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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「【『平成狸合戦ぽんぽこ』予習 2 】 なぜ高畑勲は狸のキ○タマを見せることにこだわったのか?」
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「【『平成狸合戦ぽんぽこ』予習 2 】 なぜ高畑勲は狸のキ○タマを見せることにこだわったのか?」

2019-04-10 06:00
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    岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2019/04/10
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    今回は、ニコ生ゼミ03月31日(#275)から、ハイライトをお届けいたします。

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     【『平成狸合戦ぽんぽこ』予習 2 】 なぜ高畑勲は狸のキ○タマを見せることにこだわったのか?」

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    ネコロン:
     『平成狸合戦ぽんぽこ』、予告その2ニャ。「なんで高畑勲は狸のキ○タマを見せることにそんなにこだわったのか?」ニャ。

    ――――――

     ええとね、そう。狸のキ○タマなんだよね。

     高畑勲は、『おもひでぽろぽろ』を作った時と同様に、狸に関しては徹底的にリアルにしようと考えて、取材を重視した。

     本物の狸というよりは、狸に関する説話とか、伝説、伝承の類をものすごく調べたんだよ。


     たとえば、狸が変身する時って「頭の上に葉っぱを乗せる」とか、「空中回転するとドロンと煙が出て、それがなくなったらいつの間にか変身している」っていう描写がよくあるじゃん。

     「そういうのは、もうやらない」というふうに言っているんだ。


     画面構成を担当した百瀬義行さんという人も、『ジブリの教科書』の中でこう証言している。

     「狸はドロンと煙を出して変身するんじゃないんですか?」という質問に対して、「いや、高畑さんの考えている作品はそうじゃない。もし、狸が煙を出すのだとしたら、その煙は身体のどこから発生したのかを説明しなきゃいけない。それが高畑勲の演出です」って言ってるんだ。

     そこまで理詰めでやっていて、おまけに、伝説、説話、民話とかにすごく忠実にやってるんだよね。

    ・・・

     このアニメの中での狸の変身は “全身の細胞変化” なんだよね。

     だから、「もし、煙が見えてドロンとやるんだとしたら、その理屈が必要だ」と。


     これは、狸の親玉の1人である “おろく婆さん” が、ピョンとジャンプして、分福茶釜の茶釜に変身するシーンなんだけど。

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     このおろく婆さんが言うには「精神集中の極点で、身体の全細胞、全組織を一瞬のうちに組み替える、自然界最高の驚異なのじゃ! 程度の低いものは“擬態“と呼ばれる!」と言ってるんだ。

     「全身の細胞変換によって」という部分、これは次に『ぽんぽこ』を見る時まで覚えておいてね。


     高畑さんの中での狸というのは、精神を集中することによって、全身の細胞や体組織を変化させることによって変身しているわけだよね。

     この茶釜の変身シーンというのをコマで見ると「おろく婆さんが身体を丸めていたものが、段々と鉄に変形して、最後には茶釜になっている」という流れがわかると思います。

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     こういうふうに「全身の体組織が変形する」という変身があるんだけど。『ぽんぽこ』の中に出てくる狸には、変身ではなくて “変形” というのもある。

     変形というのはどんなのかというと、これは“刑部狸(ぎょうぶだぬき)”っていう、ちょっと偉い狸が変形するところなんだけど。

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     言いづらいんだけど「キ○タマが巨大化してガマになって、そのガマの上に乗っかってる」というやつなんだよね。

     このガマが、この後、口から煙をブワーッと吹き出すんだけど。

     さっき「煙を吹き出すんだったら理屈がいる」って言ったじゃん?

