるま作ってるから、まるで良いことをしてるみたいに見えるんですけども、キリスト教文化圏では「物を作って、それに命を与え、それが動き出す」ということをするのは、もう明らかに “魔女” であり、悪魔の所業なんですね(笑)。
「ありのままの自分になるの」と松たか子が吹き替えで歌っている部分なんですけど、原語では「Let it go, let it go Turn away and slam the door」なんです。
「過去に扉を閉ざすのよ」だから、決していい意味じゃないんですよ。
なので、この笑顔も「もう、それしか私には残ってない」ということで、悲しみながら、無理して微笑んでいるんですけど、吹き替えでは「ありのままの自分になるの」と言ってるので、わりと良いように見えちゃうんですね。
「背中を向けてドアを閉める」というのは、英語圏では「相手の関係を完全に否定して、拒否する」という場合に使うものなんです。
さっきも言ったように、吹き替え版では「ありのままの自分になるの」って言ってるから、吹き替え版で見ちゃった人は、絶対にそっちに引きずられちゃうんですよね。
でも、それはもう演技じゃないんですよ。
演技っていうのは、「そうか。殺せばいいんだ。アハハ……ッ!」だけで、狂気を伝えることであって、『賭ケグルイ』みたいに、そこに受けのキャラクターを置いて「ひぃー!」って言っちゃうと、その瞬間に、それは演技ではなくて “絵を使った説明” になってしまうんです。
……『賭ケグルイ』のスタッフの人、すみません。
ここら辺が、宮崎、高畑らがジブリアニメの中でやっている演技と、その他のアニメの説明の差なんですよ。
僕、やっぱりね『エヴァンゲリオン』は、これが顕著だと思うんですけど。
この「過去に扉を閉ざすのよ」というシーンは、完全に演技だけでやってるから、まあ、なかんかわからないわけですね。
ここで「えぇー!?」とか言っているアナとかを見せれば絶対に伝わるんですけど、そういう事をやらないんです。
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いかがでしたか?
「え?!それってどういうこと?」「そこのところ、もっと詳しく知りたい!」という人は、どんどん、質問してみて下さい。
番組内で取り扱う質問はコチラまで!
岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2019/02/06
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今回は、ニコ生ゼミ01月27日(#265)から、ハイライトをお届けいたします。
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「【『アナ雪』主題歌シーンに隠された意味 3 】 なぜ “ありのまま” ではいけないのか?」
エルサは、ここから自分の力がどれくらいあるのか、自分の魔力がどれくらいあるのかを試し始めます。
ここからが有名な「Let it go, let it go Can’t hold it back anymore」っていうパートなんですけど。
「Let it go」というのは、さっきも話した通り「ありのままに」ではないんです。
じゃあ、どういう時に使うのかというと、たとえば彼女にフラれた未練をいつまでも引きずっている友達なんかに言う言葉なんですよ。
つまり「もういいじゃない」とか「もう終わったことだろ?」とか「忘れろよ」というニュアンスに近いんですね。
友達が会社をクビになって「あの時こうすればよかったのに」と言って落ち込んでたら「Let it go」と言う。
そういうニュアンスだと思ってください。
そういうニュアンスだと思ってください。
・・・
だから、エルサが笑いながら「Let it go,let it go 」と言っているというのは、わりと反語的なんですよ。
「かなりネガティブなことを笑いながら言っている」ということで、本来は、ここら辺からゾクゾクする感じというのが伝わってこなきゃダメなんです。
でも、それを「ありのままの姿 見せるのよ」と言っちゃうと、なんかね、印象としてポジティブになり過ぎるんですよね。
この「Let it go」という、普段は英語としてはわりと否定的な言葉を曲のサビに持ってきたというところが、カッコいいところでもあるんですけどね。
「hold me anymore」の「anymore」も「どうせ」的なニュアンスなんです。
