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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/09/28
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。

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「コミケ徹夜組を散らすには?」

ヒカルドさん/31歳/会社員

 コミックマーケットの徹夜組が1万人~2万人いるそうです。
 しかも年々増加しており、規模が大きすぎる為、準備会がまとめる他、下手なペナルティを与えられない状態にあるそうです。
 徹夜組を減らすには、岡田さんならどんな方法を考えますか?

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 コミケの人たちは、イベントにすごく慣れてる人たちです。
 おそらく日本で最高のイベント運営集団だし、ボランティアスタッフで当日8000人くらいいる。


■コミケ徹夜チケットを1万円で売る

 実は、たった3日間のために8000人のスタッフがまとまってて、ほとんどスタッフのトラブルが起こったことがないような優秀な座組をしている。
 その人たちが解決できないことに、これ以上の名案を出す部分はないよ。

 おそらくやれるとしたら、徹夜組を止めようとするのでなく、金をとるくらい。
 1万人から2万人いるんだったら、「コミケ徹夜チケット」を発行して、それを1万円から2万円で売れば、だいたい総売り上げが1億円から4億円くらいになる。

 で、1億円から4億円くらいの予算があれば、そこに仮説テントを張ったり、警備員を山ほど雇ったりすると思う。

 何かを禁止しても、それを超える人が沢山きちゃう場合、そこには圧倒的なニーズがあるので許すしかない。
 で、許すと、1万円払って並んだ人たちが、無料で並ぼうとする人を止めてくれる。

 今の段階では、数百人のスタッフが1万人に対して「やめてください」としか言えない。
 そうじゃなくて、その1万人の過半数を味方にするロジックを組まないと止めようがない。

 かなり高い値段で有料化する。
 ちゃんと払ってきてる人が、無料で並ぼうとする人を不快ににらむ。
 マスをまず真っ二つに割る方法で対立軸を作る以外に、解決策には近づく方法はないと思うよ。


■実は解決不可能な問題

 おそらくコミケスタッフも解決する方法は考えてるけど、やってない。
 こういうのは荒事という。
 名案で解決するのは無理。

 多分、ちょっとずつ解決方法を探っていくことになる。
 おそらく現実的にはどこかで破たんがきて、またコミケの場所を移転することになる。
 次は集まりようがない場所にされるとか、そういうことになってしまうと思う。

「徹夜組1万人から2万人組を禁止」(コメント)

 だからといって禁止したら、始発電車に1万人から2万が乗って、さらにエライことになる。
 こういう問題がでるので、解決が不可能な問題だと思う。

 昔、「オウムの跡地の上九一色村をコミケが買おうか」という話があった。

 亡くなった元コミケ代表の米沢さんから、直に聞いた話で、「上九一色村買おうかなと思ったんですけども、やっぱりやめたよ」って言われた。
 買えばよかったのに、上九一色村。
 抜群の場所だったのにね。
 富士の裾野もそうだね。


【まとめ】
 荒事ですが、高額な「コミケ徹夜チケット」を作って売り出すぐらいしか方法がありません。
 優秀なコミケスタッフが解決できない問題について、名案を出すことはできません。