     じゃあ、このキ○タマが変形して出来たガマの口から煙が吹き出して、その周りで他の狸達が「うわーっ!」て言ってるシーンというの、明らかに「ものすごいオナラをした」っていうことなんだよね(笑)。

    ・・・

     高畑勲の演出というのは、そういうことなんだ。

     高畑演出っていうのは、宮崎駿のように「ファンタジーをファンタジーとして捉える」ではなくて…
     
     …まあ、この「狸が変身する」という時点でファンタジーなんだけどね。

     それだけではちょっと片手落ちになっちゃう。

     なので「どのようなロジックがこの中で働いているのか?」という部分を見ると、すごく面白い。


     この『平成狸合戦ぽんぽこ』で、狸が人間とかに変身する時は、メスもやるんだよ。

     ところが、人間じゃない巨大な物に化けるのは、よくよく画面を見ると、オス狸ばっかりなんだよね。

     ということは、「あれは全部キ○タマなんだ」ということがわかるようになっているんだけど。


     なんかね、もう、こんなの見せるのも嫌なんだけども(笑)。

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     狸が6匹集まってる。

     刑部狸が巨大なガマに変身して、口から煙をグワーッと吐いてるじゃん。

     嫌だよね。キ○タマのガマがガーッと口から煙を吐いてたら、キ○タマだけが巨大化した狸が次々と合わさって、その狸がキ○タマの内側に向かってくっついて行って、ついには、その狸達は巨大化した自分のキ○タマの中に飲み込まれて行くんだよね。

     そんな「6体の狸のキ○タマが合体して、巨大なかぼちゃになって、これが熱気球になって空を飛ぶ」というシーンがあるんだよ(笑)。

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     『ぽんぽこ』の中には、“妖怪大作戦” っていう、いろんなものが出てくるシーンがあるんだけど、あれはほぼキ○タマなんだよな、ぶっちゃけ(笑)。

     中には「狸が合体して龍になった」というようなものもあるんだけど、これを見る限りは「人間型でない限り、大きいものはほぼキ○タマだ」と思っていいということになってるんだけど。


     まず、キ○タマが巨大化して、そのキ○タマが合体して、ついには狸が埋まってしまう。

     こんなものを映像で見せた結果、スティーブン・アルパートさんというジブリの社員がディズニーに売り込みに行った時に、「狸の陰嚢をアメリカの子供達に見せられるはずがアリマセーン!」って、顔を真赤にしたディズニーのスタッフに怒られるということがあったんだけど(笑)。

    ・・・

     しかし、高畑勲には、どうしても狸のキ○タマを見せる必要があった。

     実はそうなんだよ。


     それは「民間伝承とか伝説では、そういうふうになっているから」という理由もあるんだけど。

     これは、理由その1だよね。

     「伝承通りに作らないと民俗学的な意味を失ってしまう」と。

     高畑勲の映画っていうのは、エンターテイメントである以上に、ある種、 “学説の紹介” であったり、「みんなもこれくらいのことは知っておくべきだ」という “授業” の部分もあるんだけど。

     そういう意味が消えてしまうから。

     実際のことでなくなってしまうから。

     学術的な意味がなくなってしまうから、というのが、キ○タマが出てくる理由の1つ。


     でも、実はもう1つ理由があるんだ。

     この話、落語家が声優として声を当てて、全体のナレーションも落語家がやっているんだけど。この話全体が、実は巨大な落語なんだ。

     ある落語、ちょっとねマイナーで、知っている人はあんまりいないんだけど、すごく面白い落語を映像化しようとしている。

     その落語とは何かは、次回のニコ生で答えます。

     なので、『平成狸合戦ぽんぽこ』を金曜ロードショーで見る時には、「岡田斗司夫が言う、この『平成狸合戦ぽんぽこ』がやろうとしている、あまり知られていないんだけど、とんでもない落語というのは何なのか?」と考えながら見てください。


     そういうふうに考えると、「なぜ、キ○タマが巨大化した化物を見せなきゃいけないのか?」という理由の2つ目がわかるというふうになっていますので、『平成狸合戦ぽんぽこ』を見ながら、ちょっとがんばって落語の勉強、研究などもしてみてください。


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