───────────────────────────────────
今回は、ニコ生ゼミ02月3日(#267)から、ハイライトをお届けいたします。
─────────────────────────────
「【『ユーチューバーが消滅する未来』を生き抜くには? 3 】 “愚かなスネ夫” と “賢いスネ夫”」
だからといって、失敗しないとは限らない。
そのために、他の作品と同一の世界観の中に全てを組み込んで、シリーズ全体の人気で支えていこうという方式だから、なんですね。
でも、そんな絶対に面白いものを作るためには、やっぱりお金も掛かるし準備も大変だから、もう本当にハズせない作品ばっかりになっているんですね。
大型恐竜がどんどん戦闘力を強くして身体を巨大化しているのと、すごく似ているわけです。
なぜかというと、それら全ての大型エンターテイメント産業というのは、考える間もなく「ハリウッドの歴史が示す通り、先がないから」なんですね。
予算が大きくなってくるに連れて、どんどん「1本外れれば会社が倒産」というリスクが上がっていくわけですから。
現にMGMスタジオは、エリザベス・テイラー主演の『クレオパトラ』という映画が1回コケただけで、あっという間に芝生に水を撒くお金もなくなって、スタジオの前は焼け野原みたいな外見になって、倒産までしちゃったんですけど(笑)。
この方式って、やっぱり、無理があるんですよ。
どんどん予算を掛けて巨大にしていこうという考え方に、そもそも無理があるんです。
つまり、「AmazonとかNetflixにすり寄って、なんとか場を貰えた、作品を作れた!」というふうにやっても、それらの会社が傾き出すと、勝手に安売りを始められてしまうんですよ。
いわゆる “ZOZO離れ” というやつですね。
ZOZOTOWNが大きくなって行く時は良いんだけど、ZOZOTOWNがいざ大きくなって、ある臨界値に達して、会社が危なくなったらどうなるのかというと、自分達が借りているいろんなブランドを勝手に安売りしようとして、そしてブランドが離れていく。
最後には食い物にされるからですね。
つまり、賢いスネ夫戦略です。
たとえば村上さんが映画の話したんですけど、映画でいえば、テレビ局が企画して大ヒットの漫画を映画化する。
「村上さん、関ジャニの皆さん、ジャニーズの皆さん、これの主演やりませんか? 予算は20億です」これが大型恐竜の発想法なんですよ(笑)。
こんなリスクのある賭けに出るべきではない。
そしたら村上くんは「あ、俺、一人芝居やってるし、そんなん、やりたいこといくらでもあるわ」って言ってました。
そうじゃなくて、村上さんの周りにいる「ちょっと手伝いますよ」とか、「だったら、タダでいいですよ」という人をタダで使って、それがヒットした時にペイバックすればいいじゃないですか。
そう聞いた時に、「そんなもん、やるやつ、いくらでもおるわ!」って、村上くんが「あー!」ってやって、「ここから先は、もう話すのはやめよう」という顔をしたのが、メチャクチャ面白かったです。
「このラジオで話してはヤバい」という感じになったんですけども(笑)。
そうなんですよ。スタッフ自身も、iPhoneのLINEとかで集められる顔馴染みだけでOKなんですね。
この25本の映画を、全部、自分でやるのは面倒なので、自分はそのうちの10本だけやって、残り15本は、いずれ監督をやりたいとか思っているような仲間に譲っちゃって、作った方がいい。
そうすると、巨大予算の代理店が付いていて、原作もあるような、他人が作る映画に「ハイ! 主役でございます!」という立場で、年に1本とか2年に1本出るよりも、年に10本、短編映画、コントでもいいし、1人芝居でもいいんですけど、そういうものをやってる方が、絶対に勉強になるんですね。
だから、そこに特化して構わない。
大予算を掛けずに、短いコントか、逆に超シリアスな1人芝居、モノローグだけのものにするんです。
つまり、大型の恐竜の近くにいて他に一緒に餌を漁ろうとするんじゃなくて、そういう大型恐竜が滅びゆくところで生きて行く、代謝率が高く素早い小型の哺乳類の生き方。
大型恐竜は大予算で大ヒットを狙うんですよ。
それに対して小型哺乳類はゼロ予算でヒットを狙わない。話題になることだけを狙う。
「村上信五がまた映画を作った!」とか、「また今回も面白くないぞ!」で、全然構わない。
それよりは、年に25本作ることだけを目標にして、延々と作っていけばいいよっていう話をしました。
───────────────────────────────────
「え?!それってどういうこと?」「そこのところ、もっと詳しく知りたい!」という人は、どんどん、質問してみて下さい。
番組内で取り扱う質問はコチラまで!