今夜のニコ生ゼミは、『世にも奇妙な人体実験の歴史』
この本でまず紹介したいのが、「ジョン・ハンター」というものすごい変人の解剖医です。
19世紀のヨーロッパ社会では、まだまだ解剖という行為は、とてもやりづらい行為でした。
というのも、解剖された遺体は、最後の審判のあと天国に行けない、復活できないと考えられていたからです。
そのため、献体してくれる人が全くいませんでした。
だから、医学生何10人に対して解剖用の遺体が1体しかないような状態が続いていました。
「ターヘル・アナトミア(解体新書)」を翻訳した江戸時代の日本人たちは、西洋はこんなに進んでいるのに日本は全然ダメだと思っていたようです。
でも、西洋でも、解剖学の本を読みながら、年に一体出るか出ないの遺体をベースに解剖していたのが本当のところでした。
解剖用としては、死刑にされた人の遺体なども考えられるのですが、それさえも遺族が引き取ってしまう場合が多かったようです。
その結果、遺体どろぼうが横行することになります。
それまでの墓場泥棒は、遺体には手を付けずに一緒に埋葬されている服飾品を盗むのが普通でした。
ところが、19世紀のイギリスでは、遺体そのものを盗むことが主流になっていきます。
墓場泥棒たちは、遺体から注意深く遺品をはずして、服も脱がせ、すべて墓の中に戻し、遺体だけを盗みました。
というのも、遺体そのものの所有者は亡くなった本人だから、遺体を「盗まれた」と訴える人がいないためです。
つまり、遺体を盗んでも犯罪は成立しないのです。
たとえハンカチ一枚でも、墓から盗んだら窃盗だけど、遺体だけだと窃盗にはならないということです。
もちろん墓場泥棒と呼ばれるし、倫理に反する行為だけど、違法と断定することはできない、グレーゾーンだったのです。
外科医であって、解剖学の博士だったジョー・ハンターは、解剖が好きなあまり、ロンドンで最大の墓泥棒組織を作って、ガンガン遺体を盗んでいたようです。
違法にならないよう、服や装飾品をすごく慎重にはずし、遺体だけを。
周囲も薄々気づいていて、あの人に目をつけられたら墓場から遺体を盗まれると、恐れられていたようです。
今回は、その変人ジョー・ハンター博士を中心に、話していきたいと思います。
また、今回からは、『なつぞら』コーナーもできる予定です!
お楽しみに!
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明後日(火)の岡田斗司夫マンガ・アニメ夜話は
5月14日(火) 20:00~ 「機動戦士ガンダム完全講義〜第7回」
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ちなみに、前回のニコ生岡田斗司夫ゼミ#280
「【雑談特集】あなたの質問に岡田斗司夫がガンガン答えます!」は
表放送
00:00 イタリア行ってきました
08:05 『アベンジャーズ/エンドゲーム』
17:40 画期的な万引き対策
25:13 令和時代のYouTube
28:30 ホリエモンロケット
34:07 宮崎駿の新作アニメ
44:02 Q:『On Your Mark』
47:23 Q:おかま喋りについて
49:21 Q:女系天皇を認めるか問題
56:30 プレゼントコーナー
裏放送
01:00:11 『アベンジャーズ』補足
01:12:16 占いはタイマー
01:20:57 Q:面白くないものを楽しむ方法
01:24:27 Qトランスジェンダーの重量挙げ選手
01:30:36 Q:批判の中で自分を保つ方法
01:33:59 Q:『小さな家』の感想
01:35:14 Q:1万円個人教授を受けたい
01:37:02 Q:BL好きになりたい
01:40:00 プレゼントコーナー
放課後
01:45:12 イタリア旅行の話
01:52:06 プレゼントコーナー
01:55:01 Q:NHKの宣伝はアリか?
01:57:50 Q:妻との離婚問題