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「久田将義責任編集 ニコ生タックルズマガジン」
日本で一番危ないWEBマガジンが創刊!
『実 話ナックルズ』『ダークサイドJAPAN』元編集長の久田将義が、インターネットを通して新たな「アウトローメディア」を始めました。その名も「久田将義 責任編集 ニコ生タックルズマガジン」。編集長の久田氏をはじめ、様々なアウトロー著者陣営がどの既存メディアでも露出できない記事をお届けします。(毎週金曜日に はその週のまとめ記事を配信)
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本橋信宏寄稿記事
今週の裏流行語大賞⑦
「ホメオスタシス同調プロファイリング」
栃木県吉田有希誘殺害拐事件
2005年12月1日に発生した栃木県今市市の吉田有希ちゃん誘拐殺害事件は、誘拐現場から70キロ近くの山林で有希ちゃんの全裸刺殺体が発見された悲惨な事件であった。
翌年夏、私は畏友・苫米地英人博士とともに有希ちゃん誘拐現場と死体遺棄現場を訪れた。
(写真は2006年夏、今市市の誘拐現場でプロファイリング、取材する苫米地英人博士と本橋信弘)
苫米地英人博士は、様々な未解決の殺人事件現場に立ちプロファイリングをおこなってきた認知学者である。彼を有名にしたのは、オウムの女性信者の洗脳を解いたときであろう。オウムの凶悪な洗脳は、満員の地下鉄車両にサリンをまき散らし大量殺戮することになんの痛痒も感じないことからもいかに強いかがわかる。
人類史上もっとも強い洗脳を解除した苫米地博士によれば、人間は変性意識に強く支配されているという。変性意識とは、簡単に言えば、こころここにあらず、の状態である。
「アナと雪の女王」を映画館で観たら、まるで自分もすっかりその世界の住人のような錯覚に陥るが、映画館から出たら現実世界にひきもどされる。変性意識とはまさしく映画館にいて現実世界よりも「アナと雪の女王」にリアルな世界を感じる状態である。
オウムは強い変性意識をおこさせて、現実の生活よりも麻原が唱える世界に真実みを感じさせたのであった。
人間の心はこのように変容を遂げる。
人間には天候が暑くなり体温が上昇すると汗をかいて体温を下げたり、寒くなると体温が下がるのを防ぐために毛穴が閉じるように、均衡状態を保つ能力が備わっている。苫米地英人博士によれば、実は身体だけではなく精神にも人間のホメオスタシスは存在しているという。環境に同調しようとするのは身体だけではなく精神もまた同調する。
このホメオスタシス同調を利用したプロファイリグが、ホメオスタシス同調効果によるプロファイリグであり、認知科学として次世代プロファイリグと言われている。
できるだけ事件発生当日の季節、時間帯、気候に近い状態で事件現場に立ち、苫米地英人博士はスコトーマ(盲点)を無くすことに専念する。そして犯人と同じ状態に同調する。このとき、自我は消し去る。自我が強いと、見えているものが見えず、見えないものを見てしまう。
苫米地英人博士によれば、よく刑事が言葉にする「現場百編」(何度も現場に訪れ捜査することが大事)という捜査の基本も、腕の悪い刑事、と断言する。
思いこみで、無実の人間を逮捕してしまうのも、刑事の思いこみ、すなわち自我であろう。苫米地英人博士は自我を無くし、変性意識を無くし、犯人と同調したプロファイリグをおこなう。このプロファイリグは過去の似た事件から統計的に類推するものではない。苫米地博士によれば、それは一世代古いプロファイリグだという。
「ドクター苫米地が真犯人を追う! 11大未解決事件」(苫米地英人・本橋信宏共著・2012年刊・宝島SUGOI文庫)では詳細に今市市の有希ちゃん殺人事件のプロファイリングを報告している。
苫米地英人博士による真犯人像ーー
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