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『カエルの楽園』

      2

 ソクラテスとロベルトはしばらく池の中に体を浮かべていました。
 もうハトの姿はありません。
 水の温もりが二匹のアマガエルの疲れた体を癒しました。
「ロベルト、大丈夫か」
 ソクラテスはロベルトに声をかけました。
「足を痛めたみたいだけど、たいしたことはない」
「それはよかった」
 その時、後ろから「あなたたちは誰?」という声がしました。
 振り返ると、岸辺から一匹のメスのツチガエルがこちらを見ていました。
「ぼくらはソクラ