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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2016/01/05
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おはようございます。

岡田斗司夫がいろんな質問に答える『解決!ズバッと』を、毎日どんどんお届けします。

今回は、「BRUTUS(ブルータス・マガジンハウス)」2011年10月1日号の『スターウォーズ特集』にて、岡田斗司夫がインタビューの質問に答えた回答の中から、選りすぐりをお届けします。

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「支配に失敗した銀河皇帝に足りなかったものはなんですか?」 vol.2

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 パルパティーンはバカになれなかったんでしょうね。
 いっそバカになって、山ほど高級ハーレムみたいなところを作って、自分の子ども産ませて、生ませた子どもを銀河のいろんなところに送って、そいつらが地方の領主としてやればよかった。
 徳川の大奥システムですよね。


■1000年かけて準備したのに30年しか持たない銀河帝国

 子どもをたくさん産ませて、その子どもたちが各藩に養子として入り、もしくは婿として入り、嫁として入ることによって、徳川家の血というので日本中を統一したのと同じようにですね。
 そういう余裕でもあれば、徳川幕府のように少なくとも300年ぐらいはもったと思うんです。

 何が悲しいかといえば、銀河帝国ってたった30年間ですから。
 史上最短の「明智光秀の三日天下」と同じで、銀河の三日天下。

 シスは1000年かけて準備して、30年で終わりという短命だったわけです。
 銀河皇帝に足りなかったのは"余裕"ですね。
 いつまでも前線を回って、自分が叱咤激励をしていた。
 誰かに任せることも出来ずにね。


■ちょっとのミスで部下を処刑するダース・ベイダー

 4,5,6を見たら分かりますが、帝国軍でも船長クラスになれば有能な人は結構いるんですね。
 いるんですけれども、それをほんのちょっとのミスで「おまえはダメだ」と言ってダース・ベーダーは殺してしまう。

 なぜなら、自分が成り上がっていた時のやり方をまだやっているから。

 経営者は会社を立ち上げる時と会社を運営する時とで、人格が変わらなければいけない。
 立ち上げる時は、あくまでも冷酷非情にでスピード優先。
 能力の優れた者をどんどん抜擢する。

 ところが会社がいざ安定期に入ると、年功序列システムをやって、たくさん新入社員を入れて無能な奴ですら有能にするシステムを考える運営に入らなければいけない。
 でも、それが出来なかったので衰えていったシステムですね。


■よその銀河を攻めるほどの技術力がない銀河帝国

 どうすれば良かったのかというと、よその銀河を侵略すれば良かったんです。
 これはもう明らかですね。
 つまり織田信長のように有能な人間を採り入れて、「次々と部下を競争させる」というシステムを採る。
 それを受け継いだ秀吉は朝鮮出兵しかやることがなかったんですね。

 あのシステムは、日本の国内ですべて統治が済んでしまったらもう無理なんです。
 だから徳川家康は、完全にスタティックな世界を選んだ。
 秀吉は織田信長から直接、「次々と部下を競争させる」というシステムを聞いていたけど、このやり方は領土が増えない限りは無理。
 あとは明へ上っていくしかないので、朝鮮から始めて中国へ派兵して勢力を伸ばすというのを考えていた。

 だからパルパティーンはよその銀河へ侵略していけば良かったんですけど、そこまでの技術力はなかった。
 ローマ世界の限界というやつです。


【まとめ】
 銀河帝国が衰えていったのは、すぐに部下を処刑するような手法をやっていたからです。
 よその銀河を侵略して部下を競わせればよかったのですが、そこまでの技術力は銀河帝国にはありませんでした。


 インタビュー全文は、FREEexの『公式ブログFREEexなう
 BRUTUS 10/1号 岡田斗司夫インタビュー全文にあります。