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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。
「SFマインドを持っている経営者」
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(前号からの続き)
「メガチャンネル時代になったら、みんなは番組を見るのではなくて、番組に”参加する”ようになるに違いない。そうなったら、コメントをつけやすい番組とか、盛り上がりや炎上を共有させるようなプラットフォームだけが伸びていくだろう」
たぶん、これがドワンゴの考え方なんですね。
そういう意味で、ドワンゴには「誰もがテレビ放送できる社会が当たり前になったら、僕らは毎日何をして過ごすだろう?」というSF的な考え方にがかなり入ってきてるんですね。
まあ、そんな感じで川上会長を褒め倒してきたんですけども。
でも、まだ物足りない。
”アーサー・C・クラーク”というSF作家が提唱した「クラークの三法則」というものがあります。
その一つに、「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない」というのがあるんですね。
僕はこの法則がすごく好きなんですよ。
本当に進化したものを考えないと、次のデバイスは予想できないと思うんですよね。
Googleグラスをはじめとして、今、いろんな所がメガネ型のデバイスを開発してますよね。
じゃあ、それが進化したらどうなるのか? コンタクトレンズ型になるのか? 目に直接照射して見えるようになるのか?
でも、それはただ単に「今ある技術の転用」でしかないんですね。
これをドラッカー的って呼ぶのは変なんですけど。
その技術が当たり前になったら、「どんな商売がこの世の中に生まれるのか?」を考える。
例えば、誰もがコンタクトレンズ型のデバイスを装着するのが当たり前になったら、「無駄な情報を見ないで済むサービス」の方が、おそらく重要になるはずなんですよ。
ということは、「これからの商売は、個室とか離れとか、人と断絶された関係を提供することであろう」って考えるほうがSF的なんですね。
(次号へ続く)
今ある技術の転用はドラッカー的ですが、その技術で何が変わるかを考えるのがハインライン的です。