いつもご視聴いただきましてまことにありがとうございます。
カルモア釣査団隊長の大西です。





お待たせしました。今回は久々の釣査枠。

釣り方は活きエサを使った遠投天秤仕掛け。
一体どういった仕掛けでどんな釣りになるのか?






【活きエサを大遠投できる仕掛けがある】




半年以上前にたまたま目にした情報。

関西のある地域?いやある特定の方が活きエサ、つまりアジやイワシ、ウグイなどの小魚を生きたまま堤防から大遠投(100m)して巨大なヒラメやアオリイカを釣っていた。


仕掛けの名はみいくん式活け餌遠投システムというそうだ。

何か複雑でコンピューターでも入ってそうな仕掛けだ。



釣果も物凄いのだがこの記事で一番驚いたのは生きた小魚を100mも飛ばすことにあった。


カルモア釣査団をご視聴いただいてる方は泳がせ釣りの経験がなくても、生きた小魚を大遠投することが如何に困難なことか想像できるのではないか。


僕が活きエサをぶっこむ時に一番注意を払うことはキャスト時~着水する際に衝撃で小魚を弱らせないようにすることだ。


40cmもあるボラならそうそう弱ることはないのだが、10cmほどのウグイやイワシとなるとフルキャストをした際は身切れ、または圧力によるダメージが大き過ぎて海中でヨタヨタ泳ぐことさえできなくなってしまう。


また大きく半円を描き高い位置から着水させてしまうと、小魚にとっては水面がコンクリート化して即死も避けられない。


そんなデリケートな活きエサを使った泳がせ仕掛けをこの関西の方は100mも飛ばしさらに好釣果をあげているのだ。



一体何をどうしているのか不思議でしょうがなかった。







【遠投天秤仕掛け】




調べてみるとアジを筒に突っ込んで遠投している市販の仕掛けがあった。
凄くシンプルな仕掛けではあったが100mも飛ぶような感じではなかった。


しかし放送では調べた仕掛けを購入してやってみようと思っていた矢先、カルモアに謎の贈り物が届いた。


箱を開けてみた。


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母親からの仕送りかな?

いや違う。これまた謎の塩ビパイプとワイヤーで工作された漁具なるものも入っていた。


中に入ってあった手紙を見ると、後援会員の方が自作した活きエサ遠投天秤仕掛けであった。

企画会議で関西の不思議な仕掛けを話したことをきっかけに自作してくれたのだ。



構造はご覧おとおり、パイプの中に針に刺した小魚を入れ、過保護にされた状態でぶん投げる。
着水時にはその衝撃で蓋が開くシステムになっており、水中でスルスルと小魚がタナまで届くという仕組みだ。



この仕掛けを握り締め、今年の秋は青物を釣る!と決めてから半年。


気が付けば秋は終わっていた。







【冬の漁港イワシパターンゲーム】



ご心配要りません。

関東の秋は長い、ではなく三浦や房総半島は冬になるとトウゴロウイワシやカタクチイワシが接岸し、朝から晩までシーバスを中心に青物までものナブラが起こる良いシーズンがある。


こればかりは年により三浦が爆る(爆釣する)か房総が爆るか分からないが、12月は安定してどちらも釣果が出ている。


このパターンに合わせて、沖のイワシナブラに向かって活きエサのウグイを投る。


”活きエサを普段の仕掛けでは届かない沖に撃ち大物を釣る”


まさに企画本来の趣旨を達成できる。


毎年10月ごろからいつ来るよ?いつ来るよ?と半島の好釣果を待ち望んでいる。


願いがかなったのか、放送前日に港内でイナダが釣れたよとJsフィッシングの佐藤店長が教えてくれた。



大丈夫です。明日行きますと素晴らしいタイミングで返事ができた。







【遠投天秤仕掛け試作2号機】


既に完成形かもしれないが一応今度もあるかもしれないので試作?!としておく(ゴロが格好良い)

実は数日前に遠投天秤仕掛けを自作した方から前回の改良版として新たな仕掛けが届いていた。



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改良箇所は細かく手紙に書かれていた。ざっくり説明すると塩ビパイプの蓋の中に活きエサを保護するスポンジが追加されたり、仕掛けの沈下速度を下げるバルサ素材の浮力体が追加されている。


仕掛けの自重(120g越え)も上がっているので僕の持っている最も棒に近いロッドでもギリギリ背負えるかどうかといった感じだった。



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因みに作者も経験したからでしょう激励の言葉まで。

また高切れした時に僕が落ち込む姿が目に浮かんだのでしょう。
一言添えていただけるだけでとてもありがたい。







【放送開始】



釣り場は平日にもかかわらず人で混み合っていた。サビキでイワシを釣っている人が多いと思いきや意外とサビキ釣りをやっている人は少なかった。


潮通しの良い堤防の先端が空いていたのでそこに陣取った。


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仕掛けの組み方は先週末にプライベートで試してきた。何か違う気を押し殺してたぶんこれで大丈夫と自信を持って放送に挑んだ。


