久田将義責任編集 ニコ生タックルズマガジン
運営側の計算通り「HKT不祥事」を吹っ飛ばしたAKB新組閣
「AKB48の夏」が始まった。
「前田敦子祭り」のはずが、初日は「組閣」のおかげで前田敦子卒業というこの三日間のライブのテーマが吹っ飛んだようだ。
チーム4解散はファンの間では囁かれていた事であり、意外性はあまりなかった。また各メンバーの移籍や新キャプテン任命もさほどサプライズではなかった。サプライズは多田愛佳のHKTや高城亜樹のJKT、宮澤佐江らのSNH移籍などだろう。
HKTと言えば脱退を余儀なくされた菅本裕子がユーチューブで「真相」を語った。ファンの多くはこの告白に対して好印象を持ったようだ。だが僕が少し引っ掛かったのは「決して写真とかが表に出る事はありません」(大意)というような文言だ。うがった見方をすれば「ファンと遊んだ事実はあった」けど「写真とか」は流出しないと言っているようにも聞こえる。事実無根なら「事実ではないです」という表現をしただろう。単なる言い方の問題だけかもしれないが。
そして僕がツイッターでつぶやいた通り、脱退公表は抜群のタイミングだったと思う。つまり数日後の前田敦子卒業で全てのマスコミがそちらに注視するのを見込んで、という訳だ。
僕が「五人の不祥事」を知ったのは脱退公表の十日くらい前だった。ついでにその時に、関係者からは「どうしたらこのように事が防げるでしょうか」という質問を受けた。
そこで「これは年頃の女の子の事だ。ファンとの個人的交流は避けられないという事を前提に管理するしかない。各チームに「監督」のような役の人間をつけ、もしルールを破った子が出たら連帯責任で監督にもペナルティを課すのはどうでしょう」というようなささやかなアドバイスをしておいた。
東京スポーツ新聞の一面を飾ったHKT五人脱退の不祥事は、その数日後の前田敦子卒業東京ドームライブで消し飛んだ。事実、今の話題は「組閣」に移った。運営側の見事な計算だと思っている。HKTを脱退した五人は将来、グループを背負って立つ存在と言われていた。二、三年後に彼女らが復活するような気もする。
「AKB劇場」は細かい台本がある訳ではない。ある程度の枠を決めておくものの、メンバーらが予期しなかったサプライズをファンが一緒に楽しむという「台本なきストーリー」が受けている。まるでかつての新日本プロレスのような意外性。
秋元康が打つ次なるサプライズは何なのか。前田敦子という絶対エースを失ったAKBの第二章が今年の夏から始まった。
※前日掲載したブロマガに加筆訂正しました。個人名の間違え等があった為です。特にあきちゃ推しの皆さんごめなさい。