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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「【ガンダム講座 第 9 回】 シャアにとって、ガルマの本当の魅力とは?」
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「【ガンダム講座 第 9 回】 シャアにとって、ガルマの本当の魅力とは?」

2019-06-11 06:00
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    岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2019/06/11
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    今日はニコ生「アニメ・マンガ夜話」から、5月28日分放送のハイライトをお届けいたします。

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     【ガンダム講座 第 9 回】 シャアにとって、ガルマの本当の魅力とは?


     『ガンダムORIGIN』のアニメ版が、今、NHKで放送されてまして、毎週毎週見てるんですよ。


     『ガンダムORIGIN』ではシャアが主人公になっています。

     先週は、シャアが士官学校に入って、ガルマ・ザビと出会うという話でした。


     もう、運動から軍事教練から勉強から、何から何まで最優秀のシャア・アズナブルに対して、今、ジオンを支配しているザビ家の末息子のガルマ・ザビは、もうコンプレックスしか感じないわけですね。

    (中略)

     この一件でシャアと親しくなったガルマは、いきなり士官学校の宿舎でもシャアと同室に引っ越してきます。

     それまでも、シャアのルームメイトはいたんですけど、そいつを追い出して無理やり同室になるんですよ。

     そのあまりの無邪気さに、シャアは思わず笑っちゃうわけです。

     さらに、夜、シャアに負けまいと一生懸命に勉強して、そのまま机に突っ伏して寝ていたガルマを見たシャアは、彼に毛布をかけてしまうんですよ。


     大事なのは、ここでのシャアの行動の受け取り方です。

     さっきも言った通り、シャアは延々と内面を見せないので、たとえば「ここで優しくして売り込んでおけば、後々、出世できて便利だ」とか、「こいつに取り入るために、友情のあるフリを見せておこう」と解釈することも出来ます。

     でも、もしシャアがそういうふうに思っているのだとしたら、絶対に毛布をかけるシーンだけで終わるはずがないんですね。

     翌日の朝、ガルマが起きて自分の肩にかかった毛布に気がついてシャアに「ありがとう!」と言うと、「いや、君は僕の大事な友人なんだから当然だよ」みたいなセリフを返して、その後シャアがニヤリとほくそ笑むというようなシーンを入れるはずなんです。

     そこまでして初めて、そういう描写が完結するわけですね。

     そういうシーンがないということは、やっぱり、サングラスの中の優しい目のシーンを含めて、シャアの中には明らかに葛藤というのか、二面性が現れているということなんです。


     これこそが、シャア自身も認めたくない “若さゆえの過ち” です。

     たとえば、「心を開いてはいけない人間につい心を開いてしまう」とか、「俺は友達なんか作らないと誓ったはずなのに、誰かに友情を感じてしまう」という。

     この時に、そういった過ちが発生しているわけですね。


     ここを見ておくと、もっと大きい流れとして「なぜ、ガルマの父のデギン・ザビ公王や、兄のドズルが、あそこまでガルマを溺愛するのか?」というのが分かってくるんです。

     それは、ガルマには、この類まれなる能力があるからなんですよ。

     ガルマ・ザビという、この甘ったれのお坊ちゃんは、それゆえに自分の弱みを他人に見せられるんです。

     そして、実はこれは、シャアが一番欲しかったにも関わらず、手に入れられなかったことなんです。


     子供の頃、自分の部屋へズカズカと入ってきたキシリア・ザビに対して、シャアは一瞬、そういう対応をしようとしたんですけど、やっぱり出来なかった。

     だけど、シャア自身がやりたかった「大人に対して本音で喋る」ということを、ガルマはどんどんやっちゃう。

     「そういうガルマに対して、シャアがどんな思いを持ったのか?」というのが、伏線として、ちゃんとここで入っているわけです。
     

     デギンとかドズルというのは、ガルマを単に可愛がっているだけのように見えるんですけど、彼らはガルマのこの能力というのを見ているわけですね。

     ガルマの持つ、ギレンやキシリアにない能力というのは、やっぱり “愛される力” なんですよ。


     ギレンというのは恐れられるし、尊敬されるんですけど、そこが決定的に足りない。なので、デギンはギレンを “とりあえずの繋ぎ” としてしか見ていない。

     ドズルが「ガルマはいずれ俺を超える~」と言ってるのも、人間個人としての才能の話ではなくて、もっと大きい可能性というのをガルマに対して感じているわけですね。


     ガルマのそういった部分は、『機動戦士ガンダム』のテレビシリーズでは、かなり後回し後回しになっちゃってるんですね。

     「イセリナ、恋のあと」というエピソードで、「なぜ、イセリナ・エッシェンバッハという女の人が、あんなにもガルマのことを好きだったのか?」とか、「なぜ、自分で殺したはずなのに、殺した後でシャアはあんなに落ち込んでいたのか?」というのを見せることによって、ガルマという人間を多面的に描いてはいます。

     でもやっぱり、まだまだ描き足りない部分がある。

     今回の『THE ORIGIN』でも、ここまでやってるんですけど、やっぱりなかなか伝わらないわけですね。


     それが “優れた者にはわかるガルマの魅力” なんですよ。

     つまり、能力のある人間には「ああ、俺にはこれがないな」と、ガルマの良さがわかるんです。

     逆に、優れていない人には、ガルマは「単なる甘ったれた坊っちゃん」というふうに見えちゃうんですね。


     まあ、わかりにくい心理描写だったので、今回は珍しく『ORIGIN』版というのを解説してみました。

     ここは、後にテレビ版の12話「ジオンの脅威」の、「坊やだからさ……」と見比べてみると面白いかもしれません。

     これについては、このガンダム講座の中でも、また取り上げようと思います。

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