円錐状の殻(外骨格)を持つ古代生物ヒオリテスは、最初に論文に載ってから175年もの間、分類がはっきりと定まっていなかった。しかし、先日、トロント大学の学部生、ジョセフ・モイジウクさん率いる研究チームによって、ようやくその正体が明らかとなった。
進化の過程からはみ出し者にされていたこの生物は、これまでの研究では軟体動物にかなり近い分類とされていたが、この研究チームはヒオリテスが腕足動物などを含む触手冠動物という分類に属する確かな証拠を発見したと、『ニューヨーク・タイムズ』は報じている。
この結論に至るまで、研究チームは約1500体ものヒオリテスの化石標本を分析しており、そのうちのいくつかには軟組織の痕跡が含まれていた。
学術雑誌『ネイチャー』に掲載された論文には「我々は新たに保存状態のよい軟組織を発見した...摂食器官である口の付近に触手の帯を含んでいる。そして、この摂食器官によって、ヒオリテスは腕足動物に関連すると我々は結論付けることができた」と記載されている。
ヒオリテスが地球上に誕生したのは5億3000万年前と見られており、その後3億年の間生息していたとBBCでは解説している。
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