すると永野氏から何か違う気がすると言われた。

やはり何か違った。



ダメ元で仕掛け作者に放送越しにどうしたら良いか聞いてみたら適格なアドバイスが帰ってきた。


たった一言だったが理解できた。手紙にも書いてあったことだが何故かその時まで理解できなかった。


申し訳ないです…







【回遊魚はやはり回遊魚】



仕掛け自体は100g背負えるショアジギングロッドで投げて50mほど飛んだ。


もっと硬い竿なら7,80mは楽々飛ぶ感触だった。



しかし、当日は潮の流れが沖に払い出す潮だったので仕掛けをウキが見えなくなる100m付近まで流すことができた。


今まで攻めたことがなかったのでいつ大型魚が食ってきてもおかしくない期待が釣りの間、ずっと続いていた。



生きた小魚(エサ)があんな沖まで!メタルジグでないと届かない所で泳がせ釣りができていることに感動。さらに30分ほど流してもウグイが弱ることなく元気で帰ってくる。


ぶっこみ釣りをやっていてウグイが死んで帰ってくるパターンは外敵要因もあるが、やはりキャスト時にかかるダメージと着水時の衝撃が大部分を占めているのかもしれない。



時折、イワシが何かに追われて水面で跳ねだすなど海の状況は良い様に感じた。

ウキ下は浅めにとり、1.5m前後で微調整。


仕掛けを何度も回収してはキャストを繰り返したが、ほとんど絡むことはなく完成度の高さに驚いた。
釣査枠で使って欲しいとのことだったが、こんな仕掛けをいただいて本当に感謝してもしきれない。



今にも来るか?!といった期待はあったのだが、この日は遠投天秤仕掛けに反応はなかった。


顧問は安定のメジナを釣っていたが、永野氏も不調のように魚が薄いようだった。


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【次の一手、エレベーター仕掛け】



今回の放送は何から何まで作者のアドバイス便りになってしまったのだが、遠投天秤仕掛けに反応がないときはぶっ込み釣り(エレベーター式)でやってみてはどうかということだった。



前々から放送中のコメントでもあったのだが、エレベーター仕掛けとは予め重たい鉛を海底に投げておき、竿先から出る道糸から活きエサを付けた仕掛けを海へ降下させる仕掛けだ。


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これにより、ぶっ込み釣りにおいても小魚を弱らせることなく、海中に運ぶことができる。


初めての仕掛けだったので投入地点を何度も入れなおした。


いざエサの投入!海底までスルスル行くのかと思った。


しかし、それが上手くいかない。


オモリが軽すぎたのか上手くラインを張れずなかなか下まで降下しない。


これノルマンディ上陸作戦の落下傘部隊なら全滅レベル。



投げた位置よりオモリが手前に来てしまったが、海底付近に仕掛けが行ったところで待機。


本来ならしばらく待つのだが、すぐさま竿先にアタリが。



「ウグイが暴れているのか」


まさか大型魚が直ぐに食ってくるとは思わなかった。しばらく様子を見ていると竿を持っていかれそうなほど竿に強くアタリがでた。


これはただ事じゃないとドラグを締め、合わせると、ズシ。

確実に何か食っている。


僅かな経験だがウツボではない引き。場所的にもマダイでないかとも思った。


しかし上がって来たのは…



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53cmのヒラメ。

因みに僕は昇天しているわけではなくたまたま瞬きをしているだけ。


初のエレベーター仕掛けで一投目のことだった。








【まとめ】




この放送で使用した仕掛けはどちらもエサにダメージを与えることなく海中のタナまでエサを運ぶことができるものだった。


その恩恵はエサのコストダウンや、チャンスタイムに長く仕掛けを入れておけるなど様々。

泳がせ釣りの引き出しが数倍にも広がったような放送だった。


また今回は視聴者の方の自作釣具をいただいて放送をおこなった。


色んな方からスプーン(ルアー)であったり、ご当地ジグであったり、食品をいただいてきてまだ使用していないものもあるが、こういった釣具が結果的に放送を観ている方のワクワクに繋がり楽しんでもらえるように僕らもタイミングを計らなければいけない。


僕らはTVのようにスポンサーの釣具を紹介する番組ではないし、無茶なネタ企画をやる放送でもない。


自分の好きな釣りに偏っているところもあるが、視聴者の好奇心に応える番組でありたい。今回のように仕掛けをいただいてコメントでアドバイスまでいただいて皆で魚が釣れるのを待つ。


そして結果も連帯責任。これがニコ生の良いところ。


画面のこっちと向こうの距離を限りなく縮められようにもっと腕を磨きます。





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