だから「ああ、もう! どうだっていい! 本当にどうでもいい! どうせもう元には戻らない!」って笑いながら言いながら、雪だるまを作っているんですね。
この雪だるまは、後で命を持って動き出すんですよ。
なんかね、これ、エルサが笑いながら雪だるま作ってるから、まるで良いことをしてるみたいに見えるんですけども、キリスト教文化圏では「物を作って、それに命を与え、それが動き出す」ということをするのは、もう明らかに “魔女” であり、悪魔の所業なんですね(笑)。
こういった描写を通じて、段々と彼女がダークサイドの方へ行っているというふうに表現は進んでいきます。
・・・
これなんか、もうすごいですよね。
「ありのままの自分になるの」と松たか子が吹き替えで歌っている部分なんですけど、原語では「Let it go, let it go Turn away and slam the door」なんです。
「slam the door」というのは「背中を向けてドンとドアを閉める」という意味で、これもかなりネガティブなんですよ。この表情でわかりますよね(笑)。
「過去に扉を閉ざすのよ」だから、決していい意味じゃないんですよ。
なので、この笑顔も「もう、それしか私には残ってない」ということで、悲しみながら、無理して微笑んでいるんですけど、吹き替えでは「ありのままの自分になるの」と言ってるので、わりと良いように見えちゃうんですね。
「背中を向けてドアを閉める」というのは、英語圏では「相手の関係を完全に否定して、拒否する」という場合に使うものなんです。
・・・
しかし、こんなことを言いながらも、エルサの表情は段々と明るくなっていくんですね。
この、とろけるような目に注目です。
さっきも言ったように、吹き替え版では「ありのままの自分になるの」って言ってるから、吹き替え版で見ちゃった人は、絶対にそっちに引きずられちゃうんですよね。
このシーン、どういうことかというと、日本のアニメでいうと、たとえばあるキャラクターが「そうか、わかった。殺せばいいんだ。邪魔な人はみんな殺しちゃえばいいんだね。アハハ……ッ」なんて言いながら、明るく笑っているシーンだと思ってください。
この間、『賭ケグルイ』というアニメの第2シーズンをちょっと見たんですけど、日本のアニメではそういうシーンを出す時には、必ず “受け” のキャラクターというのを作るんですね。
別のキャラクターが「ひぃー!」とか言って怯えてくれるから、笑いながら「殺せばいい」と言っているキャラクターの狂っている感じというのが伝わるんですけど。
別のキャラクターが「ひぃー!」とか言って怯えてくれるから、笑いながら「殺せばいい」と言っているキャラクターの狂っている感じというのが伝わるんですけど。
でも、それはもう演技じゃないんですよ。
演技っていうのは、「そうか。殺せばいいんだ。アハハ……ッ!」だけで、狂気を伝えることであって、『賭ケグルイ』みたいに、そこに受けのキャラクターを置いて「ひぃー!」って言っちゃうと、その瞬間に、それは演技ではなくて “絵を使った説明” になってしまうんです。
……『賭ケグルイ』のスタッフの人、すみません。
ここら辺が、宮崎、高畑らがジブリアニメの中でやっている演技と、その他のアニメの説明の差なんですよ。
僕、やっぱりね『エヴァンゲリオン』は、これが顕著だと思うんですけど。
・・・
演技と説明の差っていうのは、これはすごく大きい。
ただ、説明にすると100%伝わる。それに対して、演技にすると伝わる確率がすごく下がる。
この「過去に扉を閉ざすのよ」というシーンは、完全に演技だけでやってるから、まあ、なかんかわからないわけですね。
ここで「えぇー!?」とか言っているアナとかを見せれば絶対に伝わるんですけど、そういう事をやらないんです。
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「え?!それってどういうこと?」「そこのところ、もっと詳しく知りたい!」という人は、どんどん、質問してみて下さい。
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犯罪者に対するアメリカ人と日本人の感じ方の違いって宗教が強く関わってるといってましたが、私もそぅ思います
キリスト教にゎ悪魔が居てそれらは倒す、殲滅させるべき者と刷り込まれていると考えられますょね
日本人の「信じている」ではなく、「生活に根付いている」宗教って鬼子母神とかもそうだけど懐柔基本ですょね
宗教って取り上げるの難しいと思いますが「日本人の生活に根付いた八百万の神様」についての話が是非聞きたい!