新たな地方創生への挑戦に交付金の採択が決定しました。それは、香川県と静岡県が「健康・長寿の産業化・地域ブランド化」という共通テーマのもとに連携し、ICTや最新のテクノロジーを駆使して地方創生を実現させようとする全国的にも珍しい画期的なプランです。先ずは、両県の関係者の皆さまのご尽力に敬意を表したいと思います。

 

しかし、採択はあくまでもスタートラインであり、これからが本番です。この新たな地方創生の挑戦に、健康寿命日本一を誇る静岡県との連携の発案者として、そして地元選出の国会議員として、「経済で、結果を出す。」地方創生に向けて全力を尽くします。

 

気候が温暖で豊かな自然にも恵まれ、かつ大都市圏から比較的近距離にある香川・静岡両県は、一方で、未来に向けた産業蓄積に課題も抱えており、各々の資源と地域特性に立脚した、新たな魅力確立と、これに基づく産業育成、定住人口の増大が共通する課題でした。

 

そこで、両県に共通する、穏やかな気候と農業生産の質の高さ、さらに医療を中心とした学術基盤に着目し、追求すべき魅力と産業育成の方向性を「健康・長寿の産業化、地域ブランド化」におき、その具体的な推進を通じて、両県に、ひと、しごと、まちを呼び込む、地方創生アクションを展開していくのが今回のプランです。

 

それらを、円滑かつ持続的に展開していくために、行政(香川県、静岡県、県下市町村等)、学術・研究団体(香川大学、静岡県立大学、慶應義塾大学SFC、理化学研究所)、医療機関(病院、診療所、介護施設、老人ホーム等)、民間企業の産官学の緊密な連携に基づき、事業を展開します。

 

両県が、「健康・長寿の産業化、地域ブランド化」という共通したコンセプトのもとに、共通的に活用できる研究・データ基盤を構築し、この共有化によって、例えば県花・県木であるオリーブを軸とした産業展開や、静岡県のお茶を原料とした高機能型食品を、ICTによる研究データをもとに、研究人材・ノウハウの相互運用を最大活用します。

 

また一方で、地域特性に応じた形で地場産業の活性化と県外からの新規進出を誘発させ、各々新たな産業のモデルを展開することは、これからの地方創生のあり方として新たなモデルとなりうると確信しています。

 

また、両県それぞれにとっても、地域の魅力を「健康・長寿」ととらえなおし、この魅力を磨き上げることで、研究・開発、教育、事業開発、生産拡大など、多くの分野で新たな雇用を生み出すことが期待されます。同時に、「健康・長寿」という、我が国にとっての最大課題にこたえている地域としての評価を獲得することで、壮年層の定住移住者数の増大を図るのも今回の事業の大きな目的です。

 

今回のプランの実現を通じて、香川県・静岡県の両県が、「ひと・しごと・まち」すべての面で、輝き続ける「新しい地方創生の姿」を日本全国に発信できるよう全力を尽くします。