NETFLLIXオリジナルドラマ『火花』が6月3日(金)より世界190ヵ国で全10話が一挙に同時ストリーミングされることが決定、それに伴い『火花』の全10話の翻訳を担当した、オーストラリア出身の芸人 チャド・マレーンが翻訳苦労話を語った。
チャドは、翻訳に当たり苦労したポイントとして、「まず襲って来たのが、芥川賞受賞作品を翻訳する重圧。それから、その名誉を与えられただけある、中身。基本的に字幕は、文字数の制限もあって、頑張ったところで原文の1/3の情報量しか伝えられないと言われています。翻訳する際はセリフの本質を突いた言葉選びをしていきますが、どういう訳か、又吉が一語一句を大事に、それもまた意味をたっぷり込めているので、噛み砕けば噛み砕くほど味が出て来るし、それを限られた尺内に、繊細な言葉で、それも読みやすい文にしていくのに、絶対本人以上に悩んだと思う!しかも、微妙な心の風景を表す言葉が、実は漫才の前フリとなって、後々ウケなあかんということで、『火花』のはずが、僕のハートとヘッドが大やけどしっぱなしだったようなものなのかもな!」と語る。
そして、「しかし、何よりも、これもすごく個人的なことですが、こともあろうに本作品で描かれている世界は、僕が実際に生きた時代、僕が又吉と共に戦った舞台、それをリアルなロケ地でも撮影されているので、僕のこの半生の間、周りで散ってしまった数々の夢の分だけ、号泣しながらパソコンの前でカタカタする日々でした。そんな色々あって、最終的に、言っていることがこんなにオモロいのに、こんなに号泣する漫才はない、と全世界中の人に言わせるつもりで、ええ仕事をしてみました」と述べた。
そして、日本の漫才が世界へ発信されることについて、「僕が高校生のときに初めて来日して、感銘を受けた Manzai は、世界に通じるはず!ただ、『火花』は Manzai のことで悩ましい人生を送っている人たちのめちゃくちゃイイ物語なので、"面白さ"よりも、その"ロマン"が先立つと思います。"ジャパニーズ・コメディー"というよりも、ミッキー・ロークの『レスラー』と同様、一度でも夢を見たことのある人なら号泣間違いなしの作品だと思います」と太鼓判を押した。
日本純文学の最高峰である第153回芥川賞を受賞した小説『火花』は、芸人であるピース・又吉直樹の処女小説であり、単行本は累計250万部を超え、空前の大ヒットを記録。2015年の日本に社会現象を巻き起こしたことは記憶に新しい。この超話題作が世界最大級のオンラインサービス「NETFLIX」で全10話オリジナル作品として実写化、日本はもちろん、世界190カ国で同時ストリーミングがスタートする。
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■参照リンク
オフィシャルHP
http://hibana-netflix.jp/
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