京王杯2歳Sに新種牡馬産駒4頭が出走し、重賞初勝利を狙う。注目は11年ドバイWCを制したヴィクトワールピサ産駒のフジマサアクトレス(牝、菊川)だ。今年同産駒は2歳戦で6勝、2着10回の連対率25・8%で、5位と健闘。同馬は前走で未勝利を勝ったばかりだが、上がり3ハロン33秒8の末脚を見せた。父譲りの根性で、産駒第1号の重賞制覇をゲットする。
ヴィクトワールピサ産駒重賞初制覇へ期待が集まるフジマサアクトレス
フジマサアクトレスを初めて見た時、菊川師はぴんときたという。昨年の北海道セレクションセール。「すごくいい馬だと思ったんだ。馬体のバランスがいいし、持っている雰囲気がとても良かった」と振り返る。
ヴィクトワールピサの初年度産駒と知ったのは、その後だった。藤原オーナーが競り落とし、今年晴れてデビューした。母ステファニーチャンも99年桜花賞に出走するなど活躍。半兄にはオープン入りしたツクバホクトオーがいる。「血統的にも、すごく期待の高い馬」と言い切った。
才能の片りんを見せたのは前走の未勝利戦。中団から直線で外に持ち出すとまとめて差し切った。離されずに上がってきた2着馬も寄せ付けなかった。上がり3ハロンの時計が33秒8。父も10年ダービー(3着)で中団から33秒1の脚を見せた。父譲りの末脚、そして勝負根性。菊川師は「気持ちのきついところがあるけれど、根性はある」とうなずいた。
父の初年度産駒は、早くも結果を出している。2歳戦で6勝、2着10回、連対率は25・8%で、30走以上の中で第5位。過去5年、新種牡馬産駒はJRA重賞で10年から13年まで重賞勝ちがあったが、昨年は未勝利。「父は長いところで活躍したので、もっと長いところを走ってほしいけれど、現状ではマイルまでと思う」と菊川師は言う。今年の暮れ、そして来春のG1の距離はマイル。ここで結果が出れば、夢はつながっていく。【三上広隆】