1990年から7年ごとに上演されてきた劇団☆新感線の代表作『髑髏城の七人』が、2017年3月30日(木)から6月12日(月)にかけて「IHIステージアラウンド東京」にて上演される事が決定し、9月8日(木)に製作発表記者会見が行われた。


『髑髏城の七人』は、劇団☆新感線の主宰者いのうえひでのりが演出を、座付き作家・中島かずきが脚本を手掛ける舞台。戦国時代末期の関東舞台に、<天魔王>率いるならず者集団・関東髑髏党に挑む若者たちの姿を描いた集団活劇だ。1990年の初演以来、幅広い層からの人気を集め、2004年には、古田新太を主演に据えたスタンダードな春公演『髑髏城の七人〜アカドクロ』と、市川染五郎を主役に招いた秋公演『髑髏城の七人〜アオドクロ』を敢行して話題を呼んだ。

2017年から2018年にまたがって公演される今回の『髑髏城の七人』は、そこからさらに進化を遂げ、"花・鳥・風・月"の4つのシーズンごとに異なるキャスト、脚本・演出を採用。それぞれ全く違ったアプローチで『髑髏城の七人』を上演する。

大掛かりなのは公演規模や、ステージ演出に留まらない。今回の公園で注目を集めているのが<小屋>呼ぶにはあまりに未来的な会場「IHIステージアラウンド東京」だ。この劇場は、なんと演目の進行に合わせて円形の客席が360°回転する。巨大なセットを組むことが可能になるだけでなく、観客は従来の演劇には欠かせないセットの変更に煩わされること無く、まるで作品の中に入り込んでいるかのような感覚で鑑賞ができるという。

今公演の第一弾となる 「Season花」の記者発表には、主演を務める小栗旬、無界屋蘭兵衛役の山本耕史、天魔王役の成河、極楽太夫役のりょう、兵庫役の青木崇高、沙霧役の清野菜名、狸穴二郎衛門役の近藤芳正、そして劇団☆新感線からは、いのうえひでのり、中島かずき、古田新太らがかけつけた。

まず2011年に上演された『髑髏城の七人』でも主人公・捨之介を演じた小栗は「前回は自分に足りない点や思う所がいっぱいあった。それを改めてこういう形でやらせてもらえることを嬉しく思う。オファーを頂いて手を上げたものの、今日の会見の(大掛かりな)雰囲気をみて、すごい期待がかかっていることを感じています。」と語った。続いて山本耕史は、「こんなお金のかかっていそうな舞台の制作発表は初めて。これだけ人が集まるなら、今日からチケット代を取れば...」と語り、報道陣の笑いを誘った。とは言え山本も「IHIステージアラウンド東京」という新たな舞台を意識しているようだ。続けて「自分たちの番が終わったら、是非とも行ってみたい。こんな劇場でコケラできる事に幸せを感じている」と意気込んでいた。

大掛かりな舞台システムや公演規模に注目する若手を尻目に、劇団☆新感線の看板俳優である古田新太が心配しているのは、会場周辺に飲み屋が少ないこと。「(会場が出来る予定の)豊洲には飲み屋がない。是非とも来年の春くらいまでに"我は!"と思う方は、我々が絶対行きますので店を出してください!お願いします!」と古き良き演劇人らしい酒豪ぶりをアピールして、会場を盛り上げていた。

会場となる「IHIステージアラウンド東京」の模型。客席を囲む形で予報に巨大なステージが設置される。
周囲にはおよそ8mのスクリーンが設置されるとのこと

そんな「ONWARD presents 劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season花 Produced by TBSは、2017年3月30日(木)から6月12日(月)まで「IHIステージアラウンド東京」にて上演されるとのこと。客席が360度回転するという斬新かつダイナミックな舞台と融合した新しい形の演劇を見ることが出来そうだ。なお料金はS席13,000円、A席9,800円(全席指定・税込)、チケット発売日は2016年11月26日(土)予定している。

■参照リンク
・IHIステージアラウンド東京公式サイト
http://www.tbs.co.jp/stagearound/
・劇団☆新感線
http://www.vi-shinkansen.co.jp/

RSS情報:http://news.aol.jp/2016/09/09/season/