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武豊エアスピネルで史上初G1完全制覇/朝日杯FS
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武豊エアスピネルで史上初G1完全制覇/朝日杯FS

2015-12-17 13:01
    <朝日杯FS:追い切り>

     朝日杯FS(G1、芝1600メートル、20日=阪神)で無敗の2歳王を狙うエアスピネル(牡、笹田)が16日、栗東坂路で追い切り、4ハロン52秒3-12秒1の好時計を馬なりでマーク。僚馬に1馬身先着する文句なしの動きを見せた。勝てばJRA平地G1完全制覇となる武豊騎手(46)は、急きょ設定された共同会見で「記録も達成したいし、この馬を2歳チャンピオンにしたい」と“決意表明”した。

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    開場直後のラッシュの中、坂路を併せ馬で追い切られたエアスピネル(左)

     2歳王者の最有力候補が完璧なリハーサルを終えた。新馬→デイリー杯2歳Sを連勝中のエアスピネルが坂路で力強く加速を開始すると、14秒5→13秒4→12秒3→12秒1と尻上がりに速くなるラップでフィニッシュ。持ったまま4ハロン52秒3をマークして、コウザンアプローチ(2歳未勝利)に1馬身先着。攻め駆けする馬らしく、文句なしの動きだった。

     普段、2歳G1の追い切り日は共同会見がないが、この日は記録がかかる武豊騎手への取材が殺到したため異例の設定。会見に姿を見せた豊は「デビュー前の調教の段階で、非常にいい馬だと思っていた。この2戦はこれ以上ないといえる内容ですし、一流馬特有の背中をしている。すべての面においてレベルが高い」とG1・100勝超ジョッキーが素質を絶賛した。

     母エアメサイアは全レースに騎乗したお気に入りの1頭。「見た目はあまり似てませんが、走る能力や乗り手の指示に従うところは似てます」と懐かしむ。朝日杯にはメサイアがオークスで敗れたシーザリオの子リオンディーズも出走。「そういうのも競馬の楽しみの1つですね」と余裕のコメントで返した。

     勝てば22個あるJRA平地G1完全制覇。「あまり記録は気にしない方ですが、あと1つとなると、やはり狙いたい。大きなチャンスがある馬で挑めますからね。何より、この馬を2歳チャンピオンにしたい。来年に向けて重要な一戦になる」と自信を見せつつ、気を引き締めていた。

     追い切りを見届けた笹田師は「先週のラストが物足りなかったので、今日は最後1ハロンを伸ばすことを重点にやった。指示通りできたし、調教後もいつも通りすぐに息が入っていた。心肺機能が高い」と満点評価。「この血統の馬で豊クンに(記録を)プレゼントしたい」と期待は大。無敗の2歳王誕生へ、死角はない。【中西典章